〜始まり〜
作者の頭の中の妄想を書きます。
「これが…先生が仰っていた魔導書…。」
1人の少女が徐にホコリにまみれた分厚い本を取る。年季が入っている為か表紙の字も薄らになっている。
少女は本をめくる。
「うーん。字が薄くなってる。でも読めないことはないか…。」
少女は本に顔を近づけて字を追って行く。
「えーっと…100年前、突如魔界の扉が開き、人間界に侵攻してきた魔界の軍勢。魔界軍の侵攻を止める為、全ての国が手を取り合い魔界軍を止める為、帝国軍が結成さらた。これを魔界大戦と言う。
魔界大戦は魔界軍の圧倒的勢力の前に帝国軍はなす術もなかった。」
少女は本を読み進めて行く。
「人類の敗北が濃厚と見られたが、人類には最後の手段が残されていた。それは古代より封印されていた聖剣アルスターカリバー。圧倒的な力を持つと言われる聖剣。しかし、アルスターカリバーには特殊な魔法が施されていたのか触れられる者は誰もいなかった。」
さらに本を読み進める。
「しかし、触れられる者が1人いた。それは転生魔法で召喚された勇者だった。その勇者はアルスターカリバーを手に、帝国軍が手も足も出なかった魔界の軍勢を1人で倒したのである。こうして人類の平和は守られた。
しかし、勇者はアルスターカリバーの力の代償として力尽きる。突如として現れた勇者を人々は英雄として讃えた。その勇者を召喚した召喚魔法陣をここに記す…。」
少女が次のページを開くと魔法陣と思わしき絵が記されていた。
「これが、あの有名な魔法陣…。本物なのかな?んー、魔法陣書いてみようかな?…。よし!」
少女は本を見ながらゆっくり時間をかけて床に魔法陣を書き進める。
「これがもし上手くいったら私をバカにしてたみんなも認めてくれるかも!おバカなレミリアなんてもう言わせないんだから!…よし!できた!」
レミリアと思われる少女が鼻息を荒くしながら魔法陣を書き終える。しかし、本に書かれていた絵とは多少の違いが見受けられる。
「我が呼び声に応え、その姿を現したまえ!」
魔法陣から光が放たれる。召喚術が成功したかに思われるが
「あっ、あれ?」
光を発したのち、魔法陣は何処かへと消えてしまった。
「あれ?おかしいな?間違ってなかったと思ったんだけど…。」
「レミリア!」
「はいぃ!!?」
男性の大きな声に驚くレミリア。
「授業が始まっているというのにいないから探してみれば、ここで何をやっているんだ!早く教室に戻りなさい!また補習を受けたいのか!?」
「すみません!すぐに戻ります!」
教師に叱責を受け、慌ててその部屋から出て行くレミリア。ここから、物語が始まる。