ー朝焼けの章22- さて、日も暮れてきたし、解散するんやで?
さて、今、何時ごろやろな?って想ってたところに午後6時を告げる鐘が鳴らされているんやで?まだ四月初旬やさかい、外もかなり暗くなってきたんやで?
「じゃあ、明日の訓練後にまた集合で良いのか?四さん」
「せやな。訓練終わりの午後3時にまた集まるんやで。慶次くんはどないするんや?」
「ん?俺様かだぜ。明日は彼女との逢瀬の予定なんだぜ。四たんが大変なのはわかっているが、今の彼女は仕事と私、どっちが大切なの?ってうるさく聞いてくるんだぜ。俺様はおまえだって言っているんだが、それを証明して?って、話で逢瀬の約束となってしまったわけだぜ」
「まあ、それはしゃーないわな。今度は1週間もつように頑張るんやで?」
「失礼な話だぜ。今回は2週間もっているんだぜ。あと1週間は頑張ってみせるんだぜ!」
慶次くんは街で喧嘩があるたびにそっちのほうに走っていきますさかいなあ。血を視るのが苦手な女性が多いんや。そりゃ、慶次くんに付き合える女性は少ないんやで?
というわけで、彦助くんと慶次くんが自分の家に帰っていったんやで?となれば、ここからは、わいと千歳ちゃんとのお楽しみタイムやで!
「千歳ちゃん、ほな、さっそく、わいの赤ちゃんの種を仕込ませてもらうんやで!?」
「ちょっと、待つっしー。まだ、外は明るいっしーよ?あと1時間は待ってほしいところっしー」
たまには明るいうちから、千歳ちゃんの裸体をまじまじと観察させてもらいたいところやけど、千歳ちゃんは恥ずかしがりやさかいなあ?ここはぐっと我慢するしかないんやで?
「ほな、夕飯の後片付けでもしましょうかいな。河童くん。手伝ってくれやで?」
「ケケッ。わかったんだケケッ。皿を洗ってくるんだケケッ!」
河童くんが殊勝に手伝いを買って出てくれるんやで?ほんま、手を自由自在に扱える河童くんには感謝感謝やで。
「ポッポー。では、拙者は四の頭の上に乗らせていただくのだポッポー。ふう、食後はやはり四の頭の上が落ち着くんだポッポー」
こいつ、わいの頭を寝床にする気、まんまんやで?まあ、ええわ。うんこをプリプリされんかったら、許してやるんやで?
って、こいつ!わいの頭の上に乗ったとたんにプリプリしはじめたんやで!
「まるちゃんんん?わいの頭の上に乗って、ウンコをするんはやめてくれへんか?わいの殺意がうなぎのぼりなんやで?」
「仕方ないのだポッポー。四の力を抑えるためにやらねばならぬことなんだポッポー。これは拙者にとっての仕事なのだポッポー。理解を示してほしいところだっポッポー」
だいたい、わいの力を抑えるためってのは何なんのや?そない、わいの力は危険なのでっか?
「なあ?まるちゃん。いい加減、わいの力が何なのか教えてくれまへんか?【瀕すれば鈍する】と馬鹿力以外にも何かあるんかいな?」
「ポッポー。それについては説明してはいけないのだポッポー。四に知られて、四がそれを意識することにより、四の力を制限している枷が外れる可能性があるんだポッポー」
鳩のまるちゃんの言い振りでは、わいが力を知ることで、それが暴走する可能性があるって認識でええんかいな?
「よいしょ、よいしょっしー。ふうー。やっぱり、まだ水が冷たいっしー。茶碗を洗う手がしびれてしまうっしー」
千歳ちゃんが茶碗を洗ってくれているんやで?おっと、しまったんやで。わいは鳩のまるちゃんの相手をしていたから、千歳ちゃんと河童くんに任せっきりやったんやで?
というわけで、わいは千歳ちゃんと河童くんが洗った食器を受け取って、食器棚にしまっていく仕事をしたわけなんやで?
「四さま。寝る前にまた三国志なんたらって言うお話を聞かせてほしいっしー」
わいと千歳ちゃんは同じ布団に入り込んでいるんやで?ずっ魂ばっ魂に移行するには、その前に、お話し合いを楽しむのが、わいと千歳ちゃんとの約束なんやで?
「三国志演義やな?良いんやで?確か、どこまで話したんやったっけ?劉備と張飛と関羽が黄巾賊を倒しまくって、そいつらが金品や食料を奪い取っているって話まででしたっけ?」
「そうっしー。桃園の誓い?とかを済ませて、いよいよ、黄巾賊から金品を略奪していくってところまで聞いたっしー。その後、あの3人はどうなるんだっしー?」
「その前に大前提を言っておくんやで?あの3人が率いているのは義勇兵っていう、元々は民たちなわけや。だから、正規兵ちゃうから、給料や食料は漢の国からは配布されてないんやで?そういう理由もあってからこそ、劉備、張飛、関羽は黄巾賊と地方の領主の館を襲って、義勇兵たちを養う必要があったんやで?」
「うーーーん。黄巾賊を倒すために黄巾賊とやっていることが変わらないところが、あの国のクソっぷりがわかるんだっしー。ひのもとの国でそんなことをしたら、義もクソもないんだっしー」
「せやな。でも、正義側の劉備がそれをやっても許されるのは、国から【賊】として認定された奴らの存在のおかげやで。罪は全部、そいつらになすりつけることができますさかいなあ?」