表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラグナロクの翼 ―あの蒼い空と海の彼方―  作者: Mayu
騎士(ナイト)の章
120/451

それぞれの戦いと迫る危機5

意識が深みから浮上するにつれ、鉄錆びた臭いが鼻をついてレティは目を覚ますことが出来た。

真っ暗で、蝋燭の灯りがポツンポツンと通路についているだけの冷たい部屋。


「私……?」


少し考えて、カルロに逆らったがために首を絞められて意識をなくしたことを思い出した。


(だとしたら処刑って言われていたし、ここは牢屋かしら……)


辺りを見回して闇慣れした目が捉えたものに、瞳孔が縮んだ。

ボロボロの服を着て鎖に繋がれ、白骨化した遺体が同じ部屋に転がっていたのだ。

よく見れば、石の床にも錆びた血の痕が見られる。


「ひっ……」


いくらリックを信じて待つと言っても、これはあまりにも。


(怖すぎる!)


座り込んだまま後退り、後ろを見ていなかったせいで鉄の柵に頭を思いきりぶつけた。

ガンと痛々しい音がして頭を押さえた。


「いったぁ……」







その音に気づき、先に続く牢から掠れた声がした。


「誰か……いるのか?」

「!?」


レティは鉄格子を握りしめて、先を見るがよく見えない。


「どなた様でいらっしゃいますか?」


訊ね返してみたら、やはり掠れた老人かと思ってしまうような声で返事が返ってくる。


「私は現国王の……ジェラルド・クロスルースだ……」

「え!?」


(現国王と言えば、アル様の叔父様……。どうして国王様がこんなところに……?)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ