3章:神って欲望にまみれたヤツ多いよな(3)
「触っていいよって……今か? なんかエロいんだが……」
オレは思わず由依の太ももから目を逸らせた。
あっちの世界では露出度の高い装備を身につけた戦士もいたが、こちらの世界だとなんだか照れるから不思議だ。
「エロくないわよ! ……はっ! まさか、ここで脱げというの?」
顔を真っ赤にするんじゃない。
こっちも恥ずかしくなるだろ。
「なんで『ここで』なんだよ! 更衣室があるだろ」
「……脱げないのよ、このタイツ」
「……くさそう」
「ひどくない!?」
「その神器を使う制約が、履いたら二度と脱げないとかなんだろ? じゃあしかたないじゃないか」
「おトイレとお風呂の時は脱げるわよ! 常に体の一部と触れていればいいんだから」
風呂に黒タイツを持って入ってるってことか?
「洗濯は?」
「自己修復機能でミクロな異物も全て除去するから大丈夫よ」
「そいつはすごいな」
あちらの世界でその方法を思いついていたら、風呂に困ることもなかっただろう。
武具に自己修復魔法はかけていたが、なるほど……異物の排除は考えていなかった。
「とにかく! 触って色々わかるなら触ってみて。それで強くなれるなら御の字だわ」
「まあな、じゃあ触るぞ」
「う、うん……」
オレは由依の太ももにそっと触れた。
黒タイツの滑らかさと、引き締まりつつも柔らかな太ももが気持ち良い。
「んっ……」
「変な声だすなよ!」
「しょうがないでしょ! 感覚増幅機能のせいで敏感なのよ!」
なんだかすごくドキドキするが……。
オレは掌から微量の魔力を神器に送り込み、構造を解析する。
「んっ……ちょっと……なにこれ……あっ……気持ち……い……」
由依はびくびくと震えながら熱い吐息を漏らしている。
そちらを気にしないように努めながら、解析を始めた。
なんだこれ……こんなヤバイもんを使ってるのかよ。
ここまでお読み頂きありがとうございます。
続きもお楽しみに!
ブックマーク、高評価での応援をなにとぞ! なにとぞよろしくお願いいたします!
(この下にある★5をぽちっと)