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20章:私達をスキーに連れてって(13) SIDE 由依

SIDE 由依


「システィーナって、カズのこと好きなの?」


 思わず聞いてしまったあとに後悔したがもう遅い。

 この話題を出すということは、自分にも聞き返される可能性があるということだ。


「もちロン愛しているけれど、みんなはチガウの?」


 ほらやっぱりっ――って、愛!?


「あたしはもちろん愛してますよ」


 双葉ちゃん!?


「妹ですからね」


 あ……そういう……。

 そのわりにほんのり頬が赤くない?

 温泉のせいかな?


「私の体はいつでも準備オーケーです」


 美海ちゃんはまあ……いいか……。

 お腹のあたりをさするんじゃありません!

 このコ最近、表現がどんどん露骨になってきてない?


「それデ、由依は?」


 システィーナの一言で、全員の顔がこちらに向く。


 やっぱりそうなるよね……。


「ええと……カズは私の幼馴染で……命の恩人で……」


 私はしどろもどろになってしまう。


「つまり愛してるのネ?」

「ええ!?」


 なんでそこつめてくるの!?


「たしかにカズとは同じ敷地に住んでるから家族と言えなくもないし、それならあ……愛してるというのも不思議じゃ……ないかな?」


 私の血は半分北欧だけど、日本育ちなのだ。

 『愛してる』なんて言葉を気軽に吐けるようなメンタルはしていない。


 でも……でも……カズのことで負けてられない!


「もちろん私も愛してるわ!」


 言っちゃった-!


「か、家族としてね……」


 ああもう! ここで保険をかけちゃうのがダメよね。


「女子高生がクラスメイトの男子を家族として愛してるって、なかなかな発言じゃない?」


 美海が突然まともなことを言ってるけど、かまったら負けな気がする。


「だってカズ! モテモテネ!」


 システィーナが少し大きな声を壁に向けて発した。


 え? ああ! となりって男湯!?


「ち、ちがうのカズ! ちがわないんだけど違うの!」


 …………。


 何か言って!?

 困ってる感じがすごく伝わってきていたたまれないよ!?


「み、みんな愛してるぞ……か、家族としてな」


 まさかの返し!


 真っ赤になってるカズの顔が目に浮かぶよね。


 とりあえず、痛み分けってことでいいのかな……。


「と、とにくシスティーナ! これからは一緒に戦う仲間としてもよろしくね!」


 我ながら全然ごまかせてないよ!


 なんだったのもう!

 もうっ!!



ここまでお読み頂きありがとうございます。

続きもお楽しみに!


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