第10話 転職は嫌
五話ごとに違う視点を入れようかなと思い。
今回は楓視点です。
さて、問題が発生しました。
私、AAAさんの名前を聞きそびれてしまいました。AAAさんと呼ぶのは気が引けますし、何て呼びましょう。呼ばないように会話をすれば良いのですが。幸い、まだ私とAAAさんの二人だけ。面倒なので私の中では彼と呼びましょう。
ほんの少しの付き合いですが、彼はこのゲームに詳しいことが分かります。
色彩の森のマップを覚えているなんて。
ゲームオタク? 廃人? このゲーム、どれだけプレイしているのでしょうか。まあ、そんなことはどうでもいいです。
転職をしようと言い出した彼と私は広場へと戻りました。
転職の方法は覚えています。
広場の奥にある神殿のような建物が転職をする建物です。
彼は楽しそうに教えてくれます。
ごめんなさい。私、知っています。
「それで、何に転職するのですか?」
私は彼に聞きました。
「前衛と後衛が望ましいから、ナイトとプリーストかな。二人だけだから、そうなってしまうね」
「なるほど」
ということは、私がプリーストになるのでしょうか。
良いと思います。女性向けの職業ですよね。
「でも、一つ問題があるんだ」
「問題ですか?」
「できれば、楓にプリーストになってほしいけども。転職すると、一次職だとレベルが1に戻るんだ」
「つまり?」
「また、スライムを倒すことに」
「私、ナイトが良いです!」
またあのおぞましい姿をしたスライムと戦えと?
死んでも嫌ですね。




