面白い一話、面白い展開とはどんなものか
複数の連載を一話一話書いていると、会心の出来だと思う場合もあれば、MPが尽きてアイデアが沸かず、イマイチだったなと思う事も有ります。
世紀末悪役令嬢なんか今そうなんですが、当初はベタベタなギャグ小説として書いてた上に、主人公である冴子視点の物語でした。
しかし後半になって来ると蒙古一家のメンバーの群像劇の様になり、冴子の物語という要素は薄れてきています。
銀河帝国軍との戦いで今、ぶっちゃけアイデアが浮かばず止まっている状態でありますが、キャラクターがどんなバトルをして、どんな武器を使ってどんな戦いをしてどう勝つか。
そんな事は誰も求めていないでしょう。
まったく意味が無いんです。
そこで立ち止まってこのエッセイに戻りました。
自分はそこまでブクマも無くて読者側の反応は掴みづらいものが有りますが、自分視点で会心の出来で面白いと思っているシーンは以下ですかね。
〇マジックナイトストーリー
・一章ラスト
・ブラッドピーコック号でクラーケンとアンデッドと戦う所
・ピッテナー島の脱出シーン
・夜のフロテナで主人公が教信者達の追っ手と戦うシーン
〇おっさん魔法銃士
・ジョロネロ国編ラストのアサシンとの戦い
〇アンドロイドの救世主
・クラブ音音の雅子が絡むエピソード
・ドレッドベレーとキャシーパイロのエピソード
〇世紀末悪役令嬢
・南野玲子とのテーブルマナーバトル
・ネオアニマル帝国&2国との戦争後編
事象の説明ではなく、印象的な場景の描写を出来ているシーンですかね。
後は先の展開が読めない中、見えない未来の代わりに希望や絶望等の強い情動を感じているシーン。
普通のバトルなんてしたって主人公側が勝つに決まってますから、その過程なんて全部無意味ですしね。
勝ち負けの分からない現実の戦いではなく、主人公が勝つに決まっているバトルであるからこそ、いかにして未来を分かり辛くするかも重要ですね。
私の場合は時間制限なり、追っ手なりで激しく追われる状況を作る事で、未来を誤魔化すのに成功している傾向があるかな?
後は次々と現れる新手、トラブル。
ただ普通に必殺技とかを次々出すのでは意味が無い。
新手やトラブルが読者の情動を激しく揺さぶる必要があります。
どうやって無味無臭のトラブルに味付けをするか、恐怖、又は印象的な風景を思い描かせるように努める。
必殺! ガガガビアアドナント! とか連続で出されたって記号に過ぎませんが、大波がグングン押し寄せてくるぞー!っとなると、読者は風景をイメージしてしまいます。
そうすると「ハイ、どうせ勝つんでしょ」という読者の雑念に対する集中力を削ぐことが出来る。
読者が共感すべき主人公を中心とした球体の360度スクリーンをイメージする事が重要ですね。
敵が小手先を動かして次々と技を繰り出したり、複雑な関節技を次々と決めたって只の記号になりさがってしまう。
そういう意味では常に走らせる、追われ続けると言うのも重要ですね。
風景がどんどん変わるんですから。
逆に良くないのは俯瞰視点で描写してしまう事。
スクリーンがPDAサイズに小さくなってしまいますね。
主人公に限らずとも、常に主人公や敵役の主観視点での描写を心がけるべきですね。
そしてやはりやり取りに華があるのは主人公が主人公しているシーン。
世紀末悪役令嬢本当にどうしよう。
冴子は司令官で指示する立場になってしまってるからなぁ。