表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/61

毒吐

 世の中には色んなことわざや名言があって、それを知った時は「まぁ、そんな事もあるのかな」と分かったような気持になります。

 世の中の大半の人は同じように分かったようで分かって無くて、知識として知っているけど理解はしてないという状態だと思います。


 例えば


「嘘つきは泥棒の始まり」


 ここで言う嘘つきは、つい気の迷いで嘘ついちゃったというのではなく、病的な嘘つき、何でそんなことまで嘘つくのっていうレベルの人です。

 人に対して平気で嘘を付く人ってのは、良心が無いサイコパスなんですよ。

 そしてそれに対して罪悪感を抱かない人は、機会があったら気付きます。


「あれ? この他人の家のお金、盗んでバレなければお得だし、問題なくね?」


 泥棒ってのは例えの一つで、詐欺、暴力、色んなものに繋がっていくでしょう。

 詐欺したってバレなければ、いくら人が困ろうが自分が儲かれば問題ない。

 暴力をふるったって、相手が抵抗できなければ自分が気持ちよければ問題ない。

 病的な嘘つきが社会に迷惑をかけなければ、それはただ運が良くてそいつがサイコパスとして未成長だっただけで、やっぱりことわざには重みがあるという事です。


 で、こういう誰が言ったか不明な言葉があります。


「真に恐れるべきは有能な敵ではなく無能な味方である 」


 例えば昔かなりやり込んでいたチーム対戦のオンラインFPSではボイスチャットが使えたのですが、味方の声に明らかに変声期前の子供の声が混じってたら、ベテランの私はこう思いました。


(あー、こいつはきついなー。

 数字上は敵5人、味方5人の対戦だけど、実質は敵5人、味方3人の超不利な戦いになるぞ)


 そう、子供プレイヤーの戦力は1人前でないのは当然ですが、0.5人前や0.1人前でもありません。

 0人前でもありません。

 マイナス1人前です。

 そいつが居ないよりも悪い事態なのです。


 なぜそんな事になってしまうかというと、人は味方が一人足りてないなら足りてない分、いつもより注意深く行動し、いつもよりも働きます。

 しかし子供プレイヤーが居ると、そいつを戦力と換算して誤解してしまい、判断ミスをするのです。

 誰かが守ってるからあのルートは大丈夫と誤解させて、敵が無傷で大量侵入してきます。

 〇人が守ってるから大丈夫だろうと思ってたらサクっと壊滅します。

 〇人で攻めたらいけるだろうと思ってたらいつの間にか居なかったり、暗黙のサポートを分かってないばかりかやる気もなくて壊滅します。

 しかも子供プレイヤーは無駄に人を主導しようとして場をかく乱させ、だいたい状況を悪くします。

 足手まといなのです。


 で、これはIT業界にもチラホラと居るんですよ。

 なぜここに居るの?と不思議に思えるレベルの人が。

 そういう奴は、だいたい押し付け合いをされる事になりますが、だいたいそいつの先輩か上司が見る事になります。

 こういう奴の破壊力は抜群で、人を何十、何百と見て来た超ベテランなら「何もさせない」という選択を取るのでしょう。

 何かをやらせたら必ず燃え上がります。

 致命的なミスを仕込んだり、いつまで経っても解決出来ず、整理できずに最後は大勢の人を動員しないといけなくなったり。

 正確で注意深い事は出来ません。必ずミスします。何度見直してもミスします。

 いつまで経ってもタスクを終わらせる事が出来ません。

 指摘、修正、指示、修正、指摘、修正のループが終わりません。


 大勢の他人が最後には手伝いますが、全員自分の仕事が有るので正確に注意深く見る余裕なんてありませんから、中途半端でボロボロな結果を出す事になります。

 そいつを一人前と換算して仕事を与えてしまった事がミスなのです。


 こういう奴の面倒を見る先輩や上司は、2人分以上の仕事が出来る人でなければなりません。

 凡人であれば「すいません。責任とって辞めます」とか言い出す事になります。

 それで済めばまだマシですが、プロジェクトの人間全員を疲弊させ、人間関係を悪化させ、人々の力が及ばなければ新聞に載るようなシステムトラブルを引き起こす事に繋がるでしょう。


 まぁ、慣れた人なら最初から見破るんでしょうね。

 私は人生経験というか、コミュ障で友達もいなくて人を見る経験も少ないので見破れませんでした。

 人間は努力すればするだけ成長すると、なんとなく皆は思っていると思いますが、人間の頭のキャパシティーには格差が存在します。

 そいつだってツールの使い方は覚えたし、小手先の技もササッとプロっぽく出来るように覚えました。

 だから時々「おぉ? 分かっとるやん」と期待させます。

 でも難しい事や多くの物事を整理して考え、答えを出す能力は無いので永久にゴール出来ません。

 頑張って必死で本気でやれば出来るはず?

 それを今までの人生でしてこなかったから今があるし、今まで出来なかったならこれからも出来ないんです。

 これは技術ではないです。

 地頭という格差です。

 出来る人は教えなくても初めから出来ます。


 こいつも社会全般で言えば、中の下か、下の上くらいのポジションなんだと思います。

 日常会話では普通っぽく見えますし。

 でもやっぱり、IT業界でコンピューターを使う仕事の中でも、システム開発やプログラミングをする人ってのは、社会的には「頭がいい人達の仕事」ポジションなんだと思います。


 電脳土方といっても、土方の人は私よりはるかに給料貰ってるでしょうが。

 自分の才能にあった仕事をするべきということですね。

 彼はこの先、しばらくは「まぁ初心者だから最初は仕方が無い」を武器に色んな所を渡り歩いて、そのうちそれが通用しなくなっていくでしょう。

 私は温厚ですが、この業界は人の痛みを知らない上に、エリート気質の人が多いので、ドギツイ事を言われまくることになるでしょう。

 今のところ彼にプライドがあるのか不明ですが、プライドを踏みにじるような事を言われて辞めちゃうかもね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ