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第11話 諸々おねだり中

「おお!そうだ!俺達はダンジョンのアリで稼ごうと思うんだけど、どこ持って帰って来たら良い?」

 装備の材料になるならポアンの親父に聞くのが1番だろう。


「アリ!そんな奥まで潜るのか?」


「おう!任せとけ!」

 いった事無いけど大丈夫だろう、いざとなったらゴーレム出すし。


「本当にアリまで行けるなら、全部持って帰って欲しいな、脚は武器の材料になるし、身体は防具の材料になる。

 鉄と混ぜても良い合金になるし、そのままでも混ぜても使える優良素材だ!

 どうせ取ってくるなら、兵隊アリか近衛アリの方が高くなるぞ、あと女王アリが桁違いに高額だが、殺すとアリが狂って死ぬまで追いかけてくる。

 そのまま上に戻ったら大問題になるから、やるなら全滅させろよ」


「おう!分かった!ただなぁ、俺たちには素材を運ぶ手段がねぇ、なんとかならねぇか?」


「そういう事か、そうだなぁダンジョン潜って何もギルドに渡さねぇとなると後で揉めるだろうからな、半分は俺んとこにもってこい」

 そう言って、俺にデカい袋を渡してくれた。

 中に手を入れたら1発で分かった、特大サイズのマジックバックだ。


「魔石は渡せねぇが良いか?」


「魔石はうちじゃあ、魔石炉の燃料くらいしか使わねぇから構わねぇぞ、あ、ポアロが一端の、魔導鍛治師になったら話は別だがな!」


「そうか!ついでと言っちゃぁなんだが、寝泊まり出来る場所ないか?」


「弟子達が住んでる宿舎で良いなら、一部屋くらい空いてるぞ」


「お!ありがてぇ!あ、そうだポアン!俺に魔法教えてくれ!まずは火属性だな!」

「あ、はい!じゃあ、こっちにどうぞ!」


 そう言われて、ひと気の無いがらんとした工房に連れて来られた。

「ここが私の魔導工房になる予定なんです!」

「そうか!じゃあ、魔法教えてくれ!」


 ひと気が無くなったのを確認したマリーが懐から出てくる。

 相変わらず、メイは話さないし、足音も全然聞こえない、だがしっかり俺のそばをついて歩いてる。


『しっかし、こんなに図々しいとは思わなかったわ』

「あん?バッカ、ダメで元々上手くいけば儲け物だろ?なんかあの親父俺のこと気に入った気配あったからな、いけるとこまでいってやれって思ってな」

『そういうところは本当にハナきくわよね』


「多分、お父さん気に入ってますよ、だって初対面の人を私が工房に連れ込んでも何も言わなかったですもん」

「実は溺愛されてる感じか?」


「んー溺愛っていうか、期待してるんだと思います。

 お父さんは私に才能あるって信じて疑ってないんで」


「それはそれで、大変だな」


「そーなんですよーだからしっかりレベル上げお願いしますね!

 オールマイティ型はレベルあってなんぼですから」


「おう!任しとけ!ウチのマリーがなんとでもしてくれる!」

『なんでそこで私なわけ?』


「ゴーレムの中にコイツら入れてモンスター倒したら、レベル上がるんだろ?」

『それは大丈夫よ、獲得量が2割程度減るけど経験値は入るわ』


「人間はどうなんだ?レベル上がるなら山賊狩りもありだろ?」

『残念ながら、人間はレベルアップの効率悪いわ、一応裏技はあるけど』


「どんな?」

『殺すでしょ、その後闇魔法でアンデッド化するの、それで倒せば2度美味しいわ』


「なるほど!ポアンって闇魔法使えるか?」

「え!あ、使えますけど私の魔法じゃ最下層のゾンビを1体づつしか作れませんよ」


「マリえもーんなんとかならない?」

『たまに私のことそうやって呼ぶけど、なぜかしら?なんか不快なのよね』

 多分、俺の中では2頭身のデフォルメマリーを想像してるからだと思うよ。


「で、どうにかは出来るのか?」

『うーん、この工房使って…少し改修して…うん、あなたが闇魔法覚えたらなんとかなりそうよ』


「お!じゃあ先に闇魔法覚えるかな!」

『アグリケーションコープスって魔法にしようと思うんだけど、弱点が火属性だから先に火属性覚えて』


「え!それってもの凄い上級魔法だったと思うんですけど」


『ゴーレムに機能取り付けて発動させるだけだから割と簡単に出来るわよ、応用性は持たすのは無理だから他の魔法使えないのと、倒す前提だからそれを支配する部分省略するから』


「そうなんですね、それすごい見たいです!」

『それは、この人が魔法覚えられるかどうかなのよねぇ』


「いけるんじゃねぇか?俺が魔法出来ないのって、無駄だって言われて兵隊の時に訓練させて貰えなかったせいだし、こっそり覚えたアイテムボックスは使えてるしな!」


「え!アイテムボックス持ってるんですか!」


「おっと期待しないでくれ!アイテムボックスの容量はMPに依存するから、小さくてな!今はデカいの入れてるから他に何もはいらねぇ」

『なによ、私が太いみたいじゃ無い』


「え!私?」


「あぁ、俺のアイテムボックスにはな、マリーの死体が入っている」


「…え!」

『バカね、ちゃんと説明しないと、ドン引きじゃない』

 ポアンがゆっくりと頷いて。

「内容次第では、私一緒にいたく無いかも」

 って言った。


 いきなりパーティ崩壊のピーンチ!

お読み頂き、ありがとうございます。

この作品を『おもしろかった!』、『続きが気になる!』と少しでも思ってくださった方はブックマーク登録や↓の『☆☆☆☆☆』を『★★★★★』に評価して下さるとありがたいです。


誤字報告いつも助けられてます。


イイねも作者のモチベーション維持になっております。


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