特別な日常
第41話 ~NTRディスカッション 前日~
ディスカッションまであと1日。
何をどう準備すれば良いのかまったくわからない。
そして、いつもの朝を迎える。
朝食を食べ自転車に乗りいつもの待ち合わせ場所に行く。
「おはよう。りょーくん。」
「おはよう。ちーちゃん。」
まだ信号は赤だったので、ちーちゃんが話し始めた。
「昨日、國守先生と何話したの?」
「いや。特にディスカッションについて。」
昨日のことは僕と光莉と國守先生以外誰も知らない。
「へぇー。そうだったの。なんて言われたの?」
「えっ、まぁ頑張ってって応援された。」
「嘘だね。あの先生がそんなことだけで返してくれるとは思わないもん。」
「何か恥ずかしい思いでもさせられてない?」
ちーちゃんもだいぶこの学校に慣れてきたようだ。
「大丈夫だよ。あっ青になった行こう。」
僕たちは美智香和高校に向かった。
自転車を駐輪場に止めて僕たちは歩き出す。
「なんか、カップルみたいだね。」
突然ちーちゃんがそんなことを言う。
「わけわかんないこと言わないで。僕は今光莉と付き合ってらんだから。」
「そう?」
ギュッと僕に詰め寄るちーちゃん。
「ちょっと。ダメだよ。」
「これ、神崎に見られたらNTRしてるって思われるのかな?」
「不吉なこと言わないで。もうさっさと行こ。」
僕は歩くスピードを速めて、スタスタ歩いた。
職員室に寄って鍵を受け取り教室を開ける。
「誰もいないね。」
当たり前のことを言うちーちゃん。
「いつも通りじゃん。」
「私は違うよ。」
「何が。」
「今日はいつもと違うんだよ。」
「だから何が?」
と聞いた瞬間、後ろの席のちーちゃんが急に僕を押し僕は机にぶつかってしまった。
「痛い。どうしたの!」
僕は、立ち上がり後ろを向く。
「気づいてくれないんだね。そんなに幼馴染じゃなくて恋人が大事なの。」
「そ、そんなことはないよ。」
「じゃあなんで私を見捨てるの?」
「そんなつもりは、」
「なくても、私はそう感じる。毎日、一緒にこうやって登校してるのにりょーくん何にも喋らないし、今日だって忘れてる。」
忘れる?今日ってもしかして何かある日なのか?
「それは、本当にゴメン。でもなんの日か教えて。」
「別にいいのよ。無理に思い出さなくても。だけど約束してほしいことがあるの。」
「何?」
ちーちゃんは僕の手を掴み自身の胸へと手を運ぶ。
「私を見捨てないで。」
「えっ、ちょっと。」
豊かな胸だけど感じる。心臓の音が『ドクドク』と速いテンポで。
そこまで、緊張していることがものすごく伝わる。
ちーちゃんが襲ってきたときは、こんなにもドクドクしていなかった。
なのに、今は。
「見捨てたりなんてしてないよ。今までもこの先も。ずっと子供の頃からずっと一緒だったじゃん。今更見捨てるわけにはいかないよ。」
「私はちゃんと女としてみて欲しいんだけどなー。まぁこれでいっか。」
そして、扉が開き光莉が「おはよう。稜駿。」と言ってた入った瞬間背負っていた鞄を地面に落とした。
ちーちゃんが僕の手を胸に当てている。
それを見た瞬間光莉は、
「この痴女!」
この誤解は解けなかった。
「本当にゴメン。押し倒されてフラフラしていたんだよ。」
「•••」
「そ、そうよ。神崎。別に変なこと企んでいたわけじゃないからね。」
朝のホームルームが終わってもこんな感じで光莉は無視し続ける。
「お願い。話だけでも聞いて。」
すると光莉は紙に何か書き始めた。
『お昼休み、稜駿だけ屋上に来て。』
「わかった。」
ちーちゃんは光莉を睨んでた。
お昼休み。お弁当を持って屋上に行く。
またここにやってきた。
扉を開けると既に光莉は屋上の真ん中に立っていた。
「やっときた。」
「ごめん、遅くなって。」
「遅くはないわよ。いつもこのくらいの時間に昼食を食べてるわよ。」
「へぇー。あんまりそういうの気にしないからな。」
「ところで稜駿昨日言ってたわよね『何でもする』って。」
「まぁ、確かに。」
「じゃあ聞いて欲しいんだけど、来週うちに泊まりなさい。」
「えっ。怒ってないの。」
「何に?」
「朝のこと。」
「あぁ。早乙女が私の稜駿をNTRした瞬間のこと。」
「ちょっと言い方。色々まずいよ。」
「最初はビックリしたけど、怒ってないわよ。だって早乙女から聞いたもの今日が何の日か。」
「えっ、聞いたの?今日?」
「違うわよ。結構前に聞いていたわよ。『だからその日は手を出さないで。』って言われたもの。」
「えっ、でも今。そうだからね、」
『バン!』
大きく扉の音が響く。
「ちょっと!今日はダメって言ったでしょ!」
ちーちゃんがものすごい勢いで光莉の方へ行く。
「ゴメンゴメン。」
「もう!」
そう言って今度は僕の方へ来た。
「お弁当食べよ!」
笑顔で僕を見る。
「うん。」
何の日かわからないのでちーちゃんのノリに合わせることにした。
下校の時間。
最近は一緒に帰ることが少なかったが、今日は久しぶりに一緒に帰れるとちーちゃんはウキウキしている。
「久しぶりだね。2人で帰るの。」
「うん、まぁ確かに。」
駐輪場まで行く間は、そんなことを話していた。
家の付近になると、
「今日ももうすぐ終わりだね。」
「まだ7時間ぐらい残ってるよ。」
「今日が、一生続けばりょーくんと彼氏彼女みたいな感じになれてのに。」
「でもまた明日も一緒に登校できるじゃん。」
「だけど、私とはただの幼馴染に戻ってりょーくんは神崎と彼氏彼女みたいな関係に戻っちゃうじゃん。」
「だけど僕はちーちゃんを見捨てたりはしないよ。」
「ありがとう。じゃあまた明日。」
「うん。また明日。」
寝る直前、
あっディスカッションのこと忘れてた。
準備しようとしたが、睡魔に襲われてしまった。
一体今日は何の日だったのか。
それは、約束と過去から分かるかもしれません。
いつか答え合わせの日がくると思います。
次回はいよいよディスカッションです。
それでは読んで頂きありがとうございました。




