楽しい日常
第36話 ~再会~
「退学した後はどうなったんだ。」
捺加環がそう聞く。
とある居酒屋で3人一緒にご飯を食べている。
「あぁ。もう色々あったさ。殺人未遂だがどうこうで、マスコミに追いかけ回され、その熱りも冷めても高校に入学することができなかったからな。」
「じゃあどうやって今の職についたの?」
僕がそう聞く。
「それはな。高校に入学してなくても高校で習うほどのレベルの勉強をして高校の学歴が付いてくるというテストをやって合格して今の会社に勤めてるんだよ。」
村上はスーツをピシッとした。
「そこの雇い主の人も前科持ちでさ。そういった人の拠り所となる会社を目指しているらしいんだ。」
村上は更生してちゃんと社会を生きようとしているみたいに思えた。
「あっ、そうだ。鈴木。ゴメンなマジで。好きな人横取りされたくらいで殺すとか今考えたらマジで意味わかんねーよ。ひょっとしたら一生の後悔になっていたかもしれない。本当にすまなかった。
しかも、あの時俺を庇ってくれたしな。
マジで鈴木すごいよ。」
村上は、その場で立ち一礼をした。
「いやいやもう良いよ。過ぎたことだし。」
「そうか。」
村上もそれ以上何も言わなかった。
だが捺加環が、
「ところで村上くん。今は神崎さんのことが好きなの?」
この会話の流れから言ってはいけないことベスト1
の質問をした。
もちろん空気は重たくなる。そう思ったが、
「いいや。全然。もう俺は吹っ切れた。しかも今付き合ってる人もいるしな。」
そして僕たちは、
「「エッーーー」」
2回目だ。
「あの時は、怖かったよ。」
光莉がそう言う。
「ゴメンマジでごめんなさい。」
村上は必死で謝っている。
今、何故か捺加環の提案で村上の彼女と僕たちでダブルデートをすると言い出した。ついでに千春も来た。
ちなみに村上の彼女さんは町田 翔子という綺麗な人で、とても前科持ちの人が居られる人ではない気がする。
「どうして私には彼氏ができないのよー。」
千春は何故か僕の方を見て言ってくる。
そして、その視線を光莉がキャッチして睨み返す。
「まぁいつかできるよ。頑張れ!」
もちろん、今どういったことが起きているのかが検討のつかない村上は千春を応援してしまう。
「本当!じゃあ私頑張らなくちゃ!」
「翔子はどうだ。楽しいか?」
村上はずっと黙っていた翔子さんに話しかけている。
「えぇ。大丈夫です。」
落ち着いた人だ。それが第1印象だ。
一体どういった経緯で知り合ったのだろうか。
そして村上が
「ていうか、まだ神崎と付き合ってるだなんてなー。そろそろ結婚、したらどうだ。」
僕と光莉の顔は真っ赤になった。
「ハハハハハ!冗談だよ。俺と翔子ももう付き合って長いが、結婚なんてしてないからな。」
そんなことを言われると本当にどうやって知り合ったのかが気になる。
「あのー、村上くんは翔子さんといつ知り合ったの?」
気になることを代弁してくれたのは千春だった。
「そうだな。あれは俺が外の世界に久し振りに•••」
「かずくん別にその話はしなくていいよ。」
翔子さんがそういった。
「だとよ。早乙女。悪いな。」
聞きたいことが翔子さんの一声によって止められてしまった。
本当にどういった関係なんだろうか。
その後も僕たちはいろんな話に華を咲かせていたがもう12時前だ。村上達は流石に終電の時間が迫っているので、解散ということになった。
「それじゃあまたな。」
村上達は駅方面の方へ行こうとしている。
僕たちとは反対方向だ。
「うん。じゃあな会えてよかったよ。」
捺加環がそう言って手を振るので僕たちも手を振る。
そして、僕達は別々の道を歩き始めた。
「村上があんなことになってるなんてね。」
光莉がもう一度以外そうに言う。
「人生何があるかわからないってやつね。」
千春がそれに答えるように言う。
「私と稜駿も何があるか•••」
千春はそれ以上は言わなかった。いや。光莉が言わせなかった。
「やっぱり賑やかだなー。」
超客観的に言う捺加環。
「本当に。」
楽しい日々だ。そう思っている。
こんな日々が、いつまでも続いて欲しいものだ。だが、いつかは終わる時が来るのかもしれない。だけど今はまだ。
結局村上は何故、翔子を連れているのかがわからないまま終わりました。
この話はまた別の陰キャの物語として短編小説になる可能性が大です。
次回は、また高校時代に戻り村上が残した爪痕が広がっていく話です。
要は予定での第3章の後半です。
まぁいつも通り明日からまた陰キャの日常がまた始まります。
校外学習が終わっても柳と寺野の対立?や 謎が多い校外学習が紐解かれる ような章だと思います。
それでは今回も読んで頂きありがとうございました。




