第14話 目の前に現れたのは
ヒロイン二人目が登場します。
このゲームのモンスターはヘイトによって攻撃対象を決める。
そのため、常に俺に気を引かせることは難しかったりする。
しかし、パーティでなくても、攻撃を変わりに受けることができたため、話は変わってくる。
俺が体力を七割ほど減らし、残りを楓に攻撃させる。ホワイトベアの反撃は俺がすべて受ける。そうやって俺と楓はレベルを上げていった。
俺のレベルアップの前に、楓のレベルが上がった。
そうやって、何体倒しただろうか。俺の分だけでカラの実の数はすでに七つ。そこでクエストで交換し忘れたことを思い出す。
「やりました! レベル3になりましたよ!」
そう嬉しそうに楓が教えてくれる。
「じゃあ、次に進むか」
「そうしましょう。それが良いです」
俺と楓は色彩の森の奥へと進む。
ふいに目の前に巨大な真っ黒な狼が現れた。
名前はローウルフ。
そのモンスターの名前は。
「これが、次の敵ですか?」
「違う! 逃げるぞ!」
俺は楓の腕をつかみ、逃げるように走った。
適正レベルは5。今の俺たちでは勝てない相手。楓が不思議そうに俺に引っ張られながら何度も後ろを振り返る。
「あの。お相手の体力、のこりごくわずかなんですか?」
「え?」
その言葉に驚いたように俺はモンスターの名前下の体力バーを確認する。確かに残りは赤い。なにより、ローウルフは俺たちを襲おうとしていなかった。つまり、ヘイトが別の誰かに集まっているから。
ふいに、一本の矢がローウルフの頭を貫通する。ローウルフは光の粒子となって消えていく。
「人間?」
森の奥から俺たちの前に現れたのは、弓を装備した女だった。




