本能
俺は路地へ入ると後ろから金髪の女性に声をかけられた
「やぁ。いらっしゃい。待ってたよ」
「俺を知ってるのか?」
「そりゃ勿論!少佐に君を案内するように言われたからね。」
にこりとその女性は微笑む
「…紙にも書いてあったがその少佐ってのは一体誰なんだ?教えてくれないか?」
ダメ元で聞いてみた
「少佐は少佐だよ。彼に名前はない。他に彼についてと言えばとある軍に所属してるただの少佐さ」
女性と会話してる最中、何故か少佐という男の事が頭の中に流れ込んで来る
[大戦中、人造吸血鬼を作ろうとしていたが、一部の仲間から非人道的だと糾弾され殺された。
しかし、実は死んでおらずイギリス本土に1000人規模の吸血鬼部隊と主に特攻。火の海に沈める。
その戦いで周辺国の罪のない一般人が大量に犠牲になった]
俺は、俺はこの少佐という男を知っている…?
名前も知っている…が名前だけは何故だろうか靄がかかったように思い出すことができない
「とりあえず健斗君、行こうか?少佐が待っているよ」
「あぁすまん、突然頭痛がしたもんでな。今行くよ
そうだ、お前、名前は……」
俺は女性に名を聞こうとした
その時だった
その女性は俺の唇に指を当てた
「大人のレディは…秘密が多い方が素敵でしょ?」
「…あぁそうかい」
俺は肩を竦め、腰にかけてある拳銃を構え、弾を撃つ
「………」
バァン!と大きな音を立てると共に女性の後ろにいた兵士が血を吹き出し倒れる
何故俺は後ろに兵士がいることが分かったのだろうか、迷わず引き金を引けたのは何故か
その時、俺の頭の中には1つの仮説ができあがっていた
「ほら、さっさと行くぞ」
微笑んでいる女性に早く来いと手招きをし、路地の奥に消える
「あら……優しいのね……」




