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「あー‼︎ お前、よくも、ミランにキスしたなっっ‼︎」
モニが大声で叫びながら、閉じ込められている籠を揺らした。
「あ、あ、あ、やめろって、やめろってばっっっ‼︎」
籠を揺らし過ぎて、ベッドの上でころんと一回転した。お陰で、ミランとルォレンの二人の姿が見えない。ただ、荒い息と会話だけは、大きな耳でキャッチしている。
「ミラン、俺はお前をずっと探していた」
「私はお前など、忘れていた」
「そんなつれないことを言わないでくれ」
「離せ、私に触るなっっ」
「そうだよっっ、ミランに触るなよっっ。ボクを本気で怒らせたいのか‼︎」
中でモニがバタバタと暴れ、籠がさらに回って、二人の姿が見えた。
「こらあ‼︎ ミランに触るなって言ってんのっっ‼︎」
モニがぎゃあぎゃあと騒ぎ立てる。
ついにルォレンは、白旗を上げた。
「うるさいな、話もろくにできやしないぞ。こいつ処分するか」
籠に手を伸ばすと、ミランがその手首をすかさず握った。
「やめろ」
「なら、黙らせろ」
ミランが、眉根を寄せた。
「モニ、静かにしていてくれ」
「でもミランっっ」
「お願いだ」
「……わかったよ」
ぶすっとした顔で、モニは頬を膨らましたりへこませたりした。
「ミラン、俺はメイファンの白蛇に連れてこられて、この盗賊団に入った。お前と離れて寂しかったが、今では良かったと思ってる。お前に頼ってばかりのひ弱な俺では、お前を幸せにすることなど到底できなかったからだ」
「…………」
「今の俺ならできる。お前を守ることも、そしてお前を、」
「ルォレン、私は誰かに守ってもらわなくとも、自分の力だけで生きていける。お前など、必要ない」
「ミラン、」




