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そして時代は彼女を選んだ:6

 そもそも彼がFTMであるということ自体が、他者、特に少数者に対しややもすると不寛容になっていった時代に逆らっていたのだ。

 にも関わらず、だ。あの頃、彼をテレビで見ない日はなかったのではないか?誰か別の実業家が「本名でテレビにでないと会社の宣伝にはならない」と彼に苦言を述べても、

「いや、僕会社の宣伝は別にちゃんとやっていますし、これ(芸能活動)はあくまで性的少数者としてなんで」

 と反論したこともまた、「今HNの方が有名なのいるよね、つうか」として「新しい時代」の到来の予感として受けいられた。

 こんなこともあった、

 彼がなんと料理番組に出たのだ。

 これは彼の支持者が「ジェンダーフリー」を唱えるタイプのフェミニズム論者であること、起業する前は居酒屋で調理のバイトをしていたこと、ブログの趣味も「料理」であったこと等が考慮された。

 料理の腕前は実際見事なもので、

「今は男も料理しないと」

 と当たり前のように言い、笑いを誘い、またフェミニストによって好意的に受け取られた。

 このように男性性と女性性を時には両方求められながら、笑顔でそれに応えるのは社会性が高い証拠だろう。


 そして、時代は彼を選んだ。



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