第3章02 デルタの日常と犯罪者
[9月21日 08:00時]
〈アメックス王国 フィールの街 冒険者ギルド〉
フェンリル軍GDU1stIB フェンリル陸軍1stSFOD-D第1中隊『メタル隊』中隊長 ウィリアム・フィクナー TACネーム:サンドマン コールサイン:メタル1-1
終戦を迎え、戦後の処理等を終えた俺とメタル隊のおよそ20人は、久々にフィールの街の冒険者ギルドにやってきた。
「なんだかここに来るのも久しぶりだね。」
「まあ大陸中を飛び回っていたからな。」
[ガチャ]
扉を開け、中に入ると今まで賑やかだった冒険者ギルドが一瞬で静まり返り、視線が俺達に集まった。
「ウィル。以前にも増して凄い見られてるね。」
エマが楽しそうに小声で言った。
「当たり前だ。俺達はこの大陸の覇権を手にしていた帝国を叩き潰したんだ。この程度は予測の範囲内だろう。」
「まあそうだよね。」
俺達は視線の中、依頼の情報が書かれたボードに近づいた。
「隊長、何か面白そうな依頼はありますか?」
「そうだな…この緊急依頼はどうだ?」
「どんな依頼ですか?」
「この街に巣食うヤクザ共の鎮圧だ。」
俺がそう言うと、俺達を見ていた冒険者達がざわつき始めた。
「なんかありそうだね。依頼の詳細は?」
「俺達とアメックス王国が帝国との戦争に集中している間に、この街に入ったヤクザ共が残存していた反亜人派閥や人身売買組織を吸収、誘拐や薬物の売買を行なっているらしい。先日衛兵隊は討伐に乗り出したが優秀な魔法使いがいるようで大量の負傷者が発生。ヤクザはこれを良い事にさらに力をつけているらしい。これまでに何組か冒険者パーティーが討伐に出ているが、同じく返り討ちにあっているようだ。」
「それは面白くないね。私達がお世話になっている街になにやっているんだか。」
「同感だ。捻り潰してやろう。」
俺は依頼書を引き剥がし、受付カウンターに向かった。
「この依頼の受付を頼む。」
俺は受付嬢に依頼書とギルドカードを渡した。
「はい。少々お待ち下さい。………あの、あなた方のランクでは難しいと思いますが………。もし失敗されてもギルドは責任を負いませんが……よろしいですね?」
「ああ。大丈夫だ。」
「分かりました。集合場所は衛兵隊駐屯所、時間は11時です。ご武運をお祈りしています。」
「ありがとう。全員基地に行くぞ。装備を準備する。」
「「「「「了解。」」」」」
冒険者ギルド受付嬢 エリーン・ゲイツ
「なんなんだろう、あの人達…。」
私はギルドを後にした20人程の集団を見送った後、呟いた。
「どうしたの?」
「ニーナさん。今灰色の変な服と鎧を来た杖みたいな物を持った人達がランクが3つも上の裏組織の討伐依頼を受けて行ったんですよ。大丈夫ですかね?」
「灰色の変な服と杖?ああ。優香さんの所の人達ね。」
「知ってるんですか?」
「そうか。あなた新人だったわね。良い、この街には決して手を出しちゃいけない物が3つ存在するわ。1つがうちのギルマス。2つ目が精霊教の孤児院。そして、3つ目が複雑な模様の服を着て、杖みたいな物を持つ集団よ。」
「え、それって…いったい何者なんですか?」
「軍隊よ。それも異世界から来た、超大国のね。多分この街の人で彼等を知らないのは、あなたみたいな新人以外ではいないはずよ。あの人達なら裏組織も今夜あたりには討伐されるんじゃないかしら?」
「す、凄まじいですね。」
私は背筋に冷たい物を感じながら彼等が出て行った扉を見つめた。
[10:50時]
〈フィールの街 衛兵隊駐屯所〉
基地で装備を整えた俺達は、時間より少し前に衛兵隊駐屯所に到着した。
「ここだな。」
俺達が門に近付くと、番兵が俺達に対して敬礼をした。
「フェンリルの方ですね。話しは聞いています。皆さんお待ちですよ。集合場所はこのまま真っすぐ行った所にある訓練所です。」
「ありがとう。」
俺達は番兵に礼を言い、訓練所に向かった。
〈衛兵隊駐屯所 訓練所〉
訓練所に入ると、何組かの冒険者パーティの中に
「あれ?優香の所の兵隊さん?あなた達もこの依頼を受けたの?」
軍団『バスターズ』のセシルさんと7人のバスターズメンバーが得物の手入れをしていた
「セシルさん。あなた達も?」
「うん。戦争が始まったから色々準備の為に国中飛び回ってて戻ってきたらヤクザが幅を利かせているって聞いてね。」
「俺達も似たような物です。お互い協力して行きましょう。」
「いやー。あなた達がいるなら私達は要らない気もするけどね。こちらこそ宜しくね。」
俺達が握手し、しばらく他の冒険者達とも談笑していると訓練所の扉が開き、衛兵隊の指揮官と数人の衛兵隊員が入ってきて正面の演壇に上がった。
「注目!私はフィール衛兵中隊隊長のユーリス・グレイドだ。まずは依頼をうけてくれた事に感謝したい。ありがとう。」
衛兵隊の指揮官と衛兵隊員が頭を下げた。
「状況を説明させてもらう。このフィールの街は、フェンリル軍と親衛軍により、人身売買組織や反亜人派団体の活動は沈静化していた。しかし、帝国との戦争が勃発。フェンリル、親衛両軍は戦備体制に突入、人員の多くが戦争の為街を離れた。これはどうしようもない事であり、苦言をていするつもりはない。そして、防衛体制が弱くなった隙に外部から侵入した何者かによって弱体化した人身売買組織、反亜人派団体を吸収、強化された。奴等はスラム街の住人の拉致や薬物の売買で力をつけている。当然我々も指を加えて見ていたわけではない。敵の本拠地を突き止め、これを駆逐するため、これまで3個小隊約40人を街、特にスラム街を中心に調査に派遣した。しかし尽く失敗している。ある者は体の一部だけが発見された、またある者は薬漬けで、またある者は魔法で人格が破壊されていた。これ以上損耗を出しては通常の業務にも支障が出てしまう。そこで我々は苦肉の策として冒険者ギルドに協力を要請したのが今回の経緯だ。
我々が諸君に頼みたいのは、敵の本拠地の特定の協力と、殲滅だ。敵の活動は、これまで隊員が被害を受けた地点と薬物の蔓延している地域からスラム街に集中していると思われる。まずは、情報収集を行ってくれ。何か発見した場合は直ぐに我々に報告してくれ。全体の指揮はここにいるフェンリル軍の方達に任せようと思う。
敵は強大になりつつある。フェンリル軍に頼む事も考えたが、これは本来彼等には無関係な事であり、我々の事は我々自身でやるべきだ。彼等に要らぬ苦労をかけぬよう協力して欲しい。まあ、既に遅いようだが。とにかく、改めてお願いする。この街のために協力してくれ。我々に出来る事なら協力は惜しまない。以上だ。」
ユーリスは最後に敬礼をすると壇上から降りた。
「サンドマンさん。ご指名ですよ。」
「みたいだな。さて…。」
俺は演壇に上がり、冒険者達と衛兵隊員に向き直った。
「俺はフェンリル軍のサンドマンだ。俺達もこの街に世話になっている、協力は惜しまないつもりだ。既にベアードからMQ-8B、4機とOH-1A、2機が上空から監視を始めている。我々が想定している作戦は、狐狩りだ。」
「狐狩り?」
狐族の冒険者が嫌そうな顔で反応した。
「ああ。別にあんたを追いかける訳じゃないからそんな顔をしないでくれ。それで、狐狩りとは、大人数で包囲して獲物を追い詰めて殺害、あるいは捕縛する作戦だ。ユーリスさん。以前行った捜索はどういった物ですか?」
ユーリスさんが答えた。
「ああ。少人数のチームでスラム街等を散開して捜索だな。」
「だろうな。間違いなく敵はスラム街の詳細を熟知しているだろう。そこに慣れていない衛兵隊員が入り込めば不意打ちを受けるのは必至だろう。」
「むう。」
「そして、スラム街に薬をばら撒いていると言う事から、スラム街の住人が取り込まれている可能性も考慮すべきだ。」
「それじゃあスラム街に入った瞬間に敵に俺達の存在は筒抜けと言う事か。」
冒険者の男性が尋ねた。
「そう思って良いだろう。だから、この作戦はスピード重視だ。上空の情報を元に売人を最低4人のチームで追い詰め、確保次第撤収する。」
「売人を確保するまでは分かった、だがそこまで上手く連携出来るのか?」
「そこは大丈夫だ。全員に俺達が使う無線機を配布する。上空のヘリと冒険者全員に通信が繋がるようになっている。それとHUDも配る。スラム街のマップ、仲間と敵の位置、ルートを表示してくれる。」
「売人を捕まえるのは分かったわ。でも、もしあなたの言うようにスラム街の住人が取り込まれているなら私達が行動した時点で敵のボスにバレて拠点をうつしたり、増援が来たりするんじゃ?」
さっきの狐族の女性が尋ねた。
「そこは俺達に任せてくれ。それと狐狩りには俺達は参加しない。」
「「「「「え?」」」」」
「俺達は別の役割だ。何かは言えんがな。現場の指揮はバスターズのセシルさんに任せる。出来るだけ派手にやってくれ。それじゃあ装備を配る。作戦は1時間後に開始する。全員準備を始めてくれ。」
俺達は困惑している冒険者達に装備を配り、戦闘の準備を始めた。
[12:00時]
〈フィールの街南部 貧民街〉
冒険者軍団『バスターズ』副団長 冒険者S級 セシル・マーラン
「えー。こちらアルファ1。配置に着きました。」
私は無線機に告げた。
《こちらスカウト1-2。確認した。見えている。全部隊の展開を確認。HUDに武器を持つ人物と売人、目的地までのルートを表示した。アルファ[バスターズ]1、現在地から南に4、東に2ブロック進め。アルファ2は南に3西2。ブラヴォー1、北に1東に4。ブラヴォー2西に3北に1。チャーリー1、南に5、東に6。チャーリー2、南に4、西に2。エコー[衛兵隊]1、売人に接触。以上全隊、行動開始。》
無線が途切れた。
「聞こえたね。行くよ。」
私達は全力疾走で目的地に駆けた。
配置について少しすると、
《こちらエコー1。売人に接触する。おい!貴様!そこで何してる!あっ!待て!こちらエコー1!売人が西に逃走!》
《了解。各員。HUDに次の目的地へのルートを表示した。迅速に行動しろ。》
HUDのマップが更新され、次の地点へのルートが表示された。
「アルファ1、移動します。」
次の地点に向けて移動していると、マップに赤い点が表示された。
「うぉぉぉー!」
血走った目をした男がナイフを手に物陰から飛び出した。
「邪魔です!」
私は拳を握り、
「はぁぁー!」
顎を横殴りにし、意識を刈り取った。
「急ぐよ!」
男を制圧し目的地に到着すると、向かいから売人が走ってきた。
「止まれ!大人しくしろ!」
男は私達を見ると近くの曲がり角を曲がった。
「スカウト1-2、売人が逃走!」
《見えている。チャーリー2、正面から来るぞ。エコー1、そこを右に2進め。》
《見えた!大人しくお縄につきなさい!くそ!すばしっこいわね!》
新しい目的地が表示され、再び駆け出した。
《良し。良いぞ。狐は袋小路に入った。ここで決めろ。》
走っていると、正面から狐族の冒険者率いるチャーリー2が合流した。
「ここで決めるよ!」
「言われずとも!」
曲がり角を曲がると、正面に売人の男、そしてさらに向こうにエコー1とアルファ2が見え、男は前後左右を見て明らかに狼狽えていた。
「「「「「確保だー!!」」」」」
私達を含めた冒険者達と衛兵達が飛び掛かり全員で売人をタコ殴りにした。
「くそ!」
「テメェ!面倒くさい事しやがって!こちとら飯も食わずに走らされたんだぞ!」
[ガスッ!]
「グエッ!」
「こんなにあっさり捕まるなら逃げたりするんじゃないわよ!」
[ドカッ!]
「ガハァ!」
「薬なんか売りやがってこのクソが!俺はこの街気に入ってんだ!二度と悪さ出来ないようにしてやる!」
「や、やめ…」
[バキ!]
「ぐあァァァァ!」
《あー。鬱憤を晴らしたい気持ちは分かるが、南側からラリった連中が接近中だ。今すぐそいつを連れて待避しろ。》
「「「「「何?!逃げるぞ!」」」」」
「あんた等仲良いね。」
「た、助かった?」
「「「「「続きは後だ!」」」」」
「ひぃぃぃぃぃ!」
私達はボロボロの男を連れて北に全速力で逃走した。
[12:50時]
「はぁ…はぁ…はぁ…逃げ切ったわね。」
貧民街を脱出した私達は息を切らしながら仲間の安全を確認した。
「全員無事?」
「アルファ2全員います。」
「ブラヴォー大丈夫だ。転んで擦りむいた奴が1人だけだ。」
「チャーリー無傷です。さっさと帰ってお風呂と食事が欲しいわね。」
「エコーも無事だ。やったぜ。」
全員の無事を確認し、全員が笑みを浮かべた。
「それにしても、最後はビビったぞ。目を血走らせた男達があんなにいっぱい来るとはな。」
「ああ。そう言えば、フェンリルの奴等はどこで何をしてんだ?」
「さぁ?」
すると街の方から
[ドーン]
と何かが爆発する音が聞こえた。
「爆発?!」
「ど、どう言う事?!スカウト1-2!状況報告を!」
《こちらスカウト1-2。心配するな。デルタが行動を開始した。》
「何?!どう言う事だ?!」
《それは
[12:40時]
〈フィールの街南部 貧民街近郊〉
フェンリル軍GDU1stIB フェンリル陸軍1stSFOD-D第1中隊『メタル隊』中隊長 ウィリアム・フィクナー TACネーム:サンドマン コールサイン:メタル1-1
「こちらサンドマン。スカウト1-1。モグラは見つかったか?」
《こちらスカウト1-1。ああ。貧民街から全速力で街に逃げている奴が1人いる。》
「ビンゴだ。見失うなよ。俺達も移動を開始する。」
ハンドサインで合図を出し、移動を開始した。
しばらくすると、
《こちらスカウト1-1。メタル1-1。モグラが屋敷に入った。ここは……ああ。やはりな。人事卿だ。野郎は元領主のころからいたからな。今サーマルとマグネティックでスキャンする。ほう。屋敷の地下に地下道と複数の人間を発見した。人数は72人だ。》
「了解だ。メタル2屋敷を制圧し人事卿を抑えろ。他は地下道を抑え、ヤクザ共を殲滅する。」
「「「「「了解。」」」」」
人事卿の屋敷に到着すると、ちょうど貧民街から来た男が門から入って行くところだった。
「おい!衛兵とギルドの連中だ!急いで中に入れてくれ!」
「何?!良しわか[ドチュッ]」
「な[ドチュッ]」
[ドササ]
「うわぁ!?」
急いで門から入ろうとした男が話していた番兵の頭を撃ち抜き、怯える男を引き倒した。
「くそ…。お前等フェンリルだな。」
「……。」
俺は男の質問には答えず。USP.45で頭を撃ち抜いた。
「行くぞ。」
俺達は警戒しつつ正面扉と窓に接近した。
[コンコン]
無言でヘルメットを2回叩く。俺の後ろにいたフロストがフレーム爆薬を取出し、扉に貼り付け、信管を起動させた。扉から離れると、
[ドン!]
フレーム爆薬が爆発し、扉が吹き飛んだ。同時に他の部屋に窓や壁を吹き飛ばしてメタル2、3、4が突入して行く。
[ププップププププ]
サプレッサーで減音された銃声が響き、メイドや武装していない人間以外の頭を吹き飛ばした。
「パティ!上に行け!」
「了解!」
パティ率いるメタル2が2階へ向かい、俺は床にC4を扇状に設置した。
「爆破するぞ!」
[ズドォン!]
扇状に設置されたC4が爆発し、広間の床がスロープ状に陥没し、地下道に設けられた広間へ繋がった。
「ゴー!」
俺に続いて待機していたメタル隊の隊員達が次々と突入して行った。
「ぐぅ!くそ!」
ローブと杖を持ったいかにも魔術士と言う見た目の男が杖を構え、風が集まり始めた。
「喰らえ!かまいた[プププププププププ]」
魔術士が魔術を使う前に、メタル隊の全員から一斉に発射された銃弾を身体中に受けた魔術士の命は一瞬で刈り取られた。
「ナイトビジョン起動。突入し敵を殲滅する。」
「「「「「了解。」」」」」
突然の襲撃を受け、頼みの綱の魔術士が真っ先に殺された事で恐慌状態に陥った敵にまともな反撃など出来る訳も無く、瞬く間に殺害あるいは拘束されていった。
[13:20時]
〈衛兵隊駐屯所 訓練所〉
俺達は屋敷に残された資料を押収した後、遅れてやってきた衛兵隊に死体と捕虜の処置を任せ、衛兵隊の駐屯所に戻ってきた。
訓練所の扉を開けると、
「やっと来たわね!さあ!説明してもらうわよ!」
と言う声に始まり多くの冒険者達が詰め寄ってきた。
「ちょ!説明って?!」
「決まってるでしょ!あんた達の考えを全部、洗いざらい説明しなさい!」
「わ、分かった!分かったから少し離れてくれ!」
俺がそう言うと冒険者達は少し離れた。
「まず、敵についての俺達の予想を話すぞ。いくら敵に地の利があるからと言ってスラム街の住人だけで衛兵隊に勝てるとは考え難い。これまで全く本拠地の情報が入らないのもおかしいと考えた。ここまでは良いな?」
冒険者達が頷いた。
「俺達はさらにこう考えた。スラム街以外の場所に奴等を匿い、支援している奴がいるのでは?と。そして上空から監視しているとスラム街から路地裏を全速力で走る不審者を発見。追いかけてみると俺達が目をけていた人事卿の屋敷に駆け込もうとしていた。そして、突入してみると案の定ヤクザ共の巣窟になっていたって訳だ。」
「なるほど。分かりました。」
狐族の冒険者が進み出た。
「ですが、今後はきちんと作戦を伝えて下さい。私達冒険者は信頼が最も大切なんです。特に命が関わる事では…。あなた達の立場や役割わわかっていますが、もう少し私達を信頼して下さいな。」
「………分かった。すまなかった。」
「よろしい!それじゃあ野郎共!衛兵隊長の奢りで昼飯に行くぞー!」
「「「「「おー!」」」」」
そう言って冒険者達は訓練所を出て行った。
「……俺達も行くか?」
「「「「「勿論!」」」」」
「良し!今日は騒ぐぞ!衛兵隊長の財布を空にしてやれ!」
「「「「「おおー!」」」」」
俺達は冒険者達に続いて移動を始めた。
「全く、この世界のは飽きさせてくれないな。」
俺は冒険者達と談笑する仲間達を見て呟いた。
第3章の2話です。これから2、3話くらいはこんな感じで各部隊の活動のクローズアップになると思います。
第3章は名前の通り妹様がメインで、他のキャラクター達も登場させたいと思います。
今回の名言です。今回はソリッド・スネークの名言です。
ソリッド・スネーク「俺たちは政府や誰かの道具じゃない。戦うことでしか自分を表現できなかったがいつも自分の意志で戦ってきた。」
人に作られ、利用されてきた中でも自らの意志で戦い続けた男の言葉です。
用語解説と兵器紹介は完成次第出しますが、いつ出来るかは未定です。気長にお待ち下さい。
次話は海軍がメインです。SBUやブルーリッジが登場する予定です。当然艦魂達も登場します。彼女達の日常にも触れます。
ご意見ご感想をお待ちしています。




