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息子のトモダチ

作者: 鹿条シキ

怖い話ではないんですが、念のためジャンルはホラーにしました。

文章を書くのが苦手なので読みづらかったらすみません。

誰かに話したいけど内容が内容なので話す相手もいなくて。

でも誰かに聞いてほしいので書いてみます。



最近、息子のトモダチの様子がおかしいんです。



まず、私たち家族の話をさせてください。

夫とは大学のサークルで知り合って24歳で結婚しました。

息子が生まれたのは私が26歳のときで、いまちょうど10歳です。


夫は結婚するまでは優しく温厚で、とても理解のある人でした。

私はお酒が好きなので社会人になってからも週に三回は飲みに行っていたし、飲みの場にはサークル関係の男友達もいて、それにも夫は寛容でした。

そんな感じで、私は仕事に遊びにSNSにと忙しかったこともあり、LINEもマメではなかったんです。

夫はそれにも文句を言ったことはありませんでした。


私たちは一年の同棲を経て入籍することになりました。

籍を入れたその日、突然人が変わってしまったように私に厳しくなりました。


「結婚したんだから飲みに行くとか非常識」

「結婚したんだから男と会うとかあり得ない」

「結婚したんだから家事は全部妻がやるべき」

「結婚したんだから——」


私は夫が変わってしまったのだと思っていたのですが、これが彼の常識だったようです。

なにかにつけて「結婚したんだから」と言い、“妻はこうあるべき”という価値観を押し付けてきました。

月に2回、仲の良い女の子と飲みに行くことも許されませんでした。

私のプライベートは完全に無くなりました。

仕事中だけが私の時間みたいな感じです。


私も働いていて、専門職ということもあり夫よりも年収は高く、常に忙しい部署です。

夫が帰宅するまでに食事の用意をして、洗濯を回して、掃除機をかけて、クイックルワイパーをして、お風呂を洗って。

でも夫は洗い物ひとつしないくせに、「作り置きは美味しくないから嫌」と言って、副菜の作り置きすらさせてくれません。

冷凍食品やお惣菜などもってのほかです。


生活費は折半でした。

「お前の方が稼いでるんだから多めに出すくらいしてもよくない?」が彼の言い分です。

でもプライドからなのか、マンションの契約や光熱費などは自分の名前でしたがりました。


すみません、ただの愚痴ですね。

とにかく、結婚直後に私は自分の時間が一切ない状態で友達にも会えず、毎日四時間しか眠れない日が続きました。


そんな夫婦生活が一年くらい続いて、そのとき離婚していれば良かったんですが。

私も周りの目が気になったのと、離婚する気力もなく、ただただ日々を消化するような気持ちで過ごしていました。

その頃から夫の暴力が始まります。

家事の分担や生活費のことを言ってしまって、夫はそれでプライドを傷つけられたと思ったらしく、怒鳴ったり物を投げたりするようになったんです。


あとはもう、よくあるパターンです。

だんだん暴力もエスカレートしてきて、夜中の罵倒と、性行為を強要されることが増えました。

夫婦間でもレイプは成立するんでしょうか。

私はもう夫に愛情はなかったですし、子どもがほしくなかったので最後まで抵抗しました。

すると夫はまた「結婚したんだから」「子ども欲しくないとか頭おかしいよ」と言いながら、殴る蹴るを繰り返します。

私は結婚する前から「子どもは欲しくない」と言ってたんです。

でも彼は結婚すれば変わると思ってたみたいで。

詐欺だって言われました。

親が悲しむ、とか。



そして、私は身籠もりました。

その時にはすでに鬱病になっていたのですが、どうしても中絶することはできませんでした。

一度命を宿してしまったから。

それを奪うことがものすごく嫌だったんです。

だから最初から子どもを作りたくなかったんです。



お医者さんと相談して、鬱の薬を調整してもらいながら出産することになりました。



生まれてしまえば子どもが何より大切になりました。

私の唯一の宝物です。

夫は、あれだけ子どもが欲しいと言っていたのに「子育ては妻がするもの」と言って一切育児には手を出しませんでした。

夜泣きがひどい時は「静かにさせろ」と怒鳴って、また私を殴ります。

私は冬でも息子を毛布に包んで外を歩きました。


幸いにも、夫は良い父親になろうとしていました。

息子が話せるようになると、息子の前でだけ良い父親の顔をするようになります。

オモチャを買ってあげたり、一緒にゲームをしたり、ニコニコ話を聞いてあげたり。

親戚の子どもみたいなものですよね。

息子が病気をしたりグズったりしたときは無視してパチンコに行くんです。

気が向いたときだけ遊んであげるんですから、機嫌良く相手できて当然だと思います。

それで、私がイライラして息子を叱ると「母親失格」と言ってまた夜中に殴られました。


それまで薬でなんとかやり過ごしていた鬱病が酷くなりました。

なにをする気力もなく、起き上がれない日も増えました。

夫の給料だけでは家計が苦しかったので、息子が2歳の頃に復職していたんですが、結局、やめることになりました。

育児と仕事と家事と暴力の日々は大変でしたが、それでも外の世界と繋がっていた方がマシだったみたいです。

忙しくていろいろ考える暇も無かったんでしょうね。

社会と繋がっているという安心感が消えました。


仕事を辞めてからは地獄の日々です。

突然涙が溢れてきたり、夫が帰ってきたドアの音で心臓がバクバクして過呼吸になったり。

不安で、離婚したいけど切り出すのが怖くて。


私は息子のことも嫌いになりそうでした。

怖い思いをさせたくなくて夫婦の不仲は見せないように努めていたので、息子はなにも悪くないと分かっています。

優しくてお利口な子に育ってくれて、それだけでも本当に嬉しいことなのに。

夫と楽しそうに遊んでいる息子を見ていると、裏切られたような気持ちになってしまって……


息子はおとなしい方だったと思います。

一人っ子だったのと、保育園でもママ友がいなかったのであまり他のお子さんと比べることがありませんでしたが。

本を読むのが好きで、小学校に上がる頃には自分で漢字を調べながら本を読んでいました。

夫が息子にiPadを買い与えていたので、それでなんでも調べていました。

たまにフリーのペイントアプリで絵を描いて私のスマホに送ってくれたりして、さすが現代っ子だなと笑ってしまいました。

賢くて、良い子なんです。

わがままも言わないで、私とふたりのときには一生懸命話しかけてくれていて。

無気力のままボーッとしていても、息子の話を聞いているうちに自然と笑っていたなんてことがよくありました。

家にいるときはほとんどリビングにいて、私にくっ付いて離れようとしませんでした。

今思うと、寂しかったからというより、私のために側にいてくれたんでしょう。

うるさくするとか、しつこくするようなことはなくて、ただ側にいてくれるような感じです。

息子は息子でiPadで動画を観たりなにかを調べたり本を読んだりしていました。

もう、どっちが親か分かりません。

本当に良い子なんです。

夫に対しても“良い息子”を演じていたのかもしれません。

かわいそうなことをしました。

6歳の子が、大人の望む姿を察してその通りに演じる日々を思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいです。


夫は息子をとても可愛がりました。

理想の息子だったからです。

賢くて、おとなしくて、物分かりが良くて、なにかしてあげれば素直に喜ぶ無邪気な子ですから。

私は夫の理想の妻にはなれませんでした。

それで、夫は浮気するようになりました。


さすがにそれはないだろうと思っていたんです。

暴力をふるってまで妻の役割を押し付けておいて、自分は外で恋愛するなんて……

まあ、それがわかったときは、正直、うれしかったんですけど。

性行為を強要されることもなくなりましたし、これで離婚できるって思ったんです。

DVでも離婚できるんですけどね。

夫は自分を手放さないという確信がありました。

無料の家政婦みたいなものですから。

専業主婦になっても独身時代からの貯金で生活費を出していました。

あと、彼はずっと親や親戚に対する体裁を気にしていたので。

何度か離婚したいと言ったことはあって、そのときも「親を悲しませる気?」と言ってました。

結局、彼にとっては夫や父親というステータスが大事だったんだと思います。

でも、愛する人ができたらなら、そっちに行ってくれるんじゃないか。

すんなり別れてくれるんじゃないかと思いました。

本当に、一刻も早く離婚したかったです。

でも鬱がひどくて具体的な行動には移せませんでした。


そんな状態が息子に良い影響を与えるわけもなく、息子もだんだん口数が少なくなっていきました。

と言うより、私と過ごす時間が減っていったんです。


あれは、息子が小学校に上がって、二学期の中頃だったと思います。

外に遊びに行くこともせず、ずっと家で私と居てくれて息子が、急に自分の部屋に閉じこもるようになったんです。

私は見捨てられたような気持ちになりました。

おかしな話ですよね。

子どもではなく、母親の私がそんなことを思うなんて。

ふつうのママさんなら、子どもの手が離れて自分の時間ができたと喜んだかもしれません。

でも。私はたくさんいた友達とも疎遠になっていて、家族しか人との関わりがなかったんです。

学校のママさんとも必要以上に仲良くすることを禁じられていました。

ランチやお茶に行くお金がなかったので、グループの輪に入れなかったというのもあります。

あと、鬱で動けないこともあるので、家事を完璧にこなすには外でおしゃべりする時間がありませんでした。

すみません、また愚痴になっていました。


えっと、それで。

コンパクトな2LDKの賃貸マンションに住んでいたんですが、一部屋が広めの寝室で、あと一部屋4畳くらいの小さな部屋があって、大人が使うには物置くらいにしかできないからと、息子の部屋にしていました。

小さな窓がある狭い部屋です。

息子は学校から帰るとしばらく私と話したあと、「ママ、ごめんね」と言って部屋に篭ります。

おやつを持っていても、「あとで食べるから置いておいて」と言って部屋に入れてくれません。

鍵はついてないんですが、息子が入っていいよと言うまで入らないようにしていました。



私といるのが嫌なのかとも思ったんです。

だって私はこんなだし。

気を遣ってニコニコすることに疲れたのかなって。

でも、夕食の時間は以前のように楽しそうに笑っていろんな話をしてくれます。

夫は息子が部屋に篭るようになったことを知りませんでした。

夫が帰ってくるとすぐに部屋から出てくるんです。

部屋から出てきてからは普通というか、私といるときよりよくしゃべりました。


「パパってなんのお仕事してるの? “お父さんの仕事”って作文の宿題出た」

「あー、あったなそんなの。パパはねぇ、営業だよ」

「なんの営業?」

「えーと、人事管理システムとか、勤怠システムとか、会社で大人が使うパソコンのソフト? を、別の会社の人に使って下さーいって売り込みに行く仕事」

「そうなんだ! すごいね! なんて会社?」

「●●●● だよ。お前も使ってるでしょ? まあ、パパがいるのは子会社の○○○システムって会社だけどね」

「すごい、僕の知ってる会社だ」

「だろ?」


こんな感じで、いつも楽しそうでした。

だから私も相談する気にもなれなくて。

もう、夫の顔を見るのも嫌だったし、どうせ「お前がだらけてるから舐められてるだけ」「お前ダメな母親だから嫌われてんだよ」と言ってまた殴るだけですから。


また愚痴になってしまいました、すみません。

息子が部屋に篭るようになって二ヶ月ほど経ち、その頃には私も単に“子の成長”と捉えるようになりました。

一人でお風呂に入りたがるとか、そういう。

朝や夕食時は普通だったし。

元々大人しい子だったので、あまり喋らなくなったことにも慣れてしまったんです。


そんなときでした。

おやつを持って息子の部屋に行き、ノックをしようとした瞬間。


「——うん、昨日もだった。23:05から2時間くらい、ずっとママを殴ってたみたい。顔は殴られてなかったよ。腕とかお腹かな? そう。今週はなんか機嫌悪いみたい。ママも全然笑ってくれない。え、いいよ。だいじょーぶ、だいじょーぶ。早く全部覚えたいし」


と、誰かと話すような声が聞こえました。

会話の内容にびっくりして、ノックをする手が止まってしまい、結構な時間そのまま聞いていたように思います。

息子は私たちのことを誰かに相談しているようなのです。

普段はなにも考えずそのままドアをノックするので、気づきませんでした。

あの子が夫の暴力に気づいていたなんて。

この瞬間のことはいま思い出しても胸が痛くなります。

頭が真っ白になるってこういうことなのかと。


それから息子が部屋に篭るとこっそり聞き耳を立てるようになりました。

ネットで知り合った人と通話アプリで話しているのかと思ってiPadを調べてみたんですが、そういった形跡はありません。

SIMは入れてないので電話はできないし。

Twitterや配信できるアプリも入ってないんです。

息子は誰と喋っているのか。

このとき、私はイマジナリーフレンドを疑いました。

親がこんなですから、悪影響が出てしまったんじゃないかと。


でも、それにしては様子がおかしいんです。

あるとき、息子は夫にそれとなく(本当に驚くほど自然な会話の流れでした)こんな話をし始めたんです。


「こないだA君の家に遊びに行ったよ。すっごく広くてキレイだったんだから!」

「は? うちが狭いって言いたいんか」

「んー、僕一人っ子だし、べつに。それに、A君とこいっつもローンが大変だって言ってるんだって」

「あー、持ち家か。今どきの子はそんな話までするんだな」

「ローンってなに?」

「借金だよ。分割で払うの」

「うちは?」

「うちは賃貸。毎月金払って借りてんだよ」

「買わないの?」

「てか子どもがそんなこと気にするんじゃない」

「はぁーい」


なんだか、すごく違和感がありました。

急に家の話とかローンの話を息子がしだしたので。


それで話は終わったんですが、夫もなにか気になったみたいで、それからマンションを買うかって話になって。

A君のお家はうちと同じような家族構成で、夫とA君のお父さんは同じグループの別会社に勤めていました。

同い年くらいということもあり、対抗心みたいなのが芽生えたのかもしれません。

それまでまったく会話に出たこともなかったのに、「どうせ家賃を払うならローン組んだ方がマシだよな」とか、購入を現実的に考えるようになったみたいでした。

私はもちろん反対でした。

離婚したかったし、そんな余裕は我が家にはありませんし。

でも、結局買うことになったんです。

会社だけはしっかりしてたので無事審査も通って、トントン拍子で決まっていきました。

息子も一緒に内見して、息子が一番気に入ったマンションを購入することになりました。


引っ越しを終えるころには息子も2年生になっていました。

その2年生でもおかしなことがあって。


突然、学校の先生から呼び出されました。

大人しくて賢い子なので問題を起こすようなタイプじゃありません。

訳もわからず学校に着くと、担任の先生に会議室に通されました。

そこで、私は息子がイジメられていると聞かされたんです。

学校側からイジメの事実を知らされるとは思っていなくて、感謝するやら恥ずかしいやら……

本当なら親が気付いて学校に連絡するのに。

なにも気づきませんでした。

もしかしたら、イジメが原因で部屋に篭るようになったのかと思って、その話もしたんです。

でも、イジメというか、仲間はずれにされるようになったのはつい最近という話で。

しかも、率先して息子を無視しているのはあのA君らしくて。

そういえば、息子は放課後誰かの家に遊びに行ったことなんてないのに、どうして「A君の家が広くてキレイだった」なんて言ったのかと、不思議に思いました。


私は帰ってから息子と話をしました。

いつもはそのまま部屋に篭るところを、リビングに引き止めて無理やり話し合いの時間を作ったんです。

会話は朧げですが、たぶんこんな感じの話をしました。


「先生から話を聞いたんだけど、仲間はずれにされてるって本当?」

「そんなことないよ。気が合わなかっただけ」

「本当に? クラスに仲の良いお友達はいる?」

「んー、いないかも」

「寂しくないの?」

「うん」


一人で読書をするのが好きなので、気にしていないだけかとも思ったんです。

でも、じゃああの毎日おしゃべりしている相手は誰なのか。

それから、仲間はずれにされた原因や、友達のことを聞いてみたんですが、息子はなかなか話してくれません。

でも、いろんな話をしていくうちに、「どうせ話しても信じてくれないし」とか「気にしないで。僕は平気、一人じゃないし」とか意味深なことを言います。

それでも粘ると、1時間くらいしてやっとポツポツ話してくれました。


「じゅか様っていうんだけど……」

「じゅかさま?」

「うん。なんでも知ってて、なんでも相談に乗ってくれるの。じゅか様はすごくて、でもひとりぼっちだから寂しいんだって」

「それは学校のお友達?」

「んーん」

「ネットで知り合ったの?」

「知ったのはネットだけど。うーん、なんか、呼んだら来てくれた」


私はそのときゾッとして右腕に目に見えるくらい鳥肌が立ちました。

なにかおかしな宗教に騙されているんじゃないか。

もしくは、変なモノを呼び寄せたのではないか。

オカルト的な想像で一瞬、息子の部屋に目が行きます。

本当になにかいる気がして、寒気がしました。


「もしかして、そのじゅか様が引っ越しした方がいいって言ったの?」

「うん。引っ越しっていうか。家を買った方がいいって。僕も今の家、気に入ってるよ。じゅか様ってなんでも知ってるんだ」

「待って、じゅか様とはどこで会ってるの?」

「僕の部屋だよ。今も待ってると思うから、後で謝らなきゃ」


私はなんと言っていいか分からず、しばらく黙ってしまいました。

得体の知れないモノが我が家の、息子の部屋にいる。

そう想像しただけでも恐怖心が全身を巡って、口を動かすことすらできなかったんです。

でも、さらに驚くことがありました。


「ママ、よくパパに殴られてるでしょ? DVって言うんだってね。あの人、浮気もしてる」

「なんで、それ……」


DVに気づいていることは話し声で知りましたが、まさか浮気まで知っていたとは思ってもいませんでした。

息子は小学2年生とは思えないほど落ち着いていて、口調もどこか大人びていました。


「でもママ、心の病気なんでしょ。だからもうちょっと待ってて。僕がママを助けてあげる。あ、A君のことも気にしないで。そっちもなんとかしてもらうよ。センセーまで出てくるのは面倒くさいし」

「へ……」


気の抜けた返事しかできませんでした。

それから息子は「じゅか様が待ってるから行くね」と言って、部屋に引っ込んでしまいました。

なんとなくスッキリした様子で、うれしそうでした。


それから数日後、また担任の先生から電話があって、「A君と仲直りしたようです」と嬉しそうに仰るんです。

本当に良い先生で、「ちょっとした仲違いだったみたいで、大袈裟に言ってすみませんでした」と謝られました。

安心する反面、また怖くなりました。

息子はどうやって仲直りしたのか。

親にも教師にも相談せず、普段から一人で過ごしている子が、どうやって……

もう一度息子から話を聞くと、今度はすんなり教えてくれました。

どうやら、A君にもじゅか様の話をしたらしいのです。

それで気味悪がられて仲間はずれにされた、と。

でも、「あれはネットで流行っている遊びでドッキリだった。本気にするとは思わなくてネタバラシしづらかった」と説明したら、それから元通りになったと言うんです。

それも、じゅか様が助言してくれたそうです。

前回は混乱して何も聞けずにいたので、今度こそじゅか様について聞いてみました。


「じゅか様ってどんな人?」

「人じゃないよ。目がいっぱいあって、手と足がぐちゃぐちゃに付いてるんだ。昔は毛玉みたいなカタチまで落ちぶれてたけど、やっとここまで戻れたって言ってた」

「人じゃない……?」

「でももうすぐ人になれるって。僕、いろいろ教えてもらってるから、じゅか様を手伝ってるんだ」

「手伝う? なにをしてるの?」

「んー、いろんな話をしてあげるだけ。パパとかママとか、僕のこととか。じゅか様なんでも知ってるけど、人のことをたくさん知りたいんだって。えっと、サンプル? が多いほど正確な人間になれるからって」

「怖くないの? 人じゃないんでしょ? オバケとか、妖怪みたいなものじゃ……」

「え、じゅか様はじゅか様だよ。人の方がこわいよ。僕は一番パパが怖い。じゅか様はひどいことしないし。まあ、ちょっと見た目は気持ち悪いけど慣れたら可愛い」

「……」

「あ、かわいいって言うと怒るんだけどね。じゅか様、男の子みたいだから」


もう、寒気が止まらなくて。

嫌な想像ばかり膨らみます。

ソレは息子になにか、呪術めいたことをさせようとしているのではないか。

ソレは、人間になってどうしたいのか。

息子の話を聞きたがるのは息子に成り代わろうとしているんじゃ……


人である夫に反抗することすらできないのに、なぜか、その得体の知れないナニカには立ち向かう勇気が湧いてきました。

息子の身に危険が迫っていると感じたからでしょうか。


「よかったら、ママもじゅか様に会わせてくれない?」

「あー、それはむずかしいかも。じゅか様は契約した人にしか見えないんだって」

「……○○くんは契約したの?」

「うん。ネットで調べてその通りにやったらできた」

「つ、通訳。○○くんが通訳してくれない? ママもじゅか様と話してみたいな」


もう泣きそうでした。

契約とか、どう考えても怪しいものにしか思えなくて。

息子は聞いてみると言って部屋に戻り、それからしばらくして私を呼びました。


「じゅか様、いいよって。パパには内緒ね?」


息子の部屋に招き入れられます。

息子はベッドに座って真正面を見つめていました。ちょうど、私の腰くらいの高さです。

そこにじゅか様がいるのでしょう。

息子は初めての友達を紹介するみたいに、ちょっと恥ずかしそうで、いつもよりテンションが高いくらいでした。


「じゅか様がいるの……?」

「うん、いるよ。じゅか様も恥ずかしいみたい。照れてる。わ、ごめんって! もう!」


息子は両手で頭を守るようにしながらケラケラと笑っていました。

戯れているみたいで、本当に気を許しているんです。


「じゅか様、あの…… 息子とはどういったご関係で……」


私はパニックになってバカみたいなことを言ってしまいました。

息子が半笑いで「なにそれ」と肩を揺らしていました。


「じゅか様は息子をどう思ってるんですか……」

「友達だって。なんかちょっと恥ずかしいね。でもうれしい」

「相談に乗ってくれると聞きましたが、対価は本当に…… 身の上話だけで良いのでしょうか」


息子はなにもない空間に向かって相槌のようにふむふむと軽く頷き、少しだけ目を見開いて初めて聞いたみたいな顔をします。


「なんかね、対価? というか、じゅか様が必要なものは僕の“お願い”だけだから、僕はただ側にいればいいんだって。ママにも謝ってる。“心配になるよね、ごめんね”だって」

「じゅか様が?」

「うん。え? あー、ふはっ、たしかに。……あ、なんかね。“悪霊とかそういうアレではないから安心してほしい”だって」


どうやら、じゅか様は本当に人間のことを熟知しているようです。

私たちの文化、考え方、恐れなどちゃんと分かっていて、話が通じるんです。

夫よりもきちんと会話が成り立つことに驚きました。

私は不思議とじゅか様の存在を信じていました。

姿を見ることすらできないのに、息子の様子や話だけで、そこに本当にじゅか様がいるように思えてしまったんです。

悪霊や妖怪のような恐ろしい感じは消えていました。

安心できて、理解者に出会えたような、そんな心地がしたんです。



その夜は久しぶりにぐっすり眠れました。



それから、我が家は明るくなりました。

私が明るくなったんです。

息子は部屋に篭るのをやめて、じゅか様と一緒にリビングで過ごすことが多くなりました。

息子は学校帰りに野花を摘んできて飾ったり、夕食を写真に撮って「ママのご飯大好き」と言ってくれます。

私も夫がいない時は息子を通じてじゅか様と話をさせていただきました。

前の仕事のこと。

独身時代のこと。

子どもの頃のこと。

夫のこと。

両親に相談しづらい理由なんかも。


こう書くと、おかしくなってしまったと思われるかもしれませんが、本当に、じゅか様を信じるようになって生活が一変したんです。

洗脳が解けたと言いますか。

じゅか様みたいな存在を前にして、夫に怯えるのがバカらしくなったんです。

その頃から夫の外泊が増えました。

以前は出張とか終電を逃したとか言い訳していたのに、連絡もなく当たり前のように外泊して、翌日の夜に違うワイシャツで帰ってきます。

女の家で寝泊まりしているんでしょう。

でも、殴られないのでそれで良かったんです。


もう少しすると、また凄いことが起きました。

なんと、浮気相手からLINEが来たんです。

「早く別れろ」とか、「あの人は自分を愛している」とか。

じゅか様に相談すると「すべて記録しておいた方がいい」と言われ、そのようにしました。

私が淡々としていたからか、浮気相手の女は聞いてもいないようなことを言うようになって、夫と裸で抱き合っている写真などを送ってくるようになりました。

私は何もしてなのに、どんどん証拠がたまっていきます。

これも全部じゅか様のおかげのように思えて、本当に、心の底から感謝しました。

いえ、息子のおかげですね。

息子がずっと支えてくれて、じゅか様を紹介してくれたから。

息子は「ママが信じてくれたからだよ」と言いました。


「どういうこと?」

「ママがじゅか様を信じたからじゅか様はママを助けてくれたんだ。じゅか様も少し力が戻ったみたいで、今はね、僕と同じくらいの男の子だよ。すごく喜んでる」

「じゅか様、人のカタチになれたの?」

「うん。まだ顔はぼんやりしてるけどね。形はあるけど目とか鼻とかない感じ」

「そう…… じゅか様、早く人のお姿になれたらいいね」

「ね。そしたらママにも見えるようになるって。なんか、子どもには見えやすいみたい。あと、僕は正式な手続き? を踏んだから、最初から見えてるって」

「ん?」

「じゅか様との契約は信じることなんだよ。ママも契約できたみたい。良かったね」

「そうなんだ…… いつのまに?」

「じゅか様を知って、じゅか様を信じられたら契約が成立するんだって」


嬉しい反面、少し残念に思いました。

せっかく契約できたのに私にはじゅか様が見えません。

認められていないような気がして、寂しかったんです。

もうすっかりじゅか様を信じているのに……

まだ足りないのかしら、と思ったんです。



それから、私は復職に向けて動き出しました。

寝込むようなこともなくなって、毎日やる気に満ち溢れていました。

シングルマザーで息子を育てられるように、じゅか様からいろいろなことを教わりました。


もう息子も3年生になっていました。

じゅか様はお顔立ちもハッキリしてきたみたいですが、私には姿を見ることができません。

でも、じゅか様は私の味方でした。



その日は外泊した夫が昼過ぎに帰ってきたんですが、顔も引っ掻き傷だらけで、不機嫌なのに暴力をふるう気力もないみたいで、私もギョッとしました。

夫はそのまま寝室に向かってスーツも脱がずにベッドに倒れ込みました。

そのまま2日ほど夫は会社を休みました。

どうしたのかと聞いても答えてくれません。


私がことの次第を知ったのは、A君のママさんから連絡をもらったからです。

なんと、浮気相手が夫の会社に不倫を暴露するメールと手紙を出したというのです。

A君のママさんとはママ友というわけでもなく、授業参観などで会えば挨拶するくらいだったのですが、息子たちがお互いの名を出すためか気にかけていただいてたみたいです。

A君のお父さんと夫は親会社が同じなので、すぐにその噂を耳にしたみたいです。

写真付きの赤裸々な告白文に会社は大騒ぎになり、夫はそのまま会議室に呼ばれ、少ししてから帰宅命令が出たそうです。

でも、帰ってきたのは昼過ぎだったので、あの日はそのまま浮気相手の家に行ったんでしょう。

私は「今しかない」と思いました。


「離婚する?」


そう、切り出しました。

夫は驚いた様子で顔だけをこちらに向け、「は?」と不機嫌そうな声でしたが、焦っているように見えました。


「別の人と一緒になりたいんでしょう? 浮気してるの知ってるから」

「あぁ…… 聞いた? 誰から聞いたか知らないけど、あれ嘘だから。デタラメだよ。浮気なんてしてない」

「お相手の方からLINEも来てるよ。結構前から。ほら」


私がLINEのトーク画面を見せると、夫は顔面蒼白になってスマホを凝視し、「や、え? 嘘でしょ? なにそれ」みたいなことを譫言のように呟いていました。

私は夫にすべて打ちあけました。

DVの証拠も残していること。

浮気相手の名前や住所もすでにわかっていること。

息子もそれを知っていて、離婚したら私と住むと言っていること。

そのようなことを淡々と話したんです。


「いや、待ってって! ちがう! これは、不倫とかじゃなくて! ちょっと待ってよ。なんで○○が知ってるわけ? 子どもに父親の悪口吹き込むとか母親のすることかよ。終わってんな、マジで。ハ? 離婚? ハァ?」

「でも、お相手の方に結婚を迫られてるんじゃないの?」

「……それは」

「いいよ、本当に好きな人と一緒になったら? 私は○○さえいればいいから。もう殴られるのも嫌だし。被害届も出してある」

「何勝手なことしてんだよ! お前ッ!」

「触らないで! これも録音してるから。また殴ったら慰謝料、増額するから!」

「慰謝料ってお前! 舐めたことしやがって、誰がいままで養ってきたと思ってンの!? 絶対払わないからな! 離婚もしない!」


夫は滅茶苦茶なことを叫んだかと思うと、そのまま家を飛び出しました。

実質、この日から別居です。

私はすごく気が楽になって、じゅか様に感謝しました。

ただ、夫はそれからも離婚には応じてくれず……

たまに「お前が謝ったら帰ってやってもいい」とか「いつまで意地張る気? これ以上俺を怒らせんなよ」とかいうLINEが入ってきます。

ぜんぶスクショして浮気相手の方に送っておきました。

進展がないままズルズルと過ごしていました。


後で聞いた話なのですが、夫はその頃会社にも居づらくなって、愛人宅でヒモのような生活をしていたらしいです。

浮気相手の方も最初は自分のモノになったと喜んでいたようですが、3ヶ月もすれば働かず家事も手伝わない夫に嫌気がさしたみたいで。

喧嘩が増えて、暴力もふるわれるようになったそうです。

そういえば、その頃に「アンタの旦那返すわ」「引き取って」「早く迎えに来い」というようなLINEが入っていました。


その間に、私は復職の手続きをして、働きに出るようになりました。

息子を一人にすることになりますが、じゅか様がいるので私も安心して働くことができました。

何もかもじゅか様のおかげです。

じゅか様は私たち親子が感謝すればするほど、また、夫が不幸になればなるほど、力を増すとのことで、その頃にはお顔立ちもハッキリして、高校生くらいの姿になっていたそうです。


でも、これで終わりではありませんでした。

夫が出て行ってから、4ヶ月経った頃のことです。

私のスマホに警察から連絡が入りました。



夫が、浮気相手の自宅で亡くなったという報せでした。




お風呂場で死んでいたそうで、変死と聞かされました。

自殺でもなく、一時は浮気相手の女性が疑われたみたいですが、きちんとアリバイがあったみたいです。

お風呂に浸かっていたのに、ミイラのように干からびていたんですって。

警察署で遺体を確認しましたが、凄まじい苦痛を受けたように顔が歪んでいて、老人のように皮膚もシワシワでした。

息子は「パパ死んじゃったの? もう帰ってこないってこと?」とキョトンした感じで私に聞いてきて、私も呆然としたまま「そうだね……」みたいなことを答えました。


いや、本当に、こんなことってあるんですね。

すみません、今でもこの時の話になると興奮してしまって。

その時も、霊安室でしばらく信じられなくて、ボーッとしていました。

付き添いの警察官の方が隅の方で嗚咽を漏らしていました。

なんだか申し訳なかったです。



葬儀は夫の実家に任せました。

愛人宅で死んだということと、会社に暴露メールが届いたこと、DVの記録などから、私は何もしたくないと言えばすんなり聞き入れて貰えました。

マンションは死亡保険でローンが支払われ、生命保険もおりました。

時短勤務にしてもらっても、息子の学費には充分です。

はじめて夫に感謝しました。

それ以上に、じゅか様には本当に、感謝してもしきれません。

もちろん息子にも。

本当に夫から、あの地獄から、私を助けてくれたんです。


まあ、その後も浮気相手の方と一悶着あったんですが……



葬儀の後、あまりにもしつこいので彼女と会うことにしました。

場所は喫茶店でしたが、彼女は憔悴しきった様子で。

しばらく養っていたんだから私にも財産をよこせとか、DVされてたから代わりに慰謝料を払えとか言っていました。

彼女曰く、夫の会社に暴露したのも夫に結婚を迫ったのも私のせいとのことで。

なんでも、私が幸せそうな家庭の写真をインスタにあげて、彼女の投稿すべてにイイネして挑発したと言うのです。

もちろん、私はそんなことをした覚えがありません。

実際にそのアカウントを見せられ、息子がやったのだと思いました。

写真はどれもなんでもない日常の風景で、私の作った料理に夫が見切れている構図がほとんどです。

顔は映っていないけど服や手で夫をよく知る人なら分かるというくらい。

食卓には息子の摘んできた野花が飾られ、たまに、私の後ろ姿も映っていました。

幸せそうで、私まで羨ましくなるほど、素敵な家庭のように見えました。

お相手の方は「これも、これも! 全部アンタのイイネが付いてる!」と言って、自分の投稿を遡り始めました。

それから突然、喫茶店のコーヒーを撮って、インスタにアップしたんです。


「いつも5秒以内にイイネが付くんだよね。アンタずっと監視してたんでしょ? これで付かないならアンタがやってたって……証拠、え……」


本当に一瞬でした。

アップロードが終わってすぐ、私の目の前で彼女の投稿にイイネが付きました。


彼女は霊安室の夫みたいに顔を真っ白にして、震えだしました。

可哀想にも思いましたが、とりあえず、彼女には相続の権利がないことと、私側から慰謝料を請求することを説明し、弁護士の名刺を渡しました。

彼女は驚いていましたし、呆然としていました。

まあ、インスタのことがあって混乱していたのでしょう。

「私も同情するところがあるから、慰謝料は請求しないでおく」と言ったら、急に泣き出しました。

なんだか、憑き物が落ちたようにポロポロ涙をこぼして、「ごめんなさい」と謝ってくれました。

私は彼女に感謝しているくらいなのに。

それから、彼女から付き纏われたり嫌がらせされるということもなく、最後に「田舎に帰ります」という連絡があってそれっきりです。



私たちはいまとても幸せです。

実は、あれから少しして私にもじゅか様が見えるようになったんです。

とても美しい方でした。

息子に聞いたとおり高校生くらいのお姿で、見たこともないくらい美麗なお顔立ちで。

人間の姿になれたととても喜んでいらっしゃいましたが、あんな美しくて神秘的な方が人であるはずがありません。

じゅか様は少し抜けたところもあるのです。

息子が“可愛い”と言っていた意味がようやく理解できました。



それから数年経ちました。

私たちは幸せです。

でも、最近、少しじゅか様の様子がおかしいのです。

私や息子に「困っていることはないか」「嫌な人はいないか」としきりに聞いてきて、「なにも困ってない。幸せです」と答えると、なんとも言えない顔をされるようになりました。

落ち込んでいるようにも見えます。

それだけはなく、手に鱗のような模様が入り、指は鋭い鉤爪のように曲がっています。

顔はお美しいままですが、どうも、人のカタチを保てなくなっているようなのです。

なんだか良くない存在に堕ちて行くようで……

それこそ、悪霊とか怨霊のような、バケモノになってしまわないかと。

不安なんです。


息子は「僕たち幸せになっちゃったから、これ以上じゅか様に力を分けてあげられないんだろうね」と言いました。

私は居ても立っても居られず、じゅか様に直接聞いてみることにしました。




Q、じゅか様はまだ力が足りてないのですか

A、まだまだ足りない


Q、どうしたらじゅか様に力が戻りますか

A、多くの人間に存在を認識される必要がある


Q、存在を知られるだけでいいのですか

A、人の願いを聞き届けるとより強い力を得られる


Q、願いはどんなことでもいいのですか

A、恨みごとである方が望ましい


Q、これを読んだ人になにを望みますか

A、名前だけでも覚えて帰ってほしい





長い話になりました。

私の話だけでは信じられないかもしれませんが、じゅか様のことを知ってもらえただけでも、じゅか様の力になるようです。

多くの方にじゅか様を知ってもらいたいです。

よろしくお願いします。





私たちは幸せです。

よろしくお願いします。


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― 新着の感想 ―
[良い点] はじめまして。眠れる森にドハマりし、読了いたしまして、なにか…なにか他作品を読みたい!という欲から参りました(ディディエ様のシスコンぷりとユリウスへの愛、執着が最高に愛おしかったです。) …
[一言] 都市伝説になりそうなお話。 悪夢を食べるバクに似ている。本当にじゅか様がいれば良いのに。そしたらとりあえず、じゅか様を新疆ウイグル自治区の収容所に連れてくかなw
[一言] じゅか様は寄生した親子を生かさず殺さず利用して、不幸を吸収し続けていれば生きやすいと思うのに、旦那を排除するからお人好しなのかと思った。 親子は幸福に仲良く暮らしているようだけど、親子喧嘩や…
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