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揺れるのは周りの心ばかり?

歌はキミ





キミは歌





その染み渡る響きのように





キミの心にも届いてほしい想いがある。






-------------------------------------------------------------------------------------



それは、とある一言から始まった。


「レティアーナさん!」


洗い終わったばかりの洗濯物を入れた籠を抱え、歩いていたときだった。

クルーの一人に呼び止められ、足を止めて振り返る。


「はい、何でしょう?」

「じっ、実は……その……」


煮えきれない彼。それでもレティは大人しく言葉の続きを待っていた。

けれど籠が腕からずり落ちそうになって抱え直したら、彼が気づいて持ってくれた。


「行きながら話しましょう」

「はい。ありがとうございます」


持ってくれたことにお礼を言って、彼のあとについていく。


「レティアーナさん」

「はい」


再度呼ばれ、外に出る間際で足を止めた。


「実は、聞いてほしい話があるんですっ!」


何故か真っ赤になり、しどろもどろ気味の相手。レティは目をぱちくりさせた。


「お話……ですか?」

「レ……レティアーナさんのっ、気持ちも……知ってるけど、でも。俺がもし、その……船長と……ゲームして勝ったらっ!聞いてくれますか?」

「はい。わかりました」


レティが頷いたら、相手は手が塞がっていたので足だけでガッツポーズをして走って出ていく。

洗濯物は物干し竿の所に置いて、やはり猛スピードで走っていってしまった。


「今の、何なの?」


階段を上がってくるレティを見て、クルーのTシャツを洗濯ばさみで留めていたユーシュテが手を止め、問う。


「それが……」


レティは事情を話した。甲板が騒がしくなったのは、その数時間後だった。



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