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恋に破れた転生王女はツアコンを目指します  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

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襲われた帝国の皇子に連れられて、迷宮の中を闇雲に息の続く限り走らされました

「じゃあ、前の部屋に帰りましょう」

 私はそう言って戻ろうとしたら、扉が閉まっていた。


「開門!」

 私は叫んでみるがびくともしない。


「開かないのか?」

 ロンバウトとも驚いて、


「開門!」

 と叫んでくれるがびくともしない。


「変ね。戻れるはずなのに」

 私が呟くと

「リーゼ、『宇宙の間』は一万回に一回しか出ないんだろう。とすると普通は戻れないんじゃ無いのか」

 ロンバウトが推論してくれた。

「確かに。でも、ここは『黒の間』よね。としたらその前の部屋に戻れると思うんですけど」

 いつもは行った道を戻ってくるのだ。

 当然開くはずなんだけど。

「『宇宙の間』は特別なんじゃ無いか? 前の時もそうだったろう」

「確かに……」

 私は前の時を思い出そうとした。


 前の時はロンバウトと二人で探検気分で前に前に行ったのだ。それが失敗の元だった。

 途中で帰ろうとしたけれど、部屋は四角で扉は辺の真ん中に一つ、それぞれの辺に四つあって、途中で適当に右とか左とかやって進んでいったから本当にわからなくなったのだ。今回はそんなことをするわけには行かない。


「どうするの? 皆が探しに来てくれるまで待つ? 研究員に聞いたんだけど、一時間待てば『宇宙の間』はまた別の所に移動するはずよ」

 そう、どんな仕組みになっているか判らないけれど『宇宙の間』は一時間だけしかとの場にとどまっていないのだ。ここは黒の間だから、ここで一時間待てば、『宇宙の間』は無くなってまた、前の『白の間』と繋がるはずだ。

 だから、確実に帰るなら一時間待てば良いのだ。

 この迷宮の怖いところは繋がっているところが空間が歪んでいるのか何なのか知らないけれどまちまちなのだ。普通の平面なら右右右右とすれば一周回れるはずがそうでは無い。そして、『宇宙の間』みたいに時間ごとに現れる変則的な部屋も合って、多くの冒険者や研究員が行方不明になっていた。だから研究するのも命がけなのだ。


 そういう理由もあってこの迷宮はまだ全てが解明されていない。

 何しろ部屋の数がいくつあるかも判らないのだ。私が覚えてているだけでも50はあった。研究所によると100は下らないそうだ。私は下手したら千近い部屋があるんじゃ無いかと思っている。

 この『黒の間』までは普通に行って帰ってこれる唯一の安全ルートだったのに、よりによって一万回に一回の『宇宙の間』が現れるなんて想像だにしていなかった。



「そうだな、待とうか」

 そうロンバウトが頷いてくれた時だ。

「ん? 誰か前から来るぞ」

「えっ、そうなの」

 私が声を出して呼びかけようとした時だ。

 私の口をロンバウトがいきなり塞いでくれた。

 何するのよ! そう叫びそうになって、

「静かに!」

 ロンバウトの声に警戒する響きがあって私は改めて前を見た。


「おい、誰もいないぞ!」

「変だな。確かに扉が開く気配がしたんだが」

 十人以上の黒ずくめの男達が見えた。

 いくら私でも前の連中はとても胡散臭そうだと思った。


「影だ」

 ぼそりとロンバウトが呟いた。

 影ってロンバウトの国の特殊部隊じゃない。

 普通はロンバウトが声をかければ良いのに、ロンバウトは胡散臭そうに彼らを見ていた。


「おい、ヤーコブがここで死んでいるぞ」

「何だと、誰にやられた」

「しっ、王国の暗部かもしれない」

 男達がいきなり警戒態勢に入った。


「リーゼ、逃げるぞ」

「えっ」

 私はいきなりロンバウトに手を引かれて駆け出されたのだ。

「おい、いたぞ!」

「あれは皇子だ」

「逃がすな!」

 いきなり男達も追いかけだしたのだ。

 私は訳が判らなかった。帝国の皇子が自国の影から何故逃げる?

 しかし、聞く暇もなしに、ロンバウトは身体強化をして必死に走ってくれた。

 私も強化してついていく。


「開門!」

 右の壁の門に向かってロンバウトが叫んでくれた。

 そして、次の間に飛び込む。

 そこは真っ白だった。やった、『白の間』に帰れたかと期待したら白いものが降ってきた。

 雪だった。

 辺り一面真っ白な雪だ。

 周りを見ると雪がしんしんと降り積もる様子が見える。

『雪の間』だった。

 空も雪雲で真っ白だった。私は『白の間』でなくてがっかりした。


 でも、ここでは真っ白な服を着ていない限り目立つ。

「いたぞ、あそこだ」

 すぐに影達に見つかった。

 そのまま駆けて次の間を目指す。

 身体強化も限界があるんだけど。


 でも、ロンバウトはお構いなしだった。


「開門!」

 次は砂漠だった。

 空は青空だ。

 見渡す限り一面の砂漠だった。

 それが風の砂紋を地面に靡かせつつ広がっているのだ。

 私は思わず見とれていた。


「えっ」

 私の足下に矢が突き刺さったのだ。

 私はびっくりした。まさか本当に命を狙ってくるとは。


「おい、スピードが落ちているぞ」

「えっ、判っているって」

 私は慌ててスピードを上げた。

「でも、影ってあなたの国の者でしょ」

「いろいろあるんだよ」

 ロンバウトは理由は話してくれなかったが、狙われているみたいだ。ひょっとして帝位争いか何かか……他国の王族を巻き込まないでほしい。

 私が傷ついたらお父様とお兄様は絶対に許さない。いくら帝国の皇帝と仲が良いからって全面戦争になるのは確実だ。我が国はそれくらいの戦力はあるのだ。大変なことになるだろう。帝位継承権を実の兄から奪っても我が国との関係にひびが入れば大変なことになると思うのだけど……


 まあ、今は私の身分をばらしていないから、知らないと思うけれど……


 そんな私の考えなんてお構いなしに、ロンバウトは私を連れて私の息の続く限り駆けてくれたのだ。

 本当に信じられなかった……


ここまで読んで頂いてありがとうございます。

そんなに闇雲に走れば当然道は判らなくなって!

次回は迷子の二人です。

果たして二人は無事に帰れるのか?

続きは今夜です。

お楽しみに。


皆様の応援のお陰で本日で書籍化デビューして2周年が経ちました。

本当にありがとうございます。

私の書籍はこの下20センチくらいの所にきれいな表紙絵付きリンクで載せていますので(大体全て私の小説のページの広告の下の部分に載せています)まだの方はお買い求め頂いて読んでいただければ幸いです。


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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

この前の作品はこちら

『悪役令嬢に転生したみたいだけど、王子様には興味ありません。お兄様一筋の私なのに、ヒロインが邪魔してくるんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n3871kh/


私の今一番熱い人気の作品はこちら

『【電子書籍化】王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

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表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

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3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


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ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



最新の短編作品はこちら

『婚約破棄されやけ酒飲んでると軽い男が声かけてきたので張り倒したら、何故か執着されました』https://ncode.syosetu.com/n2191kg/

このお話の前の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n7240kb/

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