表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/61

人間の原始の感情は難しい事なんて分かっていません

正月休みもあったので、Steamでデウスエクス Man kind dividedを購入してプレイしてました。

インストール時に言語選択はあるものの、スクエアエニックスのくせして日本語が有りません。

英語に自信がある訳では有りませんが、恐らく有志作成の日本語パッチとか探せば有るんだろうなと思いながらも面倒臭くて英語でプレイしてました。

色々なキャラクターとの会話とハッキングと銃撃戦がメインのゲームでしたが、会話は簡単な単語や定番のフレーズ以外はほぼ分かりませんでした。

何となく状況と雰囲気でやっている事はもやっとは分かりますが、複雑な会話の選択肢は分からないものが多かったです。

ただプレイヤーをガイドするウェイポイント表示のおかげで詰む事は無かったですし、銃を持ったモブキャラはとりあえず全て殺戮して進むプレイで大丈夫でした。


で、不思議とこれが楽しかったです。

ボス戦が一回しか無いし舞台のバリエーションも少ないしであまり評判は良くないと何処かで見た気もしますが私は満足出来ました。

そして悟りました。


人間の本能は、難しい事なんて捉えて生きてません。

原始的な感情部分は難しい概念を理解出来るほど高度に進化していません。

言葉はほぼ通じてないしキャラクターが何言っているか分からないのに、サイバーパンクの世界の中でハッキングして銃撃戦してロボットやサイボーグと戦い続けていたら、私の原始的な感情は満足したのです。

要するに長時間の間、どんな雰囲気に包まれて、何を見続け、何を聞き続け、何に注意を払い続けていたか。

それだけが原始の感情に伝わる言葉なのです。

それは小説等の物語でも同じだと思います。

論理破綻していようが、辻褄が有っていなかろうが、それが常時見せられるものでないのなら、心の奥底では気にしないのです。

どんな雰囲気を長時間感じさせて、どんなストレスとどんな喜びを、どれだけの割合受け続けるか、それだけが重要なのかもしれません。

難しいロジックなんて結局はその為の道具の一つでしかなく、難しさは長時間集中して没頭させるための道具でしかないのです。

サイバーパンク物としては伝説的な存在のAKIRAだってストーリーは冷静に考えればハチャメチャですし。


そもそもの話、ゲームも小説も中でどんな壮大な事が起こっていようが現実世界には1ミリも影響を与えませんし、一部私の好みな物を除いて何も得る物はありません。

それでも人々がそれを楽しんで購入しているのは、原始の感情が心地よい時間を一定期間得続けられるから、現実の損得と区別がつかないのだと思います。


プロットを作るうえで本当に心掛けないといけないのは、どんな感情や雰囲気を、どれだけの割合ずつ、どんなリズムで読者に与え続けるかという部分かも知れません。

複雑に絡み合った事件やストーリーなんて、その為の道具の一部でしかないのかも知れません。

指輪物語的なコテコテのファンタジーを書こうと思って、難しい魔術理論とかを小説内で構築して語りだしたら、それが語られている文字数と割合の分だけ雑音が混じると言う事です。

下手するとこのゲームが日本語だったり、私が英語ペラペラだったらかえって雑音が混じってつまらないと思う……と言う可能性まで有り得るのかも知れません。


現実世界でもこんなに単純な原始の情緒が悩み続け、苦しみ続けるのは、難しい事情があるのが本当の原因では無いのかも知れません。

本当の原因は日常の間でどれほど長い間持続的に、密かに苦しみやストレスを与え続けているかという部分かも知れません。

意識してないようで、本当は24時間意識し続けているのだと思います。

幸福に生きるにはそれが何かを看破しないといけません。

そもそもの話、動物的な原始の心に『悩み』なんてものは存在しない、架空のものなんですから。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ