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実業家としてのキシロー:1

 

実業家としてのキシロ―


 では、これまで軽く触れてきたが、実業家としてのキシロ―についても触れよう。

 実はお恥ずかしながら、私はこの原稿の依頼が来るまでゲームアプリ開発がIT企業の部類に入るのだということすら知らなかった。

 ITと言えばWeb系のことだと思っていた、そうではないらしい。

 前にも書いた通り、彼は高校生のころから独学でプログラムの勉強を始め、アルバイトをしながら完全な趣味というよりはインディーズレベルでやっていた。

 スマートフォンにはプログラムのアプリもあり、プログラムが出来なくてもアプリ開発できるツールもあるらしい。

 私はスマートフォンを持ってないがそういうものなのだろうか。

 最初はインディーズでゲームを作った、プログラムの勉強がてら作った料理アプリが企業の目に留まり、依頼が来て友人を巻き込んで独立。アプリやミニゲームなどの下請けをして、オリジナルを開発するようになる。

 そこまでは書いた、が、そういうインターネットに乗ってそうなことではなく、もっと踏み込んで彼や彼の会社について書こうとすると、様々な視点が必要になるだろう。

 例えば、SNSのアカウント等持ってない、無名のもんすたぁ社員。

 SNSをやってない人は今も確実にいて、誰にともなく声を上げているだろうから。

 私はそれに思い至ると、さてどうやってアポイントを取るか?と考えあぐねたあげく、他にいい案が浮かばないまま「体験談募集します 株式会社もんすたぁのキシロ―に関連する本を○日出版は考えてます、そこで元社員や現社員の方からインターネットに無い色々な体験談をお聞きしたく、募集しました、詳細は・・・」という新聞広告を出すしか無かった。

 インターネットを見てない人はほとんど見てないだろうし、その特性として自分の興味のあることしか見ないように思う。だとすれば、それはなんと閉じた世界だろう。図書館で自分の知らない、あるいはわからないジャンルの本を読むのも楽しいのに。


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