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ラグナロクの翼 ―あの蒼い空と海の彼方―  作者: Mayu
騎士(ナイト)の章
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優しき心の仇

心優しい歌姫のキミ。





その歌は





思いもよらぬところから災難を呼ぶ





キミ自身に。





全ては愛されるが故。





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「レティ、おいで」


そう言われて案内されたのは、リックの部屋の少し手前。

小さな部屋のそこはクリーム色のブラインド、黄緑色と緑色のカバーをかけたベッド。

床にはリックの部屋のようにふかふかの絨毯。

但し、彼の部屋のは茶色でこの部屋のは淡い黄色だけど。

クローゼットも机も椅子もある。


「ここが新しい部屋。カギは後からつける予定だ」


島に着いて、ついに部屋の家具が揃ったらしい。と、言うことは。


「今日からここで寝るんですね?」


離れてたって、不安なんかじゃないけど。

すると、考えが見透かされたようで……。


「お望みなら夜は俺の部屋で寝るか?」

「!」


一気に真っ赤になる顔。


「だっ……大丈夫ですっ」


チュニックの裾を握りしめて言う姿は、愛らしくて仕方がない。



それなのに。

新しい部屋でベッドに入り、眠りに入って少し経った頃。

少し体がひやりと外気に触れて、肩と足が温かくなる。直後に浮遊感がした。


「ん……?」


うっすらと目を開けたら。


「やっぱり一緒に寝ような」


ちゅっとリップ音をさせて額に口付けられ、一気に目が覚めた。


「リッ……」


驚きのあまり出しそうになった大きな声は、唇で止められる。


「静かに」


自分が驚かしたくせに無茶苦茶なことを言って、リックはレティを抱えて階段を降りた。

自分のベッドにレティを寝かせたら戸惑っているようで眉を下げ、リックを見て唇を少し尖らせている。


「ふにふにした抱き枕がないと、手持ち無沙汰で寝にくいんだ」

「リック様ったら……」




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