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ゲームの軍隊と異世界攻略  作者: RIGHT
第3章 Operation Easy Days
84/88

第3章07 艦隊の暇つぶし

大変長らくお待たせしました。

[10月13日 11:00時]

〈セレス海 フェンリル海軍第1艦隊 あかぎ空母戦闘群 やまと型ミサイル巡洋艦1番艦 やまと 後部ヘリ甲板〉

フェンリル海軍第1艦隊 あかぎ空母戦闘群 やまと型ミサイル巡洋艦1番艦 やまと



「あ〜。ひ〜ま〜だ〜。」


私はヘリ甲板に寝っ転がって空を見ながら言った。

ヘリ格納庫の中からSH-60KとMQ-8を整備している飛行科の隊員達が私を妹を見るような目で見守っていた。


《まあまあ。私達が暇という事はそれだけ平和ってことなんですから。》


マイケル・マーフィーが言った。


「むう。それはそうなんだけどさ〜。」


《でも、確かにひまだよね。》


ゆうだちが言うと、


《そうだ〜。ひまだ〜。》


《暇つぶしをよこせ〜。》


あきづきちゃんとキッドちゃんも声を上げた。


「あかぎさん、皆で何かやりませんか?優香達も集まってゲームとかしてたらしいじゃないですか。」


《ああ。確かに新しく入った面子と色々やってたな。確かソードワールドとかアリアンロッドとかやってたな。頼めばルルブ貸してくれるかも。》


「おぉ!良いじゃないですか!頼んで見ましょうよ。」


《わかった。ちょっと待っていてくれ。》



[30分後]



《あ〜。クトゥルフのルルブをフェアリーから借りて来たぞ。やるか?》


《《《《《「やる!!」》》》》》


私以外にもマイケル・マーフィー、あきづき、キッド、むさし、ゆうだち、ほうしょうが声を上げた。


《む。流石に7人は多いな…。どうするか。》


あかぎさんが困ったように言うと、


《あかぎ〜。KP(キーパー)なら私もやれるよ。》


エンタープライズちゃんが楽しそうに言った。


《本当か?》


《勿論!第2艦隊の皆と何回かやった事あるし、それにクトゥルフの作者のラブクラフトはアメリカで生まれたんだからね!本場を舐めちゃ行けないよ!》


小さな胸を精一杯張っているのが簡単に想像出来た。


《そうか。それじゃあ…マーフィーとほうしょう、あきづきの3人を任せても良いか?》


《OK!準備して待ってるから後で来てね!》


エンタープライズちゃんの楽しそうな声がフェードアウトしていった。


《やまと、むさし、キッド、ゆうだちはあかぎの第三会議室に来てくれ。》


《《《「りょ〜かい。」》》》


私はそう答えると勢い良く立ち上がり、駆け出した。


「お。やまとちゃんそんなに急いでどうしたんだ?」


ヘリの横を駆け抜けようとすると整備を終えた飛行科の隊長の栗原俊介大尉が声をかけてきた。


「あ、栗原さん。そうだ。ヘリの整備は終わりました?」


「ん?ああ。命令があればいつでも飛べるぞ。」


「良かった。後であかぎに行きたいので飛べるように準備しておいてもらえますか?」


「それは良いが、発艦するにはまず艦長に許可をとらないといけないぞ?」


「今から行く所です。とにかくお願いしますね!」


私がSMIに向けて駆け出すと、栗原さんが声をかけてきた。


「わかった。一応準備しておくよ。」


私は栗原さんの言葉に手を上げて応え、駆け足でSMIに向かった。



〈やまと SMI〉

フェンリル海軍第1艦隊 あかぎ空母戦闘群 やまと型ミサイル巡洋艦1番艦 やまと 艦長 有賀海幸



全部署(オールステーション)、状況報告。」


《こちら第1分隊(砲雷科)。ソナー、レーダー、各種兵装異常なし。》


《こちら第2分隊(船務科・航海科)。異常なし。いつも通りの穏やかな海ですよ。》


《こちら第3分隊(機関科)。機関正常。異常ありません。》


《第4分隊(補給科・衛生科)異常なし。皆さんの食事を準備中ですよ。》


《こちら第5分隊(飛行科)。シーホークとファイアスカウトの整備完了。異常なし。》


「うん。問題はないね。でも気を抜いちゃだめよ。第二次世界大戦後期、アメリカの巡洋艦インディアナポリスは油断して対潜警戒を怠り、日本海軍の伊58の魚雷攻撃を受け撃沈された。例えどれ程優位に立とうと不意の一撃や決死の一撃で死者や重大な損害を被る事もある。常に油断せず、周囲を警戒しろ。小説や漫画、ゲームのようにギリギリの戦いは確かに見ていて面白いし熱くなるが、私達の戦いにそんなものはいらない。敵を先に見つけ、攻撃の届かない場所から必殺の一撃を叩き込み、一方的に叩き潰す用に心掛けろ。以上よ。」


私がマイクを起き、席に着くとSMIの扉を開けてやまとが入ってきた。


「海幸〜。」


「何やまと?フギュ。」


やまとは私に抱き着き言った。


「あかぎに行きたいからヘリを出してくれない?」


「あかぎに?ちょっと待って。雪元さん(通信手)あかぎに聞いてみてくれる?」


私はやまとに抱きつかれながら、ニヤニヤしながら私達を見ている通信手に言った。


「了解。あかぎこちらやまとSMI。艦魂がそちらにヘリの着艦許可を求めています。」


《こちらあかぎ。話はあかぎから聞いています。現在ゆうだち、キッド、むさしからも同様の要請を受けており、調整中です。しばらく待機してください。》


「やまとSMI了解。あかぎは問題なさそうですね。」


「了解。やまと、ちょっと離れて。」


私はやまとの腕を解き、艦内無線を撮った。


「艦長より第5分隊。シーホークの発艦準備をして。」


《こちら第5分隊。先程やまとちゃんに言われていたので準備は殆ど完了しています。いつでも飛べます。》


「了解。やまと、聞いていたとおりよ。」


「ありがとう♪それじゃあちょっと行って来るね。」


「いってらっしゃい。迎えが必要になったら連絡して。」


「はーい。」


やまとはそう言うとSMIを出て行った。


「一体何が始まるんです?」


私の後ろで副長の祐介がニヤニヤしながら立っていた。


「第三次大戦だって言って欲しいんだろうけど、正直シャレになってないし少し古いわよ。まあ彼女達最近暇してたし、あかぎに集まって暇つぶしでもするんじゃないの?」


少し残念そうな祐介の顔を見て笑みを浮かべた後、私はやまとの登場で緩んだ空気を引き締める為に手をパンッと叩いた。


「はいうちの癒し担当がきて嬉しいのは分かるけど、全員気を引き締めなさい。あなた達の油断でやまとが傷ついたら元も子もないでしょう。あの子を傷者に、最悪死なせてしまっても良いの?」


「「「「「勿論駄目に決まっています!!!」」」」」


SMIの全員が一斉に答えた。


「なら自分の仕事を完璧に遂行しなさい。」


「「「「「アイアイマム!!!」」」」」


全員がいつも以上の気迫で仕事を始めたのを見て若干引きつつも、私も自分の仕事を始めた。



〈やまと 後部ヘリ甲板〉

フェンリル海軍第1艦隊 あかぎ空母戦闘群 やまと型ミサイル巡洋艦1番艦 やまと



私がヘリ甲板に戻って来ると、既にシーホークがローターを展開して発艦準備を進めていた。


「やまとちゃん。待ってたよ。」


「栗原さん!あかぎまでお願いしますね!」


私は扉を開けて席に座りヘッドセットを装着した。


「了解。エンジン始動。竹原(副操縦士・中尉)SMIに確認を取れ。」


「了解。SMIこちらやまと1発艦許可を求める。」


《了解やまと1。発艦を許可する。》


「了解。許可がおりました。エンジン良好。アビオニクス以上無し。」


「やまと1発艦する。」


ローター音と共に機体が少しずつ上昇し、あかぎに向けて飛行を開始した。



[12:40時]

〈フェンリル海軍第1艦隊 旗艦 あかぎ型航空母艦1番艦 あかぎ フライトデッキ SH-60K コールサイン:やまと1〉



《こちらあかぎコントロール。やまと1着艦を許可する。》


「やまと1了解。」


あかぎの管制官から許可がおり、ヘリが甲板にアプローチに入った。

軽い衝撃の直後、栗原さんが機内のマイクを使って話してきた。


「到着だ。迎えが必要になったら呼んでくれ。直ぐに行くよ。」


私はヘッドセットを天井に戻し、ヘリの爆音に負けないように叫んだ。


「ありがとうございます!お礼はまた今度しますね!」


「それじゃあ今度晩酌にでも付き合ってくれ!かなり飲めるって聞いたぞ!」


「いや、あれは飲めるって言うか飲まされたんですよ。でもわかりました!今度皆さんと飲みに行きましょう!」


「OK!楽しみにしてるよ!」


栗原さんはそう言って右手を上げ、私がヘリから離れると、ヘリはやまとに向かって戻っていった。


「さて、急いで第3会議室に行かないと。」


私はあかぎの第3会議室に向けて走り出した。



〈あかぎ 第3会議室〉



私が会議室の扉を開けると、既にあかぎさん以外に、ゆうだち、キッドの2人が席についてキャラクターシートを書いていた。


「来たな。それじゃそこにキャラシ用意してあるからPC(プレイヤーキャラクター)を作ってくれ。職業は犯罪者以外なら何でも良いぞ。軍人、師、自宅警備隊員エトセトラ。持ち物は相談してくれ。ステータスの振り直しは1回だけな。」


「了解です。」


私は机に置かれたキャラクターシートと鉛筆、6面ダイスを手に取った。



[1時間30分後]



私がPCを作り始めてしばらくすると、むさしも揃い、ワイワイはしゃぎながらキャラクターを作成した。


「キャラクターが完成したみたいだな。それじゃあ各自自己紹介をしてくれ。」


あかぎさんがそう言うので、私は元気よく手を上げた。


「はい!私から!私は橘やまと。22歳の警察官だよ。」



[橘やまと]

年齢:22

性別:女性

職業:警察官

学校:ロシアの高校卒

出身:日本 呉


STR:14

DEX:7

INT:10

CON:11

APP:17

POW:9

SIZ:9

SAN:45

EDU:14

アイデア:60

幸運:45

知識:70

ダメージボーナス:1D4

耐久力:12


〈技能〉

回避:60

目星:71

ロシア語:61

武道 システマ:99

キック:80

拳銃:30

ライフル:90


〈所持品〉

身分証

財布

手錠

スマホ



「おお。定番だね。」


「うん。当然技能は武道キック持ちだよ!」


「どれどれ…うわ。武道って空手とかだと思ってたらまさかのシステマか。しかもカンストさせてるし。」


あかぎさんが私のキャラシを見て驚いていた。


「システマ?」


ゆうだちが首をかしげた。


「ゆうだちは知らないのか。システマは格闘技の一種だよ。」


ゆうだちの隣にいたむさしが答えた。


「へぇー。どこの格闘技ですか?」


「ロシア。」


「へぇーロシアですか。………ロシア?ロシアの格闘技ってサンボとか軍隊格闘術のイメージが強いんですけど?」


「ええその通り。システマはスペツナズが使う軍隊格闘術よ。しかも近代戦を想定した。」


「うわぁ。」


「私のキャラの説明に戻るね。私のキャラは高校生の頃両親の仕事の都合でロシアに行って、そこで元スペツナズの隊長と意気投合して射撃術とシステマを教えてもらったよ。」


「な、なるほど。というかこれ絶対特殊部隊よね?まあ良いわ。それじゃあむさし。次お願い。」


「はい。私は斉藤むさし。19歳の新米警察官よ。」



[斉藤むさし]

年齢:19

性別:女性

職業:警察官

学校:日本の高校卒

出身:日本 長崎


STR:8

DEX:17

INT:14

CON:10

APP:12

POW:14

SIZ:12

SAN:70

EDU:16

アイデア:70

幸運:70

知識:80

耐久力:11


〈技能〉

回避:90

応急手当:90

機械修理:70

信用:65

言いくるめ:75

聞き耳:80

博物学:60

拳銃:80


〈所持品〉

身分証

財布

手錠

スマホ



「むさしも警察官なのか。」


「はい。私は橘のバディという設定です。何かとツッコミがちな橘を様々な面サポートする訳です。」


「なるほど。」


「次は私ですね。」


ゆうだちが立ち上がり、自己紹介を始めた。


「私は平ゆうだち。16歳の女子高生よ。」



[平ゆうだち]

年齢:17

性別:女性

職業:女子高生

学校:日本の高校

出身:日本 佐世保


STR:9

DEX:18

INT:12

CON:7

APP:11

POW:13

SIZ:13

SAN:65

EDU:7

アイデア:60

幸運:65

知識:40

耐久力:10


〈技能〉

回避:80

写真術:80

オカルト:70

隠れる:65

目星:71


〈所持品〉

身分証

財布

カメラ

懐中電灯

スマホ



「EDUが低いのは高校生探索者だからか。」


「そう。平は普通の高校に火曜女子高生で、新聞部とオカルト研究会の部長をやってるよ。そっち系に力を入れすぎてるせいで勉強がおろそかになってるけど全く気にしてないよ。回避と隠れるが高いのはこっそり隠れて目標の写真をとうさ…ゴホン。撮影をしてたからだよ。」


「完全にただのパパラッチじゃない。足くっそ速いし。潜入とかもやってそう。」


私はキャラシを見て呟いた。


「そうだ。平と橘は家が近所で知り合いって事で良い?」


「うん。別に良いぞ。それじゃあ最後、キッドだな。」


「ふっふった。ようやっと私の番だね!さあこれを見よ!」


そう言ってキッドはキャラシを机にバンッと叩きつけた。


[海堂キッド]

年齢:17

性別:女性

職業:女子高生 怪盗

学校:日本の高校

出身:アメリカ サンディエゴ


STR:17

DEX:15

INT:16

CON:9

APP:11

POW:6

SIZ:11

SAN:30

EDU:17

アイデア:80

幸運:30

知識:85

耐久力:12


〈技能〉

回避:90

鍵開け:90

隠れる:80

忍び歩き:80

変装:80

聞き耳:56

操縦 ハンググライダー:82

拳銃:50


〈所持品〉

身分証

財布

スマホ

ピッキングツール

変装道具

トランプ銃



「「「「完全に怪盗○ッドじゃないか!」」」」


キッドを除く私達4人は思わず叫んでしまった。


「えー。なにこれ?えー。これ私がキーパーしないと行けないんだよな?」


「SAN値低!夢の20代突入間近じゃん!」


「そのくせアイデアが高い。発狂しやすい上に力が強くて拳銃も高く、回避も高い。」


「こいつ発狂して攻撃してきたら殺していいよね?というかPCに警察官、しかも明らかに特殊部隊がいるのになんで怪盗になった?」


「面白いと思ったから!」


キッドちゃんはそう言うといい笑顔でサムアップした。


「リアルSAN値0じゃないですか!やだー!」


「落ち着くんだゆうだち!ええい!もう始めるぞ!」


これ以上はグダグダになってしまうと判断したあかぎさんが強引にセッションを開始した。



KP あかぎ



KP まず警察2人組から始めるぞ。ここは近未来日本の警視庁。ここの警備部特殊急襲部隊、SATに橘やまとと斉藤むさしの2人は勤務しています。今日の訓練が終わると警備部の部長に呼び出され、部屋に入ると部長が話しかけてきます。


部長「君達にある捜査に赴いてもらいたい。」


橘「どう言ったものですか?」


KP 橘がそう聞くと部長は腕を組みながら答えます。


部長「キッドとかいうこそ泥を知っているな?」


「KP。その情報を橘と斉藤は知ってますか?」


「警察関係者どころか一般人でも知っている情報です。」


「了解です。それじゃあ、」


橘「勿論です。それが?」


部長「君達にそいつを捕縛してもらいたい。」


橘&斉藤「は?」


斉藤「部長それは私達でなく2科の仕事なのでは?」


部長「本来ならな。だが次の目標が公安が目をつけてる新興宗教団体『星の知恵派』の持つ『トラペゾヘドロン』という宝石らしい。」


斉藤「トラペゾヘドロン?」


部長「なんでもエジプトで発見された未知の物質らしい。2科が星の知恵派に連絡を取ったが、全く聞き耳を持たなかったらしい。2科と公安の4名が団体の本部のある洋館を見張っていたのだが、最後の定時連絡のあと連絡を絶った。上から星の知恵派を制圧する許可が出た。そこで君達に、1個小隊を率いて星の知恵派本部を制圧、行方不明の捜査員を搜索し、トラペゾヘドロンを確保し、キッドを逮捕してもらいたい。」


斉藤「部長!いくらなんでも」


橘「まあまあ。わかりました。やらせてください。」


部長「頼んだよ。部隊は本部のある山の近くに待機させた装甲車にいるから合流してくれ。」


橘「はい!」


斉藤「…わかりました。」


「KPこの後私達は部隊と合流したって事で良い?」


「大丈夫よ。装備もそこで受け取るって事で、これが装備情報よ。」



〈装備〉

ヘルメット×2

ボディーアーマーや膝あてなど×2

M4A1×2

P230JP×2

無線機×2

警棒×2

ナイフ×2

フラッシュライト×2



「橘は全部1つずつ持っていきます。」


「斉藤はライフルはないのでM4以外ですね。後は時間まで待機で。」


「よし。それじゃあ夜まで時間をとばすぞ。」



KP 夜になり、洋館の入口から突入する為に橘と斉藤は準備を整え、他の退院は別の場所に待機したと報告が来ました。が、霧の影響か音声は途切れ途切れです。


「鍵開けはないから扉を蹴破って突入します!」


「それじゃあ武道とキックでダメージロールをしてくれ。」


「はい。」


武道 99→89

キック 80→53


「成功。ダメージは。」


1D6×2+1D4

6×2+4=14


「それじゃあ扉は外れて倒れました。」


橘「よし。」


斉藤「よし。じゃありませんよ。派手過ぎです。」


「開けば問題ない。」


やまとはそう言うと親指を上げた。


KP 派手な音をたてて突入したが、洋館からは恐ろしいほど人気がない。


「それじゃあ橘は不審に思いながら注意深く探索を開始します。」



「OK。それじゃあシーンを変えて平のオープニングに入ろう。」



KP 夜、平と友人数名は肝試しという事で山を歩いています。その山にある洋館は廃墟に見えるのにたまに人やあかりを見たと噂になっていました。平は友人の、えー、どうしようか。


「たけしでいいんじゃない?」


KP じゃあたけしで。たけしの提案で友人の卓郎と美香と洋館まで来ました。


たけし「なあ。もう帰ろうぜ?霧も出てきたし。それに前に昼に来た時は鍵がかかってたじゃないか。」


美香「そうよ。今ならまだ帰れるよ。引き返そうよ。」


卓郎「うるさい。ここまで来て帰れるか。」


平「私としては新聞のネタが取れれば良いんでどっちでもいいですよ。」


KP そんなことを話していると、洋館に到着しました。そして入口の扉は粉々になっています。


たけし「えっ?前に来た時はこんなことになってなかったのに?!」


平「ナ、ナンダッテー|(棒読み)。」


卓郎「好都合だな。中に入るぞ。」


KP 中に入っても人の気配はしません。


卓郎「なんだ。やっぱり幽霊なんかいないじゃないか。」


KP すると近くの部屋から物音がします。


卓郎「っ!」


たけし「ひっ!」


美香「な、何?」


卓郎「平。ちょっと見てこいよ。」


平「な、何で私?」


卓郎「スクープかもしれないぞ。」


「平はしぶしぶ音のした部屋に向かいます。」


KP では廊下を曲がると扉が半開きの部屋を見つけます。


「開けます。」


「即答か。それじゃあ幸運を振ってくれ。」


「え?これってSATの2人じゃないの?」


「成功したらSATが調査中。失敗したら、ね|(笑)。」


「ふ、振ります。」


幸運 65→71


「げっ!」


KP 平が部屋を開けると部屋の中には明らかに様子のおかしい男が立っています。気が付くと強烈な腐臭が漂い、男は人間とは思えない冒涜的な呻き声を上げ、血を流しながら立っています。ではここで明らかに人ではない存在を目にした事による、SANチェックです。成功で1、失敗で1D8。


「は、はい。」


SAN 65→32


SAN減少 65→64


KP では幸い悲鳴を上げる事はありませんでした。


「引き返します。」


KP 平が玄関に戻ろうとしていると、ここで聞き耳を振ってください。


「え。初期値だけど。」


聞き耳 25→16


「よし!」


KP では玄関の方から整った2人分の足音が聞こえて来ます。


「助けを求めます!」


平「た、助けて!へ、部屋に変なのが!」


KP 玄関の方から近づいて来たのはPOLICEと書かれた黒い戦闘服を着て、フラッシュライト付きの銃を構える2人組でした。


橘&斉藤「動くな!」


平「ひぇぇ!」


「突然銃を向けられて腰を抜かします。」


橘「平ちゃん?!どうしてここに?」


「腰を抜かした平に手をかします。」


平「た、橘さん。」


斉藤「知り合いですか?」


橘「近所の女子高生よ。平ちゃん。どうしてここに?」


平「と、友達と肝試しに…そしたらそこの部屋に変なのが…。」


KP 平がそう言うと、話し声に反応した異形、ゾンビが扉から出てきます。さあ。橘と斉藤もSANチェックだ。


橘 SAN 45→70

SAN減少 45→41


斉藤 SAN 70→37

SAN減少 70→69


KP 橘は腐臭と明らかに人とは違う男に恐怖を感じましたがなんとか踏ん張りました。それでは戦闘開始です。


「よし!戦闘だ!ぶっ飛ばしてやる!」


やまとが意気込んでいるのに対し、私はただ笑を浮かべた。


KP ゾンビのDEXは10なので、平→斉藤→ゾンビ→橘の順です。平はどうしますか?


「平は2人の後ろでSAT隊員がゾンビに銃を向ける決定的瞬間を撮影します。」


KP それでは写真術ロールを


写真術 80→61


KP ではピンぼけせずに撮影出来ました。続いて斉藤の行動です。


「ゾンビに向けてP230JPを撃ちます。頭部狙いで。」


KP では斉藤はゾンビに向けて1発発砲します。命中ロールを。


拳銃 80-20→31


1D10+1D6

7+6=13


KP 斉藤の放った銃弾は見事にゾンビの頭をぶち抜いた。


「ナイスむさし!」


「余裕です。」


KP しかしゾンビは少しよろめいただけで何の問題もなく近づいて来ます。


「「え?」」


「ダメだよ。クトゥルフのゾンビはゲームと違って銃弾やナイフの攻撃は全部1ダメージしか通らないよ。」


「え?!バイオのゾンビみたいに楽勝だと思ったのに?!」


「ふふふ。やまと。いい機会だから教えてやるが、クトゥルフにおいて戦闘すること自体がナンセンスだ。動画で見たような展開にはそうならんぞ?」


KP ゾンビの攻撃だ。対象は


1D6→2


やまと。噛み付き攻撃だ。



噛み付き 20→04 クリティカル


「あ。クリった。」


「「ぶっ!」」


1D3×2+1D4

3×2+4=10


「しかも最大値。」


「ちょ!喰らったら意識不明になる!う、受け流し!受け流しします!」


システマ 99→62


「あ、危な。」


KP では橘の番です。


「銃が効かないならシステマの頭部狙いで蹴ります!」


システマ 99-20→02 クリティカル

キック 80→34


「あ。クリった。」


「えっ?」


1D6×2×2+1D4+1D6

6×2×2+3+5=32


「うわ。」


「え?どうなるのこれ?」


KP ……鍛えられた体から離れた一撃は、ゾンビの頭部を捉え、頭を完全に爆砕し、さらに壁に叩きつけられ完全に沈黙しました。


「「「うわっ。」」」


「ゾンビの物理ダメージ半減を持ってしても即死だね。これは。」


KP あなた達がゾンビを撃退すると、廊下の奥と反対側の廊下からおぼつかない複数の足音と呻き声が聞こえて来ます。


「「「2階に逃げます!」」」


KP それじゃあここで海堂に移ろう。



(………クトゥルフの怖さを知ってもらう為にも、さっさと巻きに入るかな?)



「私はハンググライダーを使って上の階から侵入するよ!」


KP それじゃあ海堂はハンググライダーを使って屋根に降り立ちました。


「鍵開けを使って窓を開けます。」


鍵開け 90→58


KP ではなんの問題もなく開けられます。部屋は色々な物が詰められた倉庫です。


「金目の物がないか目星します。」


KP じゃあどうぞ。って初期値じゃないか。


目星 25→01 クリティカル


「「あ。」」


KP そ、それじゃあ海堂は部屋で異様な威圧感を感じる本を見つけました。


「ネクロノミコンかな?」


「えっ?!ネクラロリコン?」


「いや。ウ=ス異本じゃない?」


「黄衣の王という可能性も。」


「なんでゾンビとかの設定はしらないのにそう言う事は知ってるんだ。じゃあ見つけたのはネクロノミコンでも良いぞ。」


海堂「これは明らかに値打ち物だな」


「と言って服に忍ばせます。」


KP では服に忍ばせた所で、下から銃声と暴れる音が聞こえます。


「部屋を出ます。」


KP では幸運ロールを。


幸運 30→80


「まあ無理。」


KP では部屋を出た海堂は運悪くゾンビと遭遇します。そして、


「…KP何でダイスを持ってるの?」


「キッド……祈れ。」


1D6÷2

4÷2=2


1D6÷2

6÷2=3


KP 部屋の外にはゾンビが2体います。そしてSATが到着するまで3ターン。なんとか耐え切るか逃走してください。戦闘開始です。行動は、海堂→ゾンビA→ゾンビBの順です。



KP 海堂の行動です。っと。その前にSANチェックです。


SAN 30→04 クリティカル


「クリったよ!」


「えー。じゃあSAT到着まで2ターンにしよう。せっかくのクリティカルだし。」


「了解!それじゃあ距離を取りつつトランプ銃を撃つよ。」


KP トランプ銃は1ターン2回攻撃という事にしますので、2回判定を。


拳銃 50→64

50→54


KP 暗さとゾンビと言う本来存在しない物を見た恐怖で外してしまいました。ゾンビの行動です。まとめて判定します。


ゾンビA 噛み付き 20→61


ゾンビB 引っ掻き 50→09


KP ゾンビAは噛み付き攻撃しようとしましたが体勢を崩し失敗します。が、近づいてきたBが腕を振り上げます。


「回避します!」


回避 90→93


KP 海堂が行動するより早くゾンビの腕が振り下ろされます。


1D2+1D4

2+3=5


KP 海堂は5点のダメージを受けます。


「危な。後1点でCON対抗ロールだった。」


KP 2ターン目です。


「KP。回避に専念します。」


KP それじゃあ1ターン1回の回避を2回にして良いです。ゾンビの行動です。


ゾンビA 引っ掻き 50→15


ゾンビB 噛み付き 20→62


KP ゾンビAが腕を振り上げます。


「回避します!」


回避 90→64


KP ゾンビは緩慢な動作で腕を振り下ろしましたが、素早く回避した海堂を捉える事はありませんでした。


KP 2ターン経過したのでイベント発生です。


斉藤「動くな!警察だ!あ!お前はキッド?!」


橘「むさし!今はキッドより先にゾンビを片付けるわよ!」


斉藤「了解!」


KP 戦闘音に気付いたSATの2人と平が合流します。これにより行動は、平→斉藤→海堂→ゾンビA→ゾンビB→橘となります。平の行動ですが、その前にSANチェックです。


橘 SAN 41→11

SAN減少 41→40


斉藤SAN 69→84

SAN減少 69→68


平 SAN 64→15

SAN減少 64→63


「世間を騒がせる怪盗とゾンビの戦闘、そこに介入するSATの写真を取ります!」


写真術 80→11


KP 綺麗に撮影出来ました。斉藤の行動です。


「近くのゾンビに3発発砲します。」


拳銃 80→01 クリティカル

80→89

80→32


KP またか…。斉藤の放った3発の銃弾のうち、1発は外れてしまいましたが、1発はゾンビの体勢を崩す事に成功しました。ゾンビAはこのターン行動出来ません。海堂の行動です。


「ゾンビAに2発撃ちます。」


拳銃 50→20

50→00 致命的失敗


「うわぁ!ファンブった!」


KP では1発をゾンビに撃ち2発目を撃とうとした所で気付きます。銃が弾詰まりを起こしました。


「き、機械修理、って持ってない!」


KP ゾンビの行動です。


ゾンビB 噛み付き 20→58


KP 当たらないか。橘の行動です。


「Aに武道キック!」


システマ 99→84


キック 80→09


1D6×2+1D4

4×2+3=11


KP もう一度平の行動です。


「うーん。回避に専念で。」


KP それじゃあ斉藤の行動です。


「ゾンビAに発砲します。」


拳銃 80→13

80→69

80→15


KP 斉藤の放った3発の銃弾は見事にゾンビを捉え、ゾンビは動かなくなりました。


「よし。ワンダウン。」


KP 海堂の行動です。


「機械修理振ります!」


機械修理 20→08


「やった!」


KP では次のターンからもう一度銃が使えます。ゾンビの行動です。


ゾンビB 引っ掻き 50→53


KP くっ。失敗か。橘の行動です。


「当然武道キック!頭部狙いで!」


システマ 79→50

キック 80→24


1D6×2+1D4+1D6

4×2+4+5=17


KP 頭部に炸裂した強烈な蹴りは、普通の人間の命を刈り取るには充分な威力だったがこの世の理を外れた存在を止めるには威力不足だった。平の行動です。


「回避で。」


KP 斉藤の行動です。


「撃ちます。」


拳銃 80→89

80→17

80→73


KP 海堂の行動です。


「同じく撃ちます!」


拳銃 50→32

50→73


KP ゾンビの行動です。


ゾンビB 噛み付き 20→31


KP …橘の行動です。


「これで止めにします!武道キック頭部狙い!」


システマ 79→05 クリティカル


「あ。」


「「「「あ。」」」」


KP ………この世の理を外れ、生ける屍とかしたゾンビに僅かに残った意識が、自らを再び眠りに着かせる1撃が迫る事を理解した。


「KPが負け描写しだしたよ?!」


キック 80→15


1D6×2×2+1D4+1D6

5×2×2+2+3=25


KP …戦闘終了です。


海堂「危なかった。お陰で助かったよ。」


「銃を構えながら海堂に近付いて手錠をかけます。」


斉藤「動くな。キッド。あなたを逮捕します。」


海堂「ちょっ!協力して化物を倒した仲じゃないか!」


斉藤「?何か役に立ちましたか?」


海堂「そりゃあ勿論…って確かにそんなに役に立ってない気がする…。」


斉藤「大人しくお縄につきなさい。」


「そこで斉藤の銃に手をかけて銃を下ろさせます。」


橘「待って。今は少しでも戦力が必要よ。ここから脱出する為にもね。」


斉藤「……了解です。キッド。傷を見せなさい。」


海堂「え?」


応急手当 90→05 クリティカル


KP ……ごふっ。回復量2倍で。


1D3×2

2×2=4


斉藤「これで大分楽になるでしょう。」


海堂「おお!かなり楽になったよ。ありがとう。」


橘「所で、あなたはトラペゾヘドロンがどこにあるか知ってるんですか?」


「KP。海堂は事前調査とかで知ってた事にしてもいい?」


KP 知識ロール成功したら良いでしょう。


知識 85→09


海堂「勿論。事前調査を欠かさないからね。」


橘「案内してくれる?そんなに大事な宝なら誰かいるでしょう。」


海堂「分かった。着いてきて。」


KP 海堂はそう言うと2階の奥に歩き始め、無事に部屋の前に到着しました。


「橘を先頭に扉をそっと開けて警戒しながら侵入します。」


KP それではここで幸運を振ってください。


橘 幸運 45→00 致命的失敗


斉藤 幸運 75→37


平 幸運 65→79


海堂 幸運 30→93


「うげ!」


KP ……ほう。それじゃあ目星を振ってください。


橘 目星 71→54


斉藤 目星 25→96 ファンブル


平 目星 71→36


海堂 目星 25→06



KP では部屋に入ったあなた達は、部屋の中に

輝く黒い多面体と、それを収める金属製の小箱を見つけてしまいました。多面体は、直径約10cm程のほぼ球形の結晶体で、不揃いな大きさの切子面を数多く備えています。色はほぼ漆黒で、ところどころ赤い線が入っており、箱は不均整な形状をしており、非地球的な生命体を象った奇怪な装飾が施されています。多面体は、箱の内面に触れることなく、金属製の帯と奇妙な形をした七つの支柱によって、箱の中に吊り下げられています。

そしてそれを見つめていると何かがあなた達の心に浮かび上がってきます。POW対抗ロールをどうぞ。


橘 45→99


平 65→08


海堂 30→45


KP では失敗した橘と海堂の心に、明らかに地球上の光景ではない、異界の光景が浮かび上がりました。そしてファンブルした橘は気付いてしまいました。その光景奥から体から無数の触手を生やした異形の化物が迫ってくる事に。さぁSANチェックだ。


橘 40→56

減少 1D100

40-76=-36


海堂 30→25

減少 1D10

30-5=25


「うわぁー!逝ったー!」


KP キッドは一時的狂気ロールを振ってください。


海堂 1D20→14 硬直


「うーん。微妙だなぁ。それじゃあ海堂は、」


海堂「あ、あぁ………。」


「声にならない声を出して固まります。」


「あの、KP。私はどうしたら良いですか??」


やまとが楽しそうに笑いながら言った。


KP ふむ。それじゃあ1D20振ってそれでどうなるか決めよう。


1D20→13 殺人衝動


「「「えっ?!」」」


KP それじゃあ2D100振ってくれ。


2D100→12、52


KP それじゃあ橘の殺人衝動は1252pt得れば殺人衝動は解けます。まあ永続的狂気だからもう完全に廃人だけどな。


「ptってなに?!」


KP 人や化物を見たらD100振って、出た目の分だけ減っていくって言うふうにしようと思って。ゆうだちもトラペゾヘドロン見たら出来るかもよ?


「遠慮しておきます。」


「ふふふ。KP。ここにいる3人は何ポイントですか?」


KP じゃあ、


斉藤 80pt


平 16pt


海堂 76pt


「それじゃあ橘は斉藤を撃ちます!頭部狙いで!」


「くっ。やっぱり私ですか。」


ライフル 90→94

90→54

90→39


ダメージロール

2D6+2+1D6

3+4+2+4=13

6+4+2+4=16


「あっぶな。ファンブルする所だった。」


「むしろファンブルしろ。いや。爆発しろ。」


「…むさし酷くない?」


「それはこっちのセリフです。だからPOW振り直すべきって言ったんです。」


「だって発狂ロール楽しいじゃん!」


「私は楽しくないです。KP。私の着けてるコンバットヘルメットってどのくらいの防護点ですか?」


KP そうですね。防弾チョッキが6点なので同じで良いですよ。


「…これ終わったんじゃ?とりあえず回避を」


KP おっと。仲間から撃たれたんだから奇襲判定で回避不可だぞ。


「……………。死んだ。」


KP ロールプレイどうぞ。


橘「あは。あははははははははは!」


斉藤「隊長?」


バババン!


KP 橘が構えたM4から発射された3発の5.56mm弾の内、1発は丁度振り向いた斉藤のヘルメットで止められたが、残りの2発はヘルメットから覗く顔に命中し、脳を破壊し尽くした。貫通した弾がヘルメットを弾き飛ばし、力の抜けた斉藤の体の崩れ落ちる音と銃声の余韻が静かな部屋に響き渡った。


平「あ。え?橘さん…どうし……」


橘「あはぁ。まず80点。ふふふ。あはっ。あはははははは!」


平「ひぃ!」


KP 次は平の行動です。


「逃げます!とっつぁんから逃げるルパンの如く!」


KP それは無条件成功です。


「よっしゃぁ!」


「これ私ももう駄目だよね?動けないし。」


KP そうだな。橘の行動です。


「動けない海堂にマーシャルキック。頭部狙い。」


KP 動けないからマーシャルアーツは自動成功でいいや。


武道 自動成功


キック 90→90


「危な。」


「おのれ妖怪1足りないぃ!」


ダメージロール

1D6×2+1D4

5×2+1=11


海堂 耐久力 12-11=1


KP 海堂は自動気絶になります。


「な、なんとか生き残った。」


「止めを指します。M4で射撃。」


「ちょ!」


KP では橘は気絶した海堂に止めを指しました。


KP それではエピローグに入ります。まずは橘から。


橘「あはは!今度は76ptだ。ふふふ。もっと…もっとpt集めないと。」


KP 橘はそう言うとおぼつかない足取りで闇に消えていきました。数日が経ち、唯一生き残り、無事に保護された平の情報を元に連絡を勃った橘達を搜索にSATの別働隊と本庁の強制捜査が開始されました。そこで彼等は銃殺された斉藤と海堂、何かに噛み付かれたような傷跡の残るSAT隊員、公安の捜査員、高校生の遺体と、数体のゾンビの死体を見つけましたが、謎の宝石と、橘の姿を見つける事は出来ませんでした。今も彼女はどこかでポイントを集める為にさまよっているのでしょうか?セッション終了です。お疲れ様でした。


「お疲れ様でした。」


「「「………お疲れ様でした。」」」



フェンリル海軍第1艦隊 あかぎ空母戦闘群 やまと型ミサイル巡洋艦1番艦 やまと



セッションを終えた私達は水分補給とおやつを食べる為に食堂まで来ていた。


「いやー。さっきのセッションは楽しかったね。」


私がむさしに振ると、


「ええ。姉さんは楽しそうでしたね。」


「確かにやまとさんは楽しそうでした。」


「?」


2人が疲れたように私を見ていた。


(むさしさん…。)


(なに?)


(やまとさん…普段は活発な女の子なのに…あんなに楽しそうに殺してくるなんて……。やっぱり前世が戦艦だから本性は凶暴なんですか?)


(それはあるかも。ただあれは天然だからね。というか生まれてそんなに経ってないゆうだちはまだわからないと思うけど、軍艦である私達の本性の大半は凶暴よ?仲間を守る盾と矛と言うのが私達の誇りだし。まあ初陣を終えたら何か変わるかも知れないわね。)


(なるほど。は!そういえばさっき、むさしさんも前世戦艦なのに前世が戦艦だと凶暴とか言っちゃってすいませんでした!)


(別に良い。私は気にしないし、私自身。凶暴な一面があるのは理解してる。むしろ、そんなふうにどんどん本音を言って欲しい。というか凶暴性で言ったらあなたの前世も負けてないでしょう?ソロモンの悪夢さん?)


(あ、あはは。)


「?むさし、ゆうだち何の話してるの?」


「え?!えーっと…」


「ゆうだちは姉さんともっと仲良くなりたいってさ。」


「は、はい!もっとお話とかしてみたいです!」


「そう?なんかちょっと恥ずかしい。そうだ!今度航空科の人達に一緒に飲む約束をしたんだけど、一緒に来る?」


「はい!行きます!」


「姉さん。私も行って良い?」


「私も行くよ!」


「みんなが行くなら私も。」


「むさし達も?まあ良いんじゃないかな。今度聞いておくよ。」


そんな事を話ていると食堂に着いたので扉を開けると、


「くぅー。また負けたぁ!」


「くふふ。さあ姉さん。私のカードと交換しましょうか?」


「絶対下克上してやる。」


「フェアリー。あと1回負けたら罰ゲーム。」


「ふふふ。いつも人で遊んでるんだ。たまには遊ばれて見るんだな。」


「ぐぅ。」


優香、アナトちゃん、エミルさん、千博さんの4人が大富豪をしていた。

アナトちゃんはマッサージチェア、エミルさんはクッション付きの椅子、千博さんは普通の椅子、そして優香は…床に正座していた。


「一体どういう事なの?」


私が呟くと、私達に気づいたあかぎのクルー3人が教えてくれた。


「最初はただの暇つぶしだったんだけどね。フェアリーが、緊張感を持つためにも5回やって勝率最下位は1位の命令を何でも1つ聞くって言う罰ゲームを儲けよう、って言ったら…。」


「アナトちゃんの目の色と雰囲気が変わってね。そこからはもう1人勝ちだよ。流石は悪魔族の姫って所だな。舩坂大尉とヘイヘ中尉も全力で協力してるし。」


「いや。協力を差し引いてもアナトちゃんの驚異的な引きの良さとフェアリーの手札がわかりきってるかのような感。あれは魔法でも使ってんのかな?」


「いやいや。愛の力だろう。にしても…フェアリーがあそこまで手玉に盗られる姿が見られるとはな。」


「ああ。あそこまで悩んでいる姿を見るのは久しぶりだ。」


「良い酒の肴が出来たな。」


「「「はははははは!」」」


「…………そこの3人後で腕立「おっと。持ち場に戻らないと。」「休憩終了。」「仕事仕事っと。」………。」


3人は危険を感じ取ると素早く部屋を出て行こうとし、部屋を出る直前に、


「明日は赤飯かな。いや。アナトちゃん1人で済むとは思えんし、明日は仕事にならんかもな。」


「フェアリーはやっぱりそっち方面で落ち着いたな。ま、あの人が男連れてる姿なんて想像出来ん。」


「補給科に今夜は精のつくものをお願いしておきますよ!」


「さっさと持ち場に戻れ!」


優香が怒鳴ると3人は駆け足で食堂を出て行った。


「……。どうしよう。なんかここでのんびりお菓子食べられるような空気じゃないんだけど。 」


優香は3人を追い返すとまた手札とにらめっこを始めていた。


「とりあえず飲み物とかを貰って部屋に帰りましょう。」


「そうだな。私はコーヒーをもらおう。」


「私はココアで。」


「相変わらずむさしってココア好きだよね。私はコーラね。」


「私はレモンティーを。」


私達は補給科の隊員から飲み物とお菓子を貰い、食堂を後にした。



[18:00時]

〈あかぎ フライトデッキ〉



あの後さらにいくつかのセッションを楽しみ、キリの良い時間になったので迎えのヘリを呼び解散する事になった。


「いやー。さっきのセッションは凄かったね。転落ダメージ込みとはいえ100近いダメージが出るとは。」


「あれは色々酷かった。」


「本当に酷かったですよ。なんで私だけパラノイアになってたんですか…。なんなんですか、麻薬精製して受け取り人に渡せば帰れる『かも』って。」


「収入が多い方が良いって言ったのにほぼ最低値を出すからだ。でも良かったじゃないか。自宅警備員から普通の警備員になれて。」


「ヤクザの事務所の警備員を普通って言うならですけどね。」


「私はあまりはっちゃけられなかったから、今度やる時はやまとちゃん見たいに色々やるよ!」


「良いぞ。掛かってくるといい。シナリオを準備して待っていよう。」


雑談しながら待っているとSH-60KやMH-60R、SH-60Bが飛来し、あかぎに着艦していった。


「迎えが到着したな。」


「それじゃああかぎさん。今日は色々と、」


「「「「ありがとうございました!」」」」


「おう。それじゃあまた明日な!」


私はあかぎさんにお礼を言ってヘリに乗り込んだ。

ヘリに入り、天井に固定されていたヘッドセットを装着し、シートベルトをつけて席に座った。


《楽しめたか?》


「はい!」


栗原さんがヘルメットのバイザーを上げ、振り向き、笑みを浮かべながら聞いてきたので、私も笑みを浮かべて答えた。


《そうか。それじゃあ帰ろう。》


「お願いしますね!」


聞きなれたエンジン音が甲高くなり、僅かな振動と浮遊感を感じながら、私は夕日に輝く海と艦隊を眺めていた。








次の日の昼頃に、ツヤツヤしたアナトちゃん、シャルちゃん、有希ちゃんの3人と、クタクタになった優香が優香の部屋から出てくる所をあかぎさんやクルー達が目撃したらしい。………何故か先を越されたような気がする。

今回はクトゥルフ神話TRPGをネタとして出しました。作中に出てきたのは私が適当に考えただけなので、間違いがあっても特に気にしないでいただけると幸いです。あんなデタラメなシナリオを間違っても使ったらダメですよ。


次回はやっと上陸に移る予定です。これでやっと出したかった東方のキャラクターとかを出せる。


出して欲しい武器、兵器やゲームなどのキャラをモデルとした登場人物などがありましたら感想や個人へのメッセージ等にお願いします。出来るだけ出せるようにしたいと思います。


今回の名言です。今回は私の大好きなエースコンバット5 The Unsung WarのMission11Bより。


バーナー市警 パトカー ベーカー7「チャーリー11、そういや今日は娘さんの誕生日じゃなかったのか?」

バーナー市警 パトカー チャーリー11「じっとしていられなくてな!早く片付けて帰るぞ!」


ベーカー7「チャーリー11、ナビからお前の車が消えたぞ。何かあったのか?」

チャーリー11「ダルム通りの地下駐車場内だ。手前に回りこめると思う!」

ベーカー7「落ち着け、どこ走ってるのか分かってるのか!?」


ベーカー7「チャーリー11、コースを外れてどこにいくんだ!」

チャーリー11「こちらチャーリー11、近道のハスタール公園内を行く。」

ベーカー7「おい!憩いの場を壊すつもりか!?」

チャーリー11「犯人のトラックを発見!…畜生、撃ってきやがった!」

ベーカー7「チャーリー11、退避しろ!応援を待て!」

チャーリー11「安心しなベーカー7、撃ちまくって足止めしてやる!」


チャーリー11「戦闘機ってのもカッコいいな…プレゼントにどうだろう?」

ベーカー7「おいチャーリー11、娘さんにそんなもん渡すのか?」


チャーリー11「ベーカー7。これから俺は独自に奴らを攻撃する!」

ベーカー7「おいチャーリー11!後部座席に見えるデカブツは何だ?」

チャーリー11「対戦車ライフルだ!家からの持参品だ!」


(事件解決)


ベーカー7「チャーリー11へ、新たな事件発生。誕生日会から行方不明のパパの捜索願だ。」

チャーリー11「……。 了解!直ちに現場へ急行する!」


バーナー学園都市で発生した化学兵器によるテロに対し、上空から化学兵器の中和剤を散布すると言う陰鬱としたミッションのはずが、市警本部、現場の警官、管区空軍司令部との絶妙な掛け合いのせい(おかげ)でコメディ臭が漂っていました。それにしてもチャーリー11…凄いですね。娘の誕生会をほっぽり出して出動し、地下駐車場や公園を掟破りの地元走りで爆走、テロリストに銃撃されたら勢いが弱まるどころかむしろ殺る気スイッチオン、自宅から対戦車ライフルを持参、そして事件が終わると父親に戻り自宅へ帰還。市警本部の言っていた「うちの警官は戦争は素人」とは一体なんだったのか。


コインの表面の11Aは民間空港が攻撃され、偽装輸送機から現れた戦車と特殊部隊が空港施設を攻撃、上空待機中の旅客機へ戦闘機が襲いかかる、管制官の苦悩の声、拳銃で武装した空港警備員と特殊部隊の戦闘、空港職員の必死の誘導、燃料が尽きそうになる上空待機中の旅客機、とダイ・ハード2レベルで悲惨な事になっていました。


これからも不定期更新になってしまうと思いますが、頑張って続けて行くので皆様これからもよろしくお願いします。


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