ミーナと思い出と捕食者
注:途中で文が消えました
まじうざいです
さて、思い出の続きを話そうか
後々聞くとミーナはなんと英雄の血筋らしい
三柳龍葉、ミーナの父に当たる人だ
10年前の大戦でたった一人で悪魔王と悪魔十二神将と戦い、打ち勝った男だ
10年前の大戦は魔王軍、悪魔軍、神人軍連合との戦いだった
数、強さで圧倒する奴らはめちゃくちゃに強かった
たった三日で国と言う国は焼け、森が消えていった
各国の首脳は降伏しようと最後の砦がある南極で話しあった
その時、ある情報が入ってきた。オーストラリアを奪還したという情報だ
たった13人のレジスタンスが神人のオーストラリア司令を倒したのだった
レジスタンス、処刑人のリーダーが南極に現れ首脳陣と話しあった
リーダーの名前は一葉
英雄龍葉の妹君だった、銀髪で紅の瞳…そして慈愛に満ちた美しさは勝利の女神と思わせる程だった
それから一年で全大陸を取り戻し、最後の総司令魔王を英雄達と八賢者…つまり僕らが討ち取り、大戦を終了させた
「龍葉さんか……龍葉さんは…どったの?」
子供に溺愛していた龍葉、その子供は僕の………一つ下の子供だったからよく遊んだ
「……世界政府に英雄殺しで殺されちゃいました」
その言葉に僕は頭を鈍器で殴られた様な感じだ
英雄殺し、小さな子供でも持てば英雄を殺せる固定概念武装だ
「本当…だよね…」
龍葉とは中々仲が良かった、というか親のいない奴隷人間を面倒見てくれた
「はい…パパ死んじゃいました」
それからミーナが話してくれたのは殺した相手に捕まった事、奴隷として金持ちに売り飛ばされ慰み物になっていた事
その金持ちは大分好色らしく、ミーナ自身も心と体に深く傷をおったみたいだった
「よし、ミーナ。僕が絶対幸せにする、毎日がニコニコ笑っていられる様に…君を幸せにする!」
一大決心とでも言うのだろうか、今まで不幸な人生を送っても笑顔の仮面を被って来たのだ
それなら残りの人生は最高の幸せを贈り届ける
「…はい!幸せにして下さいね…ポコ先輩!」
とまあ、この話はここで終わるのだが
約束通り、最高の幸せを届けている
「あの…ポコ先輩………なんだがドラゴンが洞窟の前にいるのですが…」
肉を見る目でドラゴンがこちらを見ている、先程感じとった神龍だ
「……あー…僕たち食べても美味しくないですよ?」
―グガアアアアア!―
「「きゃああああ!」」
二人で同じ悲鳴を上げて洞窟から走りさる、今ならミーナの身体能力と互角だった
「ポコ先輩!魔法でやっつけて下さい!」
「ムリムリムリ!魔力100じゃどんな魔法も効かないよ!」
会話しながら走る、神龍は速い、土地に染み込んだ魔力でそだった半径1mの大木を薙ぎ倒しながらも追い付いてくる
「しかたない!足止め〜!【詠唱破棄】【底無し沼】!」
ポコの後ろの地面が底無し沼と化す、神龍は体を沈めて…
「と、飛びましたよ!ポコ先輩!」
「そして…ブレスだあ!死ぬ〜!死んじゃう〜!」
神龍は羽ばたき、息を吸い込む
そして吐かれる高熱のブレス、それは二人に襲い掛かる
「ミーナに攻撃すんな!」
ポコがミーナに覆いかぶさり、庇った
「あああああああ!!」
ポコの体が焼かれ、爛れ、腐り、焦げる、肉の焼けた匂いがミーナの元へ届く
「あ……ポコ先輩…?」
ミーナは両腕を広げて自分を庇ったポコをア然と見つめていた
「あっち〜」
あっち〜じゃねえよ、皆そう思っただろう。しかし、ポコは既に限界だ
膝をついて荒い息を吐く
「あ…あ…ポコ……先輩…ポコ先輩!死なないで下さい!」
ミーナはパニックになり、ポコの体を揺する
火傷で爛れたポコの皮膚に響く、その痛みが堕ちかけの意識を戻す
「!危ない!」
ミーナを突き飛ばしたポコの体は鞠のように吹っ飛ばされた
神龍の尾による一撃、戦艦の主砲が人間に直撃したような威力の一撃だ
「ポコ先輩ーー!」
ミーナの悲鳴を聞いてポコは意識を失った
ポコ先輩が…倒れた……早く…治療しないと…
「許さない……許さない許さない!ボクの大好きな先輩を!何故!」
魔力が吹き上がる、一つある疑問があった
何故、英雄二人の子供であるミーナが、【たった】500程の魔力しか持っていないのか
それは英雄の魔力ではなく、ミーナとしてのの魔力だとしたら……英雄の魔力が体のどこかに閉じ込められているとしたら…どうなるだろう?
「ふぅ……」
ミーナの魔力はこの時点で10000もある
しかしこれでも片鱗なのだ、英雄の血筋は恐ろしい物だ
「行きますよ」
魔力で強化された身体能力、手足は尋常ではない威力を誇る
神龍の顔をミーナがぶん殴る
神龍の顔が歪み、タングステンを越える硬度の骨が砕ける
「やあああぁぁぁぁ!」
腹下に入り込み、どんどん拳を叩き込む、タンカーより重い体は攻撃を受ける度に空中へと浮いていく
「行きます!【ミーナ式プロトクラッシュバスター】!!」
脚で首をクラッチし、体を垂直にし、羽で弾丸のような回転を加え、加速を上げて地面に落ちて行く
「砕けて下さい!」 その副産物で竜巻を産みだし、その竜巻はミーナを更に加速させる
地面に叩きつけられる神龍、これで完全に絶命したがミーナは確認せずにポコの元へ駆け寄って行く
「あ…生きて…ます…ポコ先輩…」
先程の技でほとんどの魔力を威力に費やしてしまった
ポコに残りの魔力を費やし、回復させる
「絶対…助けますから…」
続く