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サイク屋  作者: オセロニア
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未知との遭遇 パート1

平賀工は、高校時代、二つの部活を掛け持ちしていた。 ひとつはバスケ部である。元々は入る気がなかったのだが、体育のバスケの授業で、工のシュートの精度に驚いたバスケ部の同じクラスメートにぜひともわが部へ!と言われ半ばむりやり入部することになった。 工の高校のバスケ部は弱小校であったのだが、工のおかげでそれなりに勝ち進むことができた。 引退後、ある大学から入部の誘いを受けたのだが、大学進学する気がなかったため断った。

 もうひとつの部活は、ロボコン部である。 ロボットコンテスト高校の部の大会に向けてロボットを作成する部活なのだが、工の類まれな実力のおかげで、全国大会優勝を果たした。しかし、ロボット作成はチームで開発するという名目だったため、実際はほとんど彼が開発したのだが、彼自身それほど有名になったわけではない。そもそも工は部活に対する野心は皆無なのである。 工は部活を単なる息抜き程度にしか考えてはいなかった。

 しかしながら部活を通じて彼の人脈は広がった。先輩から後輩まであらゆる人との関わりを得ることができた。 ロボコン部には個性的な人間が多かった。オカルト好きな同期、2次元しか愛せない先輩、エ○ァをいつか作りたいと語る後輩とさまざまな人がいた。 他の人から見れば変人ばかりであったが、工は彼らと普通に仲良くしていた。 しかし、大半が大学進学をしていたため、仲良くなったロボコンメンバーと疎遠になりつつあったのである。


家出猫事件が解決してから1週間後、彼はいつもどおり機械製作していた。今作っているのは、魚型のカメラロボットである。 このカメラは自動または手動で水中を駆け巡り、生き物を発見したら撮影するという機械である。以前、開発したcatsのような機械である。 しっかり防水機能が働くように真剣に開発をしていた

「すみませーん! 誰かいますかー?」

カウンターのほうからお客さんの声が聞こえた。 お客さんが店に入ったら、呼び鈴が鳴るようになっているのだが、工は聞こえないくらい集中していたため、お客さんが店に入ったことに気付かなかった。 しまったと思いつつ工は答えた

「すみませーん! 今行きまーす!」

急いでカウンターへと向かった。 お客さんを見て、驚いた。なぜなら、そのお客さんは工の知り合いだったからである。

「次郎? 次郎じゃないか! 久しぶり!」

「工! 久しぶりだな! お前全然変わってないじゃん!」

「お前こそ!」

工と会話しているこの人物は田中次郎。 ロボコン部のメンバーで工と同い年、オカルトの類が好きな青年である。再会を喜びつつも何か用件があってきたのかと思い次郎に尋ねる。

「次郎は何か用があって来たのか?」

「ああ、実は工に手伝ってほしいことがあるんだ」

次郎が言うには、隣町のある湖に河童が出るとうわさされていること。SNSで河童を目撃したという情報が相次いでいること。 河童の画像を撮影し、とある雑誌に送ると謝礼金が送られるらしいことを聞いた。

「お願いだ!工! お前、機械作り得意だし、お前が作った機械で河童を見つけ出してくれないか?」

工は考えた。 別に協力自体はしてもいいのだが、(今作ってる機械が役に立ちそうだし)河童がいるなんて到底思えなかった。 他の人の見間違えだと工は考えていた。 しかし、次郎はオカルトの類を否定されるとすこぶる機嫌が悪くなるのだ。 いつぞやオーパーツについて否定されていた記事をこれでもかというほどディスっていたのを思い出した。

(まぁ、適当に手伝ってしばらく時間が立てば満足するだろう。)

「いいよ、手伝うわ ただ、店休みの日だけな。」

そう告げると次郎は満足そうにこういった。

「ありがとう! すごい助かるよ! 二人で歴史的大発見しような!」

こうして、工は河童探しをすることになったのであった。

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