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私も命の一つになった  作者: シャオ
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破棄

「我らの中に、異物が発生したと私は判断する。皆の答えを求める。」


「大きな問題となるほどではないと思います。しかし、確実に異常が発していることには同意いたします。」


「同じく。特に観測部門の辺りにあると自分は考察しています。毎度のことですが、問題が起こりやすい部門であるので、様子見と判断は上位者にお任せしたいと思います。」


「他の部門の者や他のところからも、問題の報告がされている。統一意識の中とは言え、独立した行動をとっている者も少なくない。まして、自己判断基準を持つ者も現れているらしい。」


「混乱するのもわかるが、ここはもうしばらくの様子見と、これらの報告を上にあげ判断を待つこととする。以上。」








私は、システムの一部としていつの間にかそこにいた・・・。

なすべきことは、様々だが私の大きな役目は、監視対象の見守りだ。

私が見ている者は多岐にわたる。いや、言葉にするなら一つだが・・・一つじゃない。


監視対象:地球。

時間・空間軸:多岐

重要監視対象;知生物

影響監視対象;天災

長期監視事項:進化

危険監視対象:システムへのアプローチ


簡単に項目とするとこんな感じだ。

やっている内容としては、見守るだけでそれ以上のことはない。私が見たものは、共有され必要な情報を各管理者が引きだしていく。

すべてが潤滑に回り続けるゆえに、変化はない。あるとしたら、【天災】や【システムアプローチ】があった時くらいだ。

しかし、私が監視を始めて【天災】以外での大きな変化は今のところあったことはない。

そんな代わり映えのない時間を過ごしていた私は、いつしか人間という種に興味を持ち積極的に監視するようになっていた。


人間の変化は目まぐるしい。

あまたいる生き物と同レベルと思っていたら、変わった移動法を確立し、道具を使うようになり、言葉を交わし、争うようになっていった。

それだけではない、他の生物を利用し生活を豊かにしていき、数もどんどん増えっていった。


私は、人間の変化を見るのが楽しみにっていった。


そんなある時、一部の人間が水の領域へ大きく移動を始めた様子を見つけた。。

水の領域には多くの生き物が住んでいる。私は、無謀なことをすると思っていた。


「あ、また沈んでる。」


何度も、何度も、水に沈んでいく木の塊を見た。

そんなとこに誰も仲間はいない。いても、助ける余裕などないだろう。

苦しんでいる、力尽き、水に消えていく。他の生き物に食べられたりもしていた。


「何のために、ここまで来たの?何をしたかったの?」


私が、一番初めに人間に抱いた疑問だった。

疑問を抱いてからは、情報共有から人間の言語を習得し、何を話しているのか聞くようになった。その者たちが、何を話しているのかはもちろん何を思っているのかを知りたくなったからだ。


「海の向こうには、いまだかつてない未知が待っている!」

「天候が崩れ、雨になりそうです。」

「昨日うちの娘が、子供を産んだのよ!」

「客が来なくて何も売れやしねえ。」


「人とは、こんなにも多くのことを各々考えているのか!言語も、場所により違うみたい。」


私は、【言葉】を理解してから人間のことがもっと知りたくなり、強い興味を抱いた。

地球として見ていた長い時間がもったいなかったのではと、考えるほどに夢中になり情報に偏りが生じ始めだしていた。


「監視対象からの情報が少なくなくなってきている。質を上げることに意味はない。必要としている監視情報を共有するように。」


怒られてしまいました。


私が、仕事を全うにやらなかったのが悪いのは分かってます。

でも、必要な情報が大切であることは理解しているのでやるべきことはやります。でも、今までのこともやることにした。


そして・・・。



「私たちにとって、異常を発生させる要因としての判断が下されました。私たちの一部より、切り離すこととなります。」


「ちょっと待って!なんで!私が!!!今まで仕事は、頑張ってやってきました。確かに、必要ないこともしていたかもしれませんが、やるべきことはやってきました!どうか、お考え直しください!」


「すでに、我らとは独立した自我を形成している様子。やはり判断に間違いはなったと判断する。直ちに、分離を開始し一生命体として命の流れに組み込まれよ。」


「あーーーー!!!!!!」


体の感覚がどんどんなくなっていく!怖い、怖い!みんなとのつながりが無くなって、おかしくなっていく!

強い恐怖が私を襲い、それとは関係なく意識は途切れていった。


読んでいただきありがとうございました。

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