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ー朝焼けの章 5- ひでよしくんの家来になってあげても良いのよ?なんやで!

「私もよん殿と同じく、ねねさんとの縁談がようやく正式にまとまったの、ですよ。ですから、そう遠くない未来にはねねさんと結婚することになり、ました」


 それがどないしたんや?ひでよしくん。ひでよしくんとねねくんが結婚すると、わいらが離れ離れにならなくなるんかいな?どういうことやねん!


よん殿。続きを聞いて、ください?えっとですね。前にも言いましたが、ねねさんはちゃんとした武家の一人娘なの、ですね?ですから、私がねねさんと結婚するにあたり、私が婿養子という形で、ねねさんの家を継ぐことになったわけ、です」


 わいは、ひでよしくんにそこまで言われて、はっ!となる想いなんやで?


「なんや、ひでよしくんは悪いやっちゃな!ねねくんの家の婿養子になって、ねねくんの家を乗っ取るつもりかいな!こりゃ、大変なんやで!」


「ひと聞きの悪いことを言わないで、ください。向こうからの申し出なん、ですよ!というわけで、近々、私は正式に武家の出となります、ので、そこで皆さんを私の家臣にしようかと、そう想っている、わけです」


「ふーーーん。なるほどなあ。武家ともなると、従者がいて当たり前な生活になるもんなあ?んで、俺たちはひでよしさまの草鞋わらじとりにでもなれってことか?」


彦助ひこすけ殿。草鞋わらじとりって言っておきますけど、それほど悪い待遇ではありません、からね?馬番、草鞋わらじとりといえば、出世街道に名乗りをあげるにはうってつけな職業なん、ですから?」


「それは随分、昔にみんなから聞いたことはあるけどさあ?今更、親友まぶだち草鞋わらじとりってなんか嫌じゃね?」


「その気持ちはわからなくはないの、ですが、まあ、彦助ひこすけ殿には他の役目を考えて、おきます。とりあえず、もうひとつの報告になりますが」


 なんや、ひでよしくん。まだなんかあるんかいな?


「ええ、よん殿。私の縁談だけではなく、正式に私の足軽30人長への昇進も信長さまから伝えられ、ました。これで、前から言っていた通り、田中殿とよん殿のふたりには、私の隊の10人長をやってもらうことに、なります」


「やったやで!ついにわいも足軽10人長やで!ほんま、ひでよしくん、ありがとうな!わい、結婚するさかい、これから、どうやって生計を立てようか悩んでいたところやで!」


「よ、よん殿。そんなにひっつかないで、ください!あと、私の頬に接吻せっぷんするのもやめて、ください!」


 そないなこと言わんでもええやんか?わいのこの喜びをひでよしくんに味わってもらったいんやで?んっちゅー、んっちゅー!


「チッ。結局、よんさんが足軽10人長に抜擢されたのデスカ。弥助やすけにもワンチャン残されていると想っていただけに、オウ、シット!なのデス。ちなみに今のは嫉妬とシットをかけてイマス」


弥助やすけ。僕はつっこみをいれないぶひいよ?弥助やすけは最近、黒豚ーズのボケ役として、手を抜いている節があるんだぶひい。ちょっと、人気が出すぎて浮かれているんじゃないぶひいか?」


「オウ。そんなことはないデスヨ?しっかし、そろそろ、覆面で皆の前に出るのはやめまセンカ?弥助やすけの素顔を晒せば、それだけで、女性、男性問わず、弥助やすけに黄色い声援とお尻を振ってくれるのデスカラ」


「だめだぶひい。僕たち黒豚ーズはいつでも謎の超新星のお笑いコンビだぶひい。素顔を隠しているからこそ、人々に話題性を呼ぶんだぶひい」


 ほんま、田中くんは笑いに関してはストイックな考えの持主なんやで?


「しっかし、私たちにまで、田中と弥助やすけが黒豚ーズだってことを隠さなくても良かったんじゃないかしら?」


 ほら、視てみいや。椿くんが文句を言っているんやで?


「本当、そうだよねー。少しくらい、田中くん抱いてー!って言っちゃいそうになるかもしれないけど、田中くんには風花っていうお嫁さんがいる以上はそんなことは言わないと想うのにー」


 菜々くん?言うんか言わんのか、それじゃあ、よくわからんのやで?


「椿と菜々さんの場合は心配してないぶひい。でも、他の女性となった場合、どうなるかはわからないんだぶひい。それこそ嫉妬に狂った女性ファンが、風花さんに危害を加えるかもしれないんだぶひい」


「うふふっ。さすが私が愛する田中さんなのですわ?私の身の安全をいつでも考えてくれているのはありがたい話なのですわ?」


「さっすが田中くんやで?わいも田中くんを見習って、千歳ちとせちゃんの身の安全を第一に考えんとなあ?」


 わい、最近、色々と厄介事を抱え込んでしまったさかいなあ。【神の家(ごっど・はうす)】の件もそうやし、河童くんや長寿さまくんを焚き付けたカラス天狗くんのこともあるさかい、ほんまどないしたらええんやろな?


「まあ、深く考えてもしょうがありまへんな。出たとこ勝負やで。ちなみに、ひでよしくん。わいらがひでよしくんの家来になる話はわかったんやけど、わいと田中くんのお給金には色がつくんかいな?」


「そう、ですね。私のお給金が月4貫にあがって、田中殿とよん殿は月3貫になり、ます。あと、いくさの働き次第では、信長さまから直々に恩賞がでる可能性も、ぐっとあがり、ますね」

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