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迷宮

大家のおばちゃんに教えてもらった迷宮に来た。

「ここは数日前に見つかったばかりだから人がまだあまりいないらしいからちょうどいいな。じゃあ中にはいろうか」

 地面の上に空いた穴の中に入っていった。

 穴の中に入ると中は真っ暗だった。それでも前に進んでいると、少し広い明るいところに出た。

「ここは?」

「ここは迷宮の一階層の入り口ですね。この先魔物が出てきます。気をつけてください」

 なるほど、ここが迷宮か。明かりのついた洞窟みたいだな。

「ご主人様パーティー編成はしないのでしょうか?」

「どうやるの?」

「ご主人様が冒険者であればできると思いますが・・」

「いや、悪い。俺すっごい遠くの山の中で自給自足してたから常識のことがよくわからないんだ。だから、これからもこういうことがあるかもしれないが、何でも教えてくれ」

「そういうことでしたか。承知しました」

 うん、納得してくれたみたいで良かった。

 そういえばライフカードの職業欄には一番前についてる職業だけが書かれていたな。ならこれから冒険者としてやっていくなら変えといたほうがいいな。


 冒険者Lv28 村人Lv35 戦士Lv27 英雄Lv31


 よしこれでいいだろう。後はパーティー編成だな。

 パーティー編成と頭の中で唱えてみる。

「あっ、来ました」

 サリーナがパーティーに入ってきたのがなんとなくわかった。

「パーティー効果って何?」

「同じパーティーにいれば移動魔法で一緒に移動できます。メンバーがいなくなったときだいたいの方角がわかります。あと、経験を共有するといわれてます」

 某有名RPGゲームみたいだな。

「貴族では子供が生まれると家臣とその赤ちゃんで6人パーティーを組んで、家臣だけを迷宮で探索させて赤ちゃんを成長させるらしです」

 うわっ、汚いやり方するな。俺も汚いちゃ汚いけど。

「いろいろあるんだな。まあ、とりあえず午前中は迷宮の中を軽く見ていこう」

「魔物はこっちにいますよ」

「えっ、いる場所わかるの?」

 突然の言葉に思わず素が出てしまった。

「はい、狼人族なのでにおいでわかります」

 見た目はイヌなのに狼か。まあ、どちらもイヌ科だけどね。

「じゃあ、案内お願いしようかな」

「はい!では、ついてきてください!」

 サリーナが魔物の位置がわかるのならば、千里眼は使わないかな。


 コブリン Lv1


 サリーナについていくとよくゲームで出てくるゴブリンを少し小さく、可愛くしたような魔物が出てきた。

 なぜだかこれなら少し愛着が湧くな。

 そんなこと考えてる場合じゃないな。スプレンドーレとオスクリダーを出さなきゃ。

 片手ずつ剣を持ち二刀流で剣を構える。

「ご主人様、その剣はどこから・・・」

「説明は後でするからちょっと見てて」

 構えた体制から思いっきり踏み込む。一瞬にしてコブリンに近づく。そして、横を通りながら剣を横に振りながらコブリンを斬り抜いた。

 斬られたコブリンが煙になって消えた。するとそこには小さなブリが落ちていた。


 コブリ


 まんまか。まあ、ドロップアイテムなんだろう。これ食べれるかな。サリーナに聞くか。

「なぁサリーナ、これって食える・・・どうしたサリーナ」

「ご、ご主人様今の速さは・・それになんですかその剣は・・・」

 やばっ、調子乗りすぎた。どう説明したものか・・。

「えっと、さっき山の中で生活していたって言ったよな、実はそこで修行をしていたんだ」

 さらっとえげつない嘘ついたな。

「でもこのことは本当は知られちゃいけないから、このことは内密にな」

「わかりました。では、その剣は・・」

「この剣か・・これはある人から貰ったんだ。旅立ちのときにな。自分が持っていたら宝の持ち腐れだとか言ってな」

 本当半分嘘半分。よくデタラメがこんなに出てくるな。

「あと、この剣のことも内密に。もしも誰かにバレた時・・」

 俺はすばやくサリーナの後ろに回り首に剣を近づけながら

「この女の命が惜しければ剣をよこせ・・的なことになったら大変だしな」

 そして剣を下ろした。

「もし、そのような事態に陥った場合はその剣を優先してください」

「いや、サリーナを選ぶ。どちらにせよ、どちらかを失うのは避けたい」

「かしこまりました。あの・・ありがとうございます」

 うん、やっぱり照れている顔も可愛い。

 とりあえずここまで言っておけば、周りに言いふらしたりしないだろう。

「そういえばサリーナ、これって食えるの?」

 さっき拾ったアイテムを見せた。

「食べれますよ。魔物が落としたアイテムは基本食べれます」

「食べれないものもあるのか」

「はい、中には食材以外を落とすものもいます」

「じゃあ、そういうものが落ちたときどっか買い取ってくれるのか?」

「はい、冒険者ギルドで買い取ってくれます。また、そこではさまざまなアイテムも売っています」

 冒険者ギルドか。たしかヘルベルにもあったな。これからお世話になりそうだな。

「よくわかった、ありがとうサリーナ。じゃあ次行って見ようか」

「わかりました」

 そう言うとサリーナは動き初めた。

「サリーナ、においでどのくらいわかるの?」

「そうですね、種類や数はある程度わかります。しかし、正確にはわかりません。また、壁の向こう側のにおいはわかりません」

 なら、千里眼は時折使ったほうがいいな。

 そんなことを考えていると、またコブリンが出てきた。

「今回はサリーナが戦ってみるか」

「はい」

 元気に返事をしたサリーナは魔物に向かって走り出した。

 サリーナはコブリンの前に立つとコブリンが持っている小さな棍棒を振り下ろし攻撃してきた。

 サリーナはそれを紙一重でかわす。一見ギリギリに見えるが完全に避けている。

 相手の動きを予測し最小限で見切っている。

 じっちゃんの稽古でああいうことはしたが、あそこまで完璧にはそうそうできるものじゃない。

 狼人族ってああいうものなのかな。サリーナを選んで正解だった。

 いろいろ考えているとサリーナがコブリンを倒していた。

「ご主人様、またコブリを落としました。ご主人様のアイテムボックスに入らなければ私が持ちましょうか?」

「いや、まだぜんぜん使ってないから余裕があるから大丈夫だ」

「なら、お言葉に甘えて」

 そういえば今何時なんだろう。

「今何時かわかるか」

「そうですね、お昼はすぎてますね」

 となると2時ぐらいか。

「なら、いっかい家に帰るか。冒険者ギルドにも行きたいしな」

「そうですね。帰りましょう」

 ここからワープは使えるかな。試してみるか。

 頭の中でワープと唱えてみる。

 目の前の壁に黒く大きな穴ができる。穴の中に入りそこを抜けると家の中にでた。

「無事使えるみたいだな」

 しかし、ワープを唱えたとき今まで行った事のある場所しか選択肢が出てこなかったから、行ったことのない場所は行けないみたいだな。冒険者ギルドには歩いていくしかないか。

「サリーナ、これから冒険者ギルドに行くけど付いて来るか?」

 後ろに振り返りながら聞いてみると。

「えっ・・・ええっ!!ど、どうして、迷宮から直接・・・」

 慌ててる顔も可愛いな。

「ご、ご主人様どのようにしてきたのですか・・?冒険者の能力でダンジョンジャンプは迷宮の中でしか使えないし、かといってフィールドジャンプは外でしか使えないし・・」

 中と外で使える魔法が別々だったのか。失敗したな。

「これはワープといっていったことのある所ならどこでも行ける魔法だ。これも内密にな」

「すごいですね。わかりました、内密ですね」

 変に疑われても仕方がないので内密ってことにしといたほうが楽だ。

「じゃあ、冒険者ギルドに行くぞ」



 冒険者ギルドは詰め所の斜向かいにあった。

 ギルドの建物の中は天井が高く大きなロビーになっており、右側にはカウンターが並んでいた。

「カウンターは奥から転職、クエスト、販売、買取となっています」

 いろいろなことをやっているんだな。

「とりあえず今回はアイテムを買いにきただけだ。買ったあとは夕飯の材料を買って帰るぞ」

 販売カウンターに行くと女性職員?が座っていた。サリーナのほうが断然美人だ。

「ここでは何を売っているのか」

 なにを売っているかわからないので素直に女性職員に聞いてみた。

「ここでは冒険に役立つアイテムを販売しております。例えば毒消し丸です」

「なるほど、ではそれを5つ頼む」

「百ガナです」

 一個20ガナか。まあいい、買うか。

 出されたトレーに銀貨を一枚置いた。

 それを受け取ると職員は奥に入っていった。そして戻ってきたら、そのトレーに何か乗っていた。

「毒消し丸です」

 白い球体に紫色の丸が書いてある。なんとなくわかる気がする。

 それを受け取り外に出た。

 そういえばレベル変わってるかな。


 薬剤師 Lv1

効果 知力アップ小

 スキル 薬剤生成


 なんか新しい職業がある。さっきまでなかったな。サリーナに聞いてみるか。

「サリーナ、薬剤師という職業知っているか」

「知ってますよ、さっき買った毒消し丸などの薬を作れるんです」

 なるほど、この職業は薬を手に入れることによって得る職業か。

 今まで気にしなかったが、職業には効果やスキルがあるみたいだな。家に帰ったら他も見てみるか。

 食材を買い終わったあと家に帰り夕飯の準備を始めた。

 今日は小麦粉に近いものとバターぽいものが売っていたので、コブリを使ってムニエルを作った。

 じっちゃんの家にいる頃から飯を作っていたので、料理には自信がある。まあ、作ってたよりは作れるのが俺ぐらいしかいなかった。小さい頃からよくじっちゃんの料理の手伝いをしていたからだ。

 そのおかげで料理にどっぷりはまってしまいかなり凝った料理まで作っていた。

「これは今日手に入れたコブリですよね。とても良い匂いがします」

「喜んでくれて俺もうれしいよ。でも、そんなに驚くということはコブリってそんなにおいしくないのか?」

「そこまでではないですが、少し生臭かったりするときがあるんです」

 そりゃ何も下処理しないで作ったらくさいな。

「でも、さすがご主人様です。こんなに美味しい料理も作れてしまうなんてすごいです」

 サリーナからの評価が上がったみたいで良かった。


 さて、夕飯も食べたことだし後片付けはサリーナに任して職業の確認をしよう。

 

 冒険者Lv30

 効果 HPアップ小 俊敏アップ小

 スキル ダンジョンジャンプ フィールドジャンプ


 村人Lv36

 効果 力アップ小


 戦士Lv29

 効果 HPアップ小 攻撃力アップ小

 スキル スラッシュ チャージ


 英雄Lv35

 効果 HPアップ大 MPアップ大 攻撃力アップ大

    防御力アップ大 力アップ大 知力アップ大

 スキル オーバーシュネル フルバースト


 ちゃんとみてみるといろいろ効果があるんだな。村人はあんまりだけど。

 それにしても英雄は効果がすごいな。6つもある。さすが英雄だけあるな。

 戦士のスキルは名前のとおりだとして、英雄のはピンとこないな。今度確かめてみるか。

 そういえば神様から貰ったスキルの中にMP解放てのがあったな、これも一緒に確かめてみよう。

「サリーナ、魔力を回復する薬ってあるのか」

「強精丸ですね」

 ちゃんとあるのか。MP解放はMPをとても使いそうだからやるときは買っておこう。

 それはさておき、そろそろ寝る準備をしなければ。

 サリーナが片づけをしている間に俺は川から水を汲んできて、それを暖めお湯にした。

 そして俺は片づけが終わったサリーナと一緒に体を拭きあった。

 まず、俺が先にサリーナに拭いてもらった。

 俺の体を拭くたびに大きな胸が揺れる揺れる。ちょっと理性が・・・。

 サリーナが拭き終わると今度は俺がサリーナを拭く。昨日は後のことが楽しみすぎて堪能できなかった。

 しかし、今日の俺は昨日までの俺ではない。ゆっくりじっくり堪能してやる。

 まずは背中から丁寧に拭いていく。そして、腰のところにある尻尾を優しく拭いていく。尻尾はとてもフサフサしていて触ってるだけでも癒される。

 うしろが終わると前にうつる。するとそこには大きな山が俺を待っている。

 俺はその柔らかい山の麓から頂上に向かって、撫でるように拭いていく。

 そしてそのあとも全身を余すことなく拭いていった。

 俺もそろそろ理性がもたないのでベットへ直行した。

 俺はベットにつくとサリーナにキスをした。

「んっ・・」

 キスをした瞬間サリーナが可愛い声を出した。ああ、もうもたないや。

 俺は自分の舌を深く深く絡ませキスを楽しんだ。

 そして、夜を楽しんだ。

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