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陰キャの日常 if  作者: 陰キャ代表 if
第2章 あなたと一緒に
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モヤっとした気持ちとあの人との日常

今回は、鈴木視点ではなく神崎視点です。

第18話 ~神崎 光莉は•••~


いつから、こんな気持ちになったんだろう。

よく覚えていない。

早乙女さんとあの人が一緒にいるとき、モヤっとした気持ちになった。

これが世間一般的に嫉妬というものなのだろうか。

理屈じゃ説明できないこの気持ち。

私は何がしたいのだろうか。

目的もないままフラフラ彷徨うこの気持ち。

何もないのに期待しているこの気持ち。

私は何がしたいのだろうか。


今日は、いつも一緒に来ている友達が急に風邪をひいてしまい私1人で登校していた。

そして昇降口に向かうと、あの人がいた。

何か絶望したような顔で、紙を見ていた。

なんの変哲もないただの紙。

それに驚いているあの人は、つまり紙に書いてある内容に驚いているのだろう。

一体何がそんなにあの人を絶望したような顔にするのだろうか。

あの人は、その紙をポケットに入れようとしたみたいだが紙が上手くポケットに入らず紙が落ちる。

それに気づかなかったあの人は、颯爽と過ぎ去っていく。

私は、周りをキョロキョロしながら紙へと近づいていく。

そして紙を拾い上げ中身を確認すると、

•••••••••

なんだろうこの紙は。

私は今あの人と同じような顔をしているだろう。

モヤっとした気持ちが高まっていく。


この気持ちは、一体どのような成分でできているのだろうか。

絶望がこの気持ちを作っているのだろうか。


教室へ行くと、私はあの人の顔を見た。

さっきまでの絶望した顔とは裏腹に、いつもの顔をしていた。


お昼休み、私は早乙女さんと仲の良い人と話をした。

「早乙女さんと仲良しだよね。そこでさ。お願いがあるんだけど、私早乙女さんとも友達になりたいな。って思ってさ。だから、早乙女さんの家教えてくれない。サプライズドッキリみたいなことしたくてさ。」

そういうと、早乙女さんと仲の良い友達は快く早乙女さんの家を教えてくれた。

だけどまたモヤっとした気持ちになった。


この気持ちの成分は、罪悪感という感情から成り立っているのだろうか。


放課後、私は自宅に一度帰り私服に着替えて、自転車に乗った。

家から学校まで、徒歩10分。

そこから早乙女さんの家まで、25分。

早乙女さんの家の付近に到着すると、あの人が早乙女さんに引っ張られて強引に家に連れて行かれる。

私はそれをただじっと見ていた。

またモヤっとした気持ちになった。


この気持ちの成分は、何からできているのだろうか。


しばらくしても出てこないあの人を私は心配したのか、私は早乙女さんの家に入った。

こういうのは良くない。

わかっているけれども、モヤっとした気持ちに逆らえず家に入る。


この気持ちの成分は、興味からできているのだろうか。


あの人と早乙女さんの声がする方へ行き聞き耳をたてる。

「ゴソゴソ」

と音が聞こえる。

そしてモヤっとした気持ちがそれを聞いて「やめて!」と飛び出した。

そしてあの人の顔を見ると、泣いていた。

またモヤっとした気持ちになった。


この気持ちの成分は、悲しみからできているのだろうか。


「不法侵入よ。」

と言われて早乙女さんがスマホの方へ飛び出した。

私は、それはマズイという脳が命令したことに従い、早乙女さんを止めに入る。

そして、早乙女さんに下着姿だということを指摘し、あの人の方へ向かう。

目から一筋の涙が出ているあの人に向かって、「解いてあげる。」と言い、あの人とベットを固定しているロープを解こうとする。

だけどそれを早乙女さんに邪魔されて、あの人の方へと飛び込んでしまう。

飛び込んだ瞬間またモヤっととした気持ちになった。


この気持ちの成分は、幸せから成り立っているのだろうか。


私があの人に向かって大丈夫?と聞くと、重かったというニュアンスの返事をしてきた。

またモヤっとした気持ちになった。


この気持ちの成分は、怒りからできているのだろうか。


あの人が本気で怒り、早乙女さんがあの人にキスをした。

またモヤっとした気持ちになった。


この気持ちの成分は、わからない。

何がそんなにこの気持ちを奮い立たせるのか。


そして、あの人が早乙女さんの頰ににキスをした。

またモヤっとした気持ちになった。


この気持ちの成分は、なんなのだろう。嫉妬なのだろうか。


私とあの人は一緒に公園に行き、トンネルのようなところに入る。

そこでは、モヤっとした気持ちがより高まっていく。


本当になんなのだろう。

何がそんなにこの気持ちを高まるのだろう。

全てに共通すること。

それは、あの人のことを考えたとき。


つまりこの気持ちの成分は、鈴木くんを想う気持ちからできているんだ。


私は、鈴木くんのことが思ってる以上に好きなんだ。

だから、嫉妬もしたし、鈴木くんを想ったときにモヤっとした気持ちになったんだ。

私は、鈴木くんと一緒にいたい。その場を離れたくない。これが私がしたいことなのだろう。



今回見直すとちょっと読みにくかったと思います。

出来事に対して逐一神崎のモヤっとした気持ちが高まっていくそれについての自身の考察となり中々読みにくかったと思いますが、ここまで読んでくださった方がいたらありがとうございます。

ちなみに最後の考察が正解です。

今までのはそのとき生じた感情をモヤっとした気持ちに置き換えていただけですから。


神崎はこんな性格ではないですけど、モヤっとした気持ちを追求するときはこんな感じの人だと思っていてくれたら大丈夫だと思います。

多重人格みたいで怖いですけどそんな感じです。


次回は、いつもの日常ですかね。

ですが、世の中そう上手くいかないもの。神崎と付き合ってすぐに3人目の人が出てくるのかもしれません。


というわけで今回も読んで頂きありがとうございました。

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