INNOCENT PRINCESS4
「エロエロって、おっぱいとか足とか、何やかんや見てるのよね?結局は」
ユーシュテはフフンと笑って、人差し指を顎に当てた。
「だからむっつりなのよ、貴方。そんなお望みなら見せてあげましょうか?」
顎から滑った指が、プチンとワンピースの襟のボタンを二つ外す。豊満な胸の谷がチラリと見える。
「だあ――っ!やめろぉ!」
ユリウスは真っ赤になり、上を向いて鼻血を吹き出した。
「騒々しいぞ。からかうのはよせ、ユース。ユリウスは鼻血を出すのか飯を食うのかどちらかにしろ」
ディノスがため息混じりに止めに入る。それからまだ待っていたウエイトレスに、軽く謝罪をして下がらせた。
セリオはサンドイッチにかじりつきながら、ユリウスにペーパーを取って押しつける。
「鼻血を出されたら困るんで、食事に集中してください。マスター」
わあわあと騒がしい中、リックはレティがスプーンを握りしめてヨーグルトを一生懸命食べる姿を見ていた。
「う」
レティは体を捻ってスプーンをリックに差し出す。プルプルと腕が震えて溢れそうだったので、リックは小さい手を自分の手で支えて体を屈め、スプーンを口に入れた。
「美味しい。ありがとな」
お礼を言ったら、レティがにっこりとした。
(アルが乱入してきたカフェでも、こうやってレティは分けようとしてきたな……)
あの時と今、どちらとも可愛いと思いながらふとレティの口元が白くなっているのに気づいた。
「レティ、口についてるぞ?」
ディノスがリックの言葉でペーパーを取ってくれたので、それで口の周りを拭いた
「あの二人だけラブラブで平和ね」
「お前達がやたら騒がしいだけだろう」
「ひどーい、ディノス。ちょっとはあたしの味方してよぉ」
「そうやって怒ったお前も可愛いから言ってるんだ。分からんか?」
不満げに頬を膨らませたユーシュテは、普通の会話のようにさらりと流すように言ったディノスの言葉にポッと頬を染めて大人しくなった。
「リアル充実者ばかりですか……」
セリオがジュースのストローを口に入れながら、ため息をついた。
「俺も充実してるぞ!」
ユリウスはスプーンにピラフを山盛り乗せ、口に運ぶ。
「マスター、意味わかってます?」
「毎日それなりに満足してるってことだろ?楽しいぜ」
「そうですが……。僕が言った意味は若干違います」
「どう違うんだよ?」
「いや、まあいいです。マスターは本当に純粋な人ですね」
「??……お、おう!」
何と返事を返すべきか考えたが思いつかなかったらしく、曖昧な相槌が返された。




