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掌編小説集9 (401話~450話)

二つの願い

作者: 蹴沢缶九郎

浜辺を散歩していた男が、波打ち際で古めかしい薄汚れたランプを拾った。男は手にしたランプを珍しげに見ると、何気なく二度三度と擦ってみた。

するとどうだ、ランプから煙と共に魔神が出現したではないか。現れた魔神が男に言った。


「私を眠りから覚ましたのはお前か。よし、お礼に願いを二つだけ叶えてやろう」


突然の出来事に、初めは唖然としていた男も、置かれた状況を理解して、喜びの声を上げた。


「本当ですか!? 願いを叶えてくださるのですね!? やったぞ!!」


「よく考えるのだぞ。叶える願いは二つだけだ」


魔神の言葉に男は、


「ちょっと待って!! そんなに急かさないでください!!」


と、願いをどうするべきかを考え始めた。お金持ちも良い。絶世の美人な彼女だって欲しい。この際、世界征服なんてどうだろう。叶えたい願いならいくらでもあった。


そんな男の様子を、しばらく伺っていたランプの魔神は、男の願い通り急かさずに待ち、その二つの願いを叶えるとランプへと戻っていき、その後、男がいくらランプを擦っても魔神が出現する事はなかった。

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