向日葵
ガードレールの脇に並んだ向日葵を
きみと朝の散歩の途中で見つけた
キレイに並んだ
5本の向日葵
どれも綺麗に咲いている
お日様の方を向いて
一生懸命
その花を咲き誇らせている
まだ、わたしときみの背くらいの向日葵たち
まだまだ大きくなるのかな?
「少なくとも俺の背よりは伸びるかもな」
ときみが呟く
「『ワタシだってもっと大きくなりたいな』だって」
とわたし
向日葵の気持ちを代弁してみる
太陽に恋した、水の精が変化したという向日葵
わたしはきみを見上げて言う
「今の私が恋しているのはきみだよ」
夏の日差しの所為ではないね、きっと
日焼けの所為でもないね、きっと
今のきみの顔は
真っ赤
明後日の方向を向いてしまう
向日葵ときみとわたし
5つの花と、2人の人間が夏の空の下
今日もきっと暑くなる
さあ、1日が始まるね
その場に残された5つの向日葵
あなた達は、今日も太陽に恋をする
わたしは、
ずっときみに恋してる……