第6話:〜世界は滅ぶ〜
ちょっとグロイです。
「小悪魔」シリーズ初の死人が出ます。
苦手な人は回れ右です。
「じゃぁ、私、疲れたから、寝させてもらうね」
「うん。おやすみ〜。アンナ」
瞳は奥の部屋へ消えていってしまった。
「ねぇ、今、アンナって・・・??」
「あぁ、瞳って言うのはコードネーム。本名はアンナ。上月アンナって言うんだよ」
!!
「じゃぁっ・・・・・!!」
「そ、上月瞳、なんていう人間は実在しなかったのよ」
そんなっ!!!
「えぇ!!??亜衣奈が消えた!?瞳もいないって!?ほんとなの!?葉月!!」
朝の学校はいつもより騒がしかった。
「そ・・そうらしい・・・。でもね、さやりん、なんかおかしいんだって・・・」
「え!?」
彩香は椅子から身を乗出して、葉月を見た。
「な、なんかね。あーちんね、パソコンしてたみたいなの。そんでね、パソコンしてるときに消えちゃうって言う事件が多発してるの」
彩香は瞳孔がばっと開いた。そういえば、昨日、亜衣奈はパソコンの事らしき話をしていたかも・・・・。
「亜衣奈・・・大丈夫かなぁ・・・無事だといいけどなぁ・・・・・」
「・・・・・・・そだね・・・・・」
ひた。
何かの足音がした。
「?誰かいるのかなぁ??」
ずりゅ・・・・。
「待って、これ、足音じゃないよっ・・・!?」
「い・・・・いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
そこには、血まみれで、下半身が桑で潰されたようになっていて、内臓がはみ出て潰れている女の子がいた。
「・・・・・・・・すけて・・・」
「え!?」
「た・・・・・・・・・すけてぇぇぇぇ!!」
「助けてほしいのはこっちだってばぁぁぁぁぁ!!!」
走って逃げたけれどもすぐに追いつかれてしまった。
「いやぁ!」
「一人は・・・・寂しい・・・あなたも・・・キテ・・・」
「やだ!やだやだ!!さやりん!!助けてェ!」
「む・・無理っ!こいつ・・・ガホッ・・やたら・・力強いしっ・・・ガハァッ!!」
葉月の上に乗りかかり、彩香の首をギリギリ絞めてくる女の子は楽しそうに笑った。
「ねぇ・・この子・・よく観たら・・・亜衣・・奈に・・似てる・・!?」
ばた。
二人は死んでしまった。
亜衣奈に似ている女の子みたいに、血まみれで、桑で潰されたみたいに。
「な・・・んてことを・・・・」
その一部始終を亜衣奈は見ていた、というか見さされていた。
「なんで!?あたし一人殺せばいいじゃないっ!!なんで・・・彩香と葉月まで・・・・」
「見せしめですよ。私達はいつか、都市伝説になります。死人の家来を引き連れて。あの二人も、これまで騙してきた人たちも、その一員です」
「そんで、お前もな」
絶句した。これから世界は滅んでゆくんだ。
「私達は、世界に知れ渡る都市伝説になるのです」