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ローション

 さてと3階層に着いたな。

「さてサリーナ、近くに魔物はいるか」

「はい、こちらの道に魔物がいますね。着いてきてください」


 クリイム


 クリーム色をしたスライム状の魔物が出てきた、こいつがこの世界のスライムなんだろう。しかし、明るい色のスライムを見ると新鮮味があるな。よくある色だと青か緑だもんな・・。

「ご主人様、クリイムは斬撃や打撃が効きにくいので注意してください」

「わかった。でも今回は心配しなくても大丈夫だ」

「どういうことでしょうか?」

「まあ、見てて」

 早くも魔法を見せる時が来たな、とりあえずスライムだからたぶん炎系が効くだろう。

 しかし魔法の名前が・・・あっ、浮かんできた。何々・・ファイヤーショット、ファイヤーバーン、ファイヤーウォールの3つが炎系の魔法か。

 ショットはおそらく単体魔法だろう、バーンは響き的に全体魔法ぽいし、ウォールは名前のまんまで防御魔法なんだろう。

 まあ敵は1体しかいないからファイヤーショットでいいか。

 頭の中でファイヤーショットと唱えてみた。すると右手が温かくなった。

 見てみると右手の前に拳ぐらいの火の玉が浮いていた。

 なるほど某土管工のゲームの要領か、やってみるか。

 右手を前に出しファイヤーショットを打ってみた。

 右手から放たれた火の玉はまっすぐ飛んでいった

 飛んできた火の玉が当たったクリイムは体全体が少し燃え煙となって消えた。

「やっぱり一撃か。」

「ご主人様今のもスキルですか?」

「いや、今のは魔法だ」

「なるほど、今のが魔法ですか」

 あれ?意外と驚かないな、もっと驚いてくれると思ったのにな。

「ご主人様は魔法がつk・・魔法を使えるんですか!!ご主人様!?」

「お、おう。使えるぞ・・」

 時間差で驚かれたな、こっちがびっくりしたよ・・。

「しかしご主人様は冒険者なのでは?冒険者がこのような魔法を使えるはずがありません、どういうことでしょう」

「えっと・・実は最初から使えんたが冒険者で魔法が使えたら今みたいにびっくりするだろ。だからまずは俺に馴染んでもらうために使ってなかったんだ」

「私のことを考えて下さっていたなんて、とてもありがたいことです。ありがとうございますご主人様」

 あんなに驚いていたのに突然冷静になって鋭い質問してきたから、思わずてきとうに答えちゃったよ。

 それで感謝されるなんてすごく罪悪感を感じる。にしても、デジャブるな。

「それとサリーナこのことは・・」

「秘密ですね、かしこまりました」

 とても物分りの良いことだ。でもそんなに秘密多いかな?

「わかってくれてるなら大丈夫だ。それとは別で何を落とした?」

「えっと、クリームですね」

「クリーム?」

「はい、クリームです」

 クリームって言われてもな・・。

「それ見せてくれる?」

「はい、どうぞ」

 ふむ、なるほどクリームといっても食えるものではなく、クリーム状の液体といったほうが正解か。

「これはいろいろ使えそうだな」

「これって何かに使えるのですかご主人様?そうにはとても思えません」

「これ単体じゃあ何も使えないけど、おそらく他のものと一緒に使えると思うぞ」

 まあ、実際本当に使えるかわからないけどな。

「それじゃあ進もうか」

「そうですn・」

 それは唐突でした、突然サリーナが視界から消えたのです。一瞬でした。

 隣りにいたはずのサリーナが消えて、代わりに大きな音がしたのです。

 ドシン!!

「サリーナ、大丈夫か!?すごい音したげど・・」

「イテテテ、大丈夫です・・でもなんで突然滑ってしまったのでしょう?」

 確かに迷宮の中じゃ滑る場所なんてないはずだが・・ん?地面がヌメヌメしてる。

 これはもしかしてローションか?でもなんでこんな場所に・・。

 はっ!もしやさっき倒したクリイムの粘液と迷宮内の湿っぽさが生み出した水分によってできた天然のローションか。

 となると先程手に入れたクリームもクリイムのだからきっと・・・ムフフフ活用法が一つ見つかったな。

「サリーナ、転んだ原因がわかった・・ぞ・」

「はい、何でしょう?」

 振り返ってみるとそこはまるで、アニメだったら周りに薄いピンク色の枠ができ魅惑的な音楽が流れるような場面だった。

 突然だが、今どういう状況なのかわからない方のためにここで説明しよう!!

 まずクリイムとの戦闘でできた天然のローションによりサリーナが滑る。

 滑った勢いでローションが飛び散りサリーナにかかる。

 勢い良く滑ったせいで尻もちをつく。

 尻もちをついた勢いでズボンが半分脱げ、ローションが飛び散りかかる。

 そもそもこの世界にはブラという概念がないため服がローションで透けて2つの巨峰が露わになる。

 説明終わり

「・・・・」

「どうしました?ご主人様」

「・・・・」

「ご、ご主人様、目が怖いですよ・・」

「いや、いつ見ても立派だなと思ってな」

 ほんとに立派だからここでひん剥きたいな。

 いやいやいや、それはまずい。とりあえず家に帰って着替えるか。

「とりあえずサリーナの服が汚れてしまったから、一度家に帰るか」

「でもご主人様の服は汚れていませんよ?」

「いや、俺じゃなくてサリーナのな」

「え?・・ッ!!」

 今まで気づいてなかったのかよ

「さっさと帰って着替えるぞ」

 そう言ってワープと頭のなかで唱えると、迷宮の壁に黒い穴が出来てその中をくぐる。

「よし着いたな。サリーナはすぐに着替えてこい」

「かしこまりました」

 よし、これで俺の理性は保たれたな。にしても、ローションの破壊力高いな・・。

 それにしても遅いな。もう、日が傾いてきてるな、2時3時ぐらいか・・。まだ少し迷宮内を歩いて魔物を1匹倒しただけだぞ・・えっ・・早くね?

 そんなに潜ってたかな?まだボス部屋にすらついてないのに。

「ご主人様おまたせいたしました。このあとはどういたしますか?」

「ああ、そのことなんだけど、時間が経つのが早くないか?そんなに行動してないと思うけど」

「えっと、それはですね迷宮では階を上がっていくごとにどんどん広くなっていくんです。なので上の階では攻略するのにとても時間がかかるんです」

 へぇ、逆ピラミッドみたいになっているのか。面白いな・・じゃっないっ!!

 今までは階層の規模がとても小さかったから行き当たりばったりでも良かったけども、上の階層に上がっていくごとに大きくなるんではどこかで詰むな。

 下手をすると探索で疲れたところでモンスターハウスみたいな所に入って全滅もあり得るな。

 そんな恐ろしいことを考えていると頭の中に何か浮かんできた

 捜索(サーチ)

 また浮かんできたけどこれってスキルか何かな?使ってみるか。

 頭の中で捜索と唱えてみる。すると家全体の立体的な地図が頭の中に入ってきた。

 しかも自分の居る位置もわかる機能付きとは!なんと便利なスキルだ!

「な、何なんですか!?突然頭の中に何か出てきましたよ!?」

 俺がスキルの性能に感動していたら突然サリーナが叫んだ。

「どうしたサリーナ」

「突然頭の中に何か出てきて・・」

「それって家の地図か?」

「え?あっ・・はい」

 ほう、パーティーメンバーにも効果があるのか。ほんと便利だな。

「これは捜索と言って俺のスキルだ」

「そうなのですか?にしてもこのスキルって何に使えるのですか?」

 さらっとひどいことを言われた気がするが・・まあ良い。

「これはその場所の地図がわかるんだ。例えば今みたいに家の中の地図が出たり、迷宮の中でも使えるはずだ」

「そんなスキルをお持ちだなんて流石ご主人様です!!」

「これで迷宮内で迷うことはないだろう。とりあえず今日は日が傾いて来てるからこのまま街に行って夕飯の買い出しにでもいくか」

「そうですねご主人様」

 その後、買い物を済ませ街の中を散歩していたら桶屋があった。

 桶屋か。桶を見ると風呂に入りたくなるな。

 この世界に来て水かお湯で体を拭くだけだったから、とても風呂に入りたいな。

 お湯に肩まで浸かると一日の疲れが吹き飛ぶからな。どうしよう、すごく風呂に入りたくなってきた。

「サリーナ、少しあの店によっても構わないか?」

「問題ないですよ」

 サリーナに了承を貰って中に入ってみると小さい桶からそれなりに大きい桶までたくさんの桶が売っていた。

「いらっしゃい。どのような桶をお探しですか」

 俺達が店に入ると奥から職人らしき人が出てきた。思ってた以上に若いな。

「人が余裕で入る大っきい桶ってありますか?」

「そこまで大きいとオーダーメイドになりますがよろしいですか?」

 やはりそこまで大きいとオーダーメイドになるか・・しかし風呂に入りたいという欲望には勝てない!

「大丈夫です。それでお願いします」

「分かりました、では5日ほどいただきます。完成したらこちらからお届け致します」

 おっ、結構良心的な店だな。客に取りに来させるのではなく持ってきてくれるとは、この店これからも使おう。

「ご主人様、何を頼まれたのですか?」

「お風呂用の大きい桶だ」

「お風呂ですか!?しかしお湯を張るとなるととても大変な作業になりますが・・」

「ああ、それは大丈夫。大体の見当はついてるから」

 まあ、出来ると思うから大丈夫だろう。

「そうなのですか、ご主人様がそう仰るのなら」

「じゃあ、お願いします」

 俺は振り返り職人にそう言って桶屋を後にした。

 家に帰ってすぐに夕飯の支度を始めた。

 今日の夕飯は一昨日勝手にたくさん集まったコブリをすり潰しこねてつみれににし、スープを作ってみた。もちろんスープの出汁はコブリの骨から取ったものだ。

「ん~~!とっても美味しです!コブリってこんなに美味しくなるんですね、びっくりです」

「そうやって喜んでもらえると作る方も嬉しいよ」

「ご主人様は戦いも強くて料理も美味しくて、そしてこんなに優しくて私には勿体無いほどのご主人様です」

「そんな大層な人じゃない、俺だってサリーナにはとても感謝しているよ。ありがとう」

「えへへ・・なんだか恥ずかしいです。でも嫌な気分じゃないです。むしろとても気持ちいです」

 なんかムラムラしてきた。いや、まだダメだ。今は食事中だ、食事に集中しよう。

 そんなムラムラしながら食事を終え、片付けも終え、体を拭き合っている時は巨峰を洗いながら理性を保ち、やっとの思いでベットまでたどり着いた。

 フハハハハ、ヤバイな理性が持たん!今すぐサリーナを襲いたい衝動に駆られてしまう!

「お待たせいたしましたご主人様」

 やっと来たか。さあ、長い夜の始まりだ。

「失礼致しますご主人様」

 すると突然サリーナからキスをしてきた。

 あれ?なんかとても積極的だな。だがしかし、こういうのも悪くはないな。

 そのままサリーナに押し倒され、長い夜が始まった。

間が長く空いてごめんなさい

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