プロローグ
いつも通りの日常。.....本当になんのイベントもない、日常。
とある大学生春谷奏翔は、星のきらめく夜空を見上げながらため息をついた。
「つ、疲れた......」
バイト帰りの奏翔は、うなだれていた。
奏翔のバイト先はとある飲食チェーン。今日は週末なのもあるのか、夜になるにつれてドっと客が増えた。
おかげさまで腰はバキバキ。ホール担当の奏翔は足が棒になりそうだった。
「夕飯どうしようかな......今からなにか作る気力もないしな......いっそ一人焼肉でもしちゃうか。日曜日だし!」
そう言って、奏翔はスーパーに焼肉用の牛肉を買いに向かった。
ところで、少し話は変わる。
時に、思ったことはないだろうか。
「空を自由に飛びたいな」とか「世界旅行に行きたいな」とか。
どこかの猫型ロボットが出てきて道具を出してくれるわけでもないこの世界。
もし『魔法』が存在する別世界に行けたら。もし『新しい自分』を得られたら。
そう夢想に耽るのは全オタク男子の通る道だろう......いやマジで。
え?僕だけ?
「.....やっぱ牛丼にしよ」
誰に語り掛けてるかわからない謎のナレーションをやめて、僕は牛丼屋へと向かった。その時。
キュイーーーーン!!
「えっ?」
突如、光る魔方陣が僕を包み込んだ。
『あ、しまった......』
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