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ゲームの軍隊と異世界攻略  作者: RIGHT
第2章 Operation Dragon Slayers
55/88

第2章17 Operation Dragon Slayers Part.7

[9月7日 09:50時]

〈アメックス王国商業都市ノーレン フェンリル軍第4独立大隊基地 フォート・ベニス 会議場〉

フェンリル軍GDU4thIB フェンリル海軍SEALsチーム7隊長 ローク・デンバー TACネーム:ペッパー コールサイン:マコ・アクチュアル



遺跡都市攻略に参加する部隊が俺達第4独立大隊の拠点の会議場に集まっていた。


「こいつが遺跡都市エンクか……」


「観光には良さそうね。」


「そうだな。のんびり見て回りたいな。」


「いや、現実逃避は止めろよ。」


俺は軽く現実逃避をしている隊長達に言った。


「だって、ねえ。」


「航空機と自動車があるとは聞いて無いぞ。」


「戦車みたいなデカブツもいるし。あれがアーティファクトか?」


UAVの映した映像には、空を飛ぶ小型の長方形のようなものと、地上を走る車のようなものが映っていた。


「うちの戦車と戦闘機とは比べ物になら無いが、歩兵の脅威には違いないな。」


「というか、あれどうやって動いているの?まさかガソリンじゃ無いでしょうし。」


「CIAは何かつかんでないのか?」


俺が聞くと、AIがデータベースを走査して情報をモニターに投影した。


「お。こいつか。何々?名称は魔導戦車。遺跡で発見した物を量産した物。燃料は魔生石。遺跡都市エンクで生産されている模様。」


「それの生産施設も抑える必要があるな。」


「というかまた遺跡からの出土品かよ。一体その遺跡とやらはどうなっているんだか。」


「魔生石の製法は………はぁ!?」


「ちょ、いきなりどうしたの?」


「そんなに驚くような事が?」


Spetsnazの隊長のトリシャと西普連の西澤が突然大声をあげた俺に聞いた。


「どうしたもこうしたもあるか!イリス、データを全員に送れ。」


『了解です。』


AIがデータを全員に送った。


「!これは……」


「マジかよ……」


「ヤバイ奴らだとは思っていたが、ここまでやるか……」


「奴等亜人の奴隷から無理矢理魔力を吸いとってるのかよ。」


「ちょっと待て。魔力って生命力見たいな物だって話しだよな?そんなもの吸いとられたら……」


「死ぬな。そして、生産施設のそばには大量の死体が遺棄されているそうだ。」


「クソが!命を何だと思ってやがる!」


帝国軍の余りにもえげつない所業に全員が激怒していた。


「とにかく、一刻も早く街を抑える必要がある。」


「戦闘機に航空優勢を抑えてもらって、地上部隊で包囲するのが一番シンプルだな。」


「頭をさっさと抑えて指揮系統を混乱させるのも良さそうね。降伏勧告は…無しで良いわね。降伏した奴等は受け入れるけどそれ以外は殺っちまいましょう。」


様々な意見が出て、活発に議論されていった。


「良し。それじゃあ作戦は、航空部隊が航空優勢を確保。機甲師団が街を包囲、敵地上部隊を制圧。ヘリボーン部隊と機甲師団が連携して街に侵入し、街を制圧。これで行こう。全員準備を始めてくれ。」


「「「「「了解。」」」」」



[9月10日 11:20時]

〈レイシス帝国遺跡都市エンク近郊 F-22Amod.Mo〉

フェンリル空軍特殊作戦航空団 第1航空師団第118戦術航空隊『メビウス隊』隊長 エリック・リッケンバッカー TACネーム:リボン コールサイン:メビウス1



《こちらスカイアイ[AWACS]。全機状況を報告しろ。》


作戦空域に接近し、上空を飛行するAWACSから指示が入った。


「メビウス隊スタンバイ。」


《ギズモ[フォート・ベニス 第268攻撃飛行隊 Mirage-2000]スタンバイ。》


《ブルドッグ隊[フォート・ヒューイ 第323攻撃飛行隊 A-10C]スタンバイ。》


《アクイラ隊[フォート・ベニス 特殊作戦航空団 SU-37mod.Aq]スタンバイ。》


攻撃に参加する飛行隊の隊長が準備完了を報告した。


《全機攻撃準備完了。先ずは制空権の確保だ。各隊は目障りなハエが空に上げさせるな。》


「メビウス1了解。」


《ギズモ1コピー。》


《ブルドッグ1了解。》


《アクイラ1。了解。》


編隊が進路を変え、アクイラ隊のSU-37と並んだ。


《リボン。イエロー[アクイラ1]だ。今日はいつもの模擬戦じゃない。協力して当たるとしよう。》


「そうだな。確認出来ている敵の航空基地は4つ。2つずつあたろう。」


《わかった。東と北は俺達がもらう。後でな。ギズモ隊、行くぞ。》


《了解。》


アクイラ隊とギズモ隊が離れ、目標に向かっていった。


「メビウス5。6、7、8とブルドッグの半数を連れて西の基地に向かえ。2、3、4はこのまま残りの半数を守りながら南の基地に向かう。」


《《《《《了解。》》》》》


編隊を更に2つに分け目標に向かった。


「見えてきたな。」


地上を進む機甲師団と特殊部隊を乗せたヘリ部隊、攻撃ヘリ部隊の群れの頭上を越えると、巨大な遺跡を利用した街と、円形に切り開かれた飛行場|(?)が見えてきた。


目標視認(ターゲットインサイト)。航空目標とハンガーを視認した。このまま低空でアプローチして爆撃後必要なら反転して機銃掃射を行う。」


高度を下げ、ウエポンベイに搭載したSOD(スタンドオフディスペンサー)の発射体制に入った。

攻撃目標が1直線に並んだ瞬間、発射ボタンを押した。


「SOD発射!」


編隊から合計8発のSODが発射され、目標上空を飛行し、飛行ルート上に大量の子爆弾をばら蒔き、大量のハンガーを吹き飛ばした。


《おー!派手にやるじゃねえか!俺達も負けられんな。攻撃地点に到達!ボムズアウェイ!》


目標上空に到達する少し前にブルドッグ隊が大量の爆弾を投下し、ハンガーと発着場を破壊した。


目標破壊(ターゲットデストロイ)!これなら機銃掃射はいらないな。このまま上空で待機する。」


眼下の街を見ると、突然の爆撃に慌ただしく人が動いていた。



〈レイシス帝国遺跡都市エンク近郊 フェンリル陸軍第3機甲師団第1戦車大隊 M1A2〉

フェンリル陸軍第3機甲師団師団長 ウィルマ・ベルツ コールサイン:ブリッツ・アクチュアル



《スカイアイより全隊。航空隊が敵基地を爆撃した。作戦開始。》


「ブリッツ・アクチュアル、ラジャー。」


《カエデ[第3機甲師団第2戦車大隊 10式戦車]・アクチュアル、了解です。》


《ハニーバジャー[第3機甲師団第1装甲車大隊 LAV-25 96式装輪装甲車]・アクチュアル、了解。》


《アイアンピック[第3機甲師団第2装甲車大隊 MCV ストライカー]・アクチュアル、了解しました。》


《スタッフ[第21砲兵師団第2特火大隊]・アクチュアル了解。》


《スーパー[第160特殊作戦航空連隊第4大隊]・リード、了解。》


《マコ[SEALsチーム7]・アクチュアル、ラジャー。》


《グラーフ[Spetsnaz 第24独立特殊任務旅団第1支隊第1特殊作戦中隊]・アクチュアル、了解。》


《セイバー[GIGN 第1中隊]・アクチュアル、了解です。》


《キャスター[13RDP 第2中隊]・アクチュアル、了解。》


《ロジャー[CAG 第2大隊第1中隊]・アクチュアル、ラジャー。》


《イチョウ[WAiR第1大隊第1中隊]・アクチュアル、了解。》


《テナント[フォート・ベニス 陸軍第46歩兵連隊]・アクチュアル、了解。》


参加している部隊が次々と返事をしていった。


《全隊、街の周囲に敵車両が展開した。踏み潰して街に突入しろ。命を軽んじて、人を個で数える下衆共を地獄に叩き落とせ。》


車内のモニターから確認すると、マークⅠタンクのような形状の戦車に、大砲を2門取り付けたような戦車が門から外に出てきていた。


「そっちから出てきてくれるとは好都合ね。HE弾装填。目標、敵戦車。」


装填手が素早く榴弾を装填した。


「HE弾装填完了!」


「撃ぇ!」


[ドン!]


発射された120mm榴弾は狙い通り戦車に命中し、吹き飛ばした。


「良し。次の目標に[ガキン!]」


敵戦車が発砲し、1発が装甲に命中して弾かれた。


「っ痛!当てて来るとはなかなかやるわね!サム!100倍返しよ!私の愛車に傷付けた事を命をもって償わせなさい!撃てぇ!」


直ぐに照準が調整され、ふたたび120mm戦車砲が火を吹き、鉄屑を1つ追加した。


「ナイス!このままどんどん行くわよ!全車!徹底的に叩き潰しなさい!」


《《《《《了解!》》》》》


機甲師団の攻撃により、帝国軍の戦車はことごとく破壊されていった。



[12:10時]

〈レイシス帝国遺跡都市エンク近郊 MH-60M スーパー3-1〉

フェンリル軍GDU4thIB フェンリル陸軍第24独立特殊任務旅団第1支隊第1特殊作戦中隊中隊長 トリシャ・レシュコフ TACネーム:アレクト コールサイン:グラーフ・アクチュアル



《目標まで3分。》


「了解。全員聞け!我々はこれよりレイシス帝国遺跡都市エンク駐留軍の指揮所に降下。指揮官連中を確保する!先制爆撃と機甲師団の活躍で大型兵器は激減したが、遺跡で発見された物があれだけとは限らん。用心しろ。質問は?」


《ROEはどうします?》


「民間人とHVI、降伏した者以外は全て殺せ。各自の判断で発砲する事を許可する。」


《1分前。》


「第4独立大隊の初陣だ!失敗は許さん!行くぞ!」


《《《《《応!》》》》》


私達第1特殊作戦中隊を乗せた4機のヘリが目標の東西南北を囲むようにホバリングした。


《降下地点に到達!何が来るか分からん。さっさと降りてくれ!》


「了解!降下開始!」


ロープが投下され次々と降下を開始し、最後に私も降下した。


《荷物は降下した。これより火力支援任務に移る。必要になったら呼んでくれ。》


ヘリが飛び去っていき、私達は集まってくる敵を射殺しながら指揮所に接近した。


「グラーフ1は3階、2は2階、3は1階の捜索、4は敵を外から中に入れさせるな。」


《《《《了解。》》》》


フックで一気に3階の窓の少し上に移動した。


《2スタンバイ。》


《3何時でもどうぞ。》


「3カウントで突入する。3、2、1、ゴー!」


[ガシャーン!]


窓を蹴破って3階に飛び込んだ。

直ぐにオーバードライブを起動し愛用のAK102を構えた。

室内には10人の士官と複数の兵士がおり、士官の内4人が高級将校のようだった。


[ババババババン!]


私を含む複数の隊員がフルオートで連射し、護衛の兵士達を始末した。


「クリア!ルージュ2人残して他の部屋を制圧してこい。私はこいつ等に話しがある。」


「了解。ゲイル、グリフここに残れ。残りは私について来い。」


副隊長のエルザ・シュワルツコフが隊員達を連れて部屋を出て行き、部屋には帝国軍の高級将校達と2人の部下の7人が残った。


「さて。今がどういう状況か理解してもらえているかな?」


私は近くにあった椅子に腰掛け、机の上に足を組ながら乗せた。


「き、貴様等一体何者だ?!」


無骨な軍人といった様子の男が言った。


「これは愚問だな。今あなた達レイシス帝国と戦争をしている国は2つしかないはずだが?」


「何?貴様等フェンリルの者か?そんな奴等が一体何故ここにいる?」


「はぁー。察しが悪いな。帝国は今侵攻されているんだよ。私達フェンリル軍に。」


「何だと?!」


「貴様等そんな事が許されると思っているのか?!」


「はぁ?戦争を始めて、他国を侵略しようとしたあんた達が何を言っているんだ?」


「それとこれとは話しがべ[ドガッ!]」


私は机を蹴り倒した。


「甘っちょろい事言うな。戦争をするって事はな、相手に攻め込まれる危険を孕んでいるもんなんだよ。相手に攻め込まれる覚悟もなく、戦争を始めようなんざ100年早いんだよ。」


将校達は黙ってしまった。


「心配するな。あんた達を殺しはしない。戦後に我々がここを統治するのは面倒だし、私達との圧倒的な実力の差を伝える人間がいなくなってしまうからな。

ゲイル、グリフ、コイツらを拘束しろ。」


「「は。」」


2人が将校達に近付き、油断なく1人ずつ拘束していった。


《ルージュです。指揮所を確保。現在防衛線を構築中です。》


「了解。誰も近付けさせるな。」


指揮所を制圧し、私達に与えられた作戦の8割は終了した。



[12:05時]

〈レイシス帝国遺跡都市エンク近郊 MH-60M スーパー2-1〉

フェンリル軍GDU10thIB フェンリル陸軍西部方面普通科連隊第1大隊第1中隊中隊長 西澤郁洋 TACネーム:エンマ コールサイン:イチョウ・アクチュアル



《エンマ、降下地点まであと10分だ。》


「了解。全員、俺達の目標は魔生石の生産施設の完全破壊と奴隷達の救出だ。こうしている間にも多くの奴隷達が苦しんでいる。迅速な行動を心掛けろ。」


《《《《《了解。》》》》》


ヘリは順調に飛行していき、目標に接近した。


《ん?ガンズ、降下地点付近で敵の活動が見られる。掃射しろ。》


《了解。》


ガンナーがM134をスループアップさせ、降下地点付近に機銃掃射を開始した。


[ヴォォォォォォ!]


7.62mm弾の雨が兵士達を襲い、凪ぎ払っていった。


《エリアクリア。》


《良し。接近する。》


ヘリが機銃掃射した地点の近くの3階建ての建物の上空でホバリングした。


《降下地点に到達。降下開始。》


《敵接近!援護する!》


「了解。ロープを落とせ!ゴーゴーゴー!」


ガンナーが接近してくる敵に向けて機銃掃射を開始し、同時に隊員達が降下を開始した。


「俺が降りるまでヘリを安定させてくれよ!」


《言われずとも!さっさと行け!》


ロープに飛び付き降下を開始した。

直後、ガンナーの絶叫が響いた。


《RPG!》


帝国軍の兵士がRPGのような兵器を使用し、


[ドン!]


スーパー2-1の右ドアに命中した。


《グゥ!こちらスーパー2-1!RPG被弾!》


《アア!クソ!右足もって行かれちまった!》


《ガンナーが負傷!今のところ飛行に支障はない!》


《カール!ガンズのミニガンを使え!エンマ!さっさと降りろ!このままだと撃墜される!》


「降りたぞ!」


《良し!スーパー2-1離脱する!基地にメディックと消火班を用意しておいてくれ!ビル!操縦は俺1人で大丈夫だ!ガンズをみてやれ!》


《了解!おい!しっかりしろ!直ぐに基地に着く!踏ん張れ!》


スーパー2-1は右エンジンから細い煙を引きながら離脱していった。

降下した俺は先ずチームに合流した。


「イチョウ各隊状況を。」


「C4の設置は終わってます。直ぐにでも突入できます。」


副隊長の草薙美玲が言った。


《イチョウ2、目標の北に展開しました!現在防衛線を構築し、戦闘中!》


《イチョウ3、目標の南東です!防衛線を構築中!》


《イチョウ4、目標南西部で交戦中。地雷とターレットの設置が完了しました。》


「了解。ミコト[草薙美玲]3カウントで突入する。3、2、1。」


[ドガン!]


屋根に設置されたC4が爆発し、大穴を開けた。

屋根の穴から中に入ると、会議室のような大部屋だった。


「クリア。マグネティックを起動。注意して進むぞ。」


穴から続々と隊員達が降りてきて施設の捜索を開始した。


他の階の制圧は任せ、俺は草薙と他に2人の隊員を連れて1階の制圧に向かった。

ちまちま調べている時間はないので、人がいない部屋は全て無視して進んだ。

部屋はどれも軍艦のベッドと同じかそれ以上に狭い多段ベッドを詰め込んだような部屋だったが、どの部屋も空室だった。


「クソ!どこにいるんだ?何か見つけた隊員はいるか?」


《3階です。助けを求める言葉がびっしり書かれたベッドとかは見つけましたが人はいません。》


《2階も同じだ。クソ。みんな狂ってやがる。》


「エンマ!地下への入口がありました!」


近くを探していた草薙の声が聞こえてきた。


「良くやった!全員地下への入口をマークする。何人か精査の為に残して残りは地下に行くぞ。」


《《了解。》》


「ミコト、ヤンバル、グラス、俺達は先行する。行くぞ。」


草薙の見つけた入口から地下に入った。

階段を降りて行くと何人もの苦痛、怨恨、恐怖に支配された力のない悲鳴と、狂気に満ちた笑い声が聞こえてきた。


「ぐぁ……もう…やめてくれ……」


「あぁぁあ……これ以上は……死……やめぇ…」


「クハハハ!嬉しく思え!貴様等のような汚れた血でも我等の力になれるのだからな!」


階段を降りたところの部屋の大扉の隙間にカメラを差し込むと、60代後半の白髪の男が複数の牢屋の中で苦しむ亜人達を見て狂った笑い声をあげていた。

亜人達は全員裸で、まともな食事も与えられていないのか痩せており、中には10代前半かそれ以下の子供の姿もあった。


(クズが!)


カメラをしまい、ハンドサインで3人に合図を出し、大扉にフレーム爆薬を設置し、信管を起動し、距離を取った。


[ドン!]


「な、何だ?!」


扉が粉々になり、一斉に部屋に突入し、


「死にさらせ!この外道が!」


[ズガ!]


「グヘァ!」


男の顔面に渾身の右ストレートを叩き込んだ。


「ぐ…ぅぅ。ら、られだ。(だ、誰だ)。」


舌を噛んだのか、ろれつが回っていなかった。


「扉を開けて、装置を止める方法を言え。」


俺はレッグホルスターから9mmけん銃を抜き、男に向けながら聞いた。


「られがほしえる(誰が教える)[パン!]グアァァァ!」


男の足を撃った。


「扉を開けて、装置を止める方法を言え。」


「ひぃ!」


「早くしろ!次は貴様の股間を潰すぞ!」


「ひぃぃぃ!しょ、しょこのレラーら(そ、そこのレバーだ)!ひょれをおりょせばそうひは止まってかりもひらく(それを下ろせば装置は止まって鍵も開く)!」


草薙に目配せをすると、直ぐにレバーを下ろした。


[ヒューン]


と音がし、すべての扉が開いた。

殆ど同時にイチョウ隊の隊員達が階段を下りてきた。


「彼らを解放しろ!

スカイアイ、こちらイチョウ・アクチュアル。生産施設地下で多数の奴隷達を発見。かなり衰弱している。早急に後送する必要がある。」


《了解した。そちらの建物を出てすぐのところにヘリを着陸させる。重傷者を優先して運べ。》


「了解。全員トリアージチェックだ。重傷者を担架に乗せてLZに向かう!」


「「「「「了解!」」」」」


隊員達が牢屋の中で作業を始めた。

俺は近くにいた隊員に男の見張りを任せ、牢屋の1つに入った。


「あ…おじちゃん……だれ?」


牢屋の中には鷹の羽が背中から生えた少女とその両親であろう男女と、妹と思われるさらに小さな少女もいた。


「もう大丈夫だぞ。君達を助けにきた。」


俺は膝をつき、手袋を外して少女の痩せ細った顔に触れた。


「おねがい…ボクより先に……お父さんとお母さんとローラを……。」


話すのも辛いだろうに家族を真っ先に心配する少女に胸をうたれ、わかったと言って、男女に近付いた。


「……………」


2人は既に息絶えていた。

念のため脈をとったが少女の両親の心臓は止まり、体は冷たくなっていた。光りを目にあてても瞳孔は動かず、間違いなく死んでいた。詳しくはわからないが。まだ死後1日も経っていないようだった。


「さっきから……返事がないの…」


俺は妹に近付き、目に光りをあてた。


「………………ぅ……………」


するとわずかに少女の口からうめき声がもれ、瞳孔もしっかり反応を示した。


「メディック!レッドだ!すぐに運んでくれ!」


すぐに担架を持った衛生兵が駆け込んできて、応急手当をしながら運んでいった。


「さあ、次は君の番だ。」


「お父さんとお母さんは……?」


「大丈夫だ!君の後、必ず連れて行く!先ずは君からだ!」


「ほん…と?」


「ああ!本当だ!」


少女は笑顔を浮かべ、


「おね…が…い……………」


意識を失った。


「おい!クソ!」


俺は少女を背負い、階段を駆け上がった。


外に出ると既にブラックホークが着陸して重傷者の収容作業をしていた。


「おい!この娘も頼む!」


パラレスキューの女性に少女を預けた。


「助けてやってくれ!頼むぞ!」


「お任せを!ナイチンゲールの名に懸けて!」


彼女がそう言ってヘリに戻ると同時にヘリが離陸していった。

俺はヘリを見送り、残りの人を救助する為に施設に戻った。



[12:03時]

〈レイシス帝国遺跡都市エンク 領主館 上空 MH-60M〉

フェンリル軍GDU4thIB フェンリル海軍SEALsチーム7隊長 ローク・デンバー TACネーム:ペッパー コールサイン:マコ・アクチュアル



「ゴーゴーゴー!」


俺達は領主館の庭にラペリングで降下し、館の制圧を開始した。


「私兵が接近!」


「排除!」


領主の私兵が接近してきたが、5.56mm、6.8mm、7.62mmの(アギト)に食らい付かれ絶命していった。

館の扉に張り付き、タイミングを合わせて蹴破り、同時に仲間がフラッシュバンを投げ込み、爆発した直後に突入した。

オーバードライブを使い、素早く館入口の私兵を射殺し、流れるように全員が突入した。


「クリア!2小隊、1階の制圧。1小隊は俺と2階。3小隊は奴隷達を救出しろ。」


「「「了解。」」」


小隊ごとに散開して行動を開始した。

俺は第1小隊を率いて2階の領主の部屋に向かった。

階段を登りきった先にフラッシュバンを投擲し、連携しながら次々と私兵達を射殺していき、目標の領主の部屋の前についた。

ハンドサインで指示を出し、扉を蹴破って部屋に突入した。

部屋の中には領主と思われる男と、剣を持った緑の髪の少女がいた。


「ようこそ。待っていたよ。」


男は不敵な笑みを浮かべた。


「何?」


「この街に攻め込んできた以上領主の僕を捕らえるのは当然だろう?だけど、僕は捕まらないよ。僕の変わりにコレが君達の相手をするからね。」


男がそういうと、緑の髪の少女が剣を抜いた。

その顔には一切の表情が無く、人形のようだった。


「僕が逃げるまでの時間を稼げ。」


少女は無言で一歩進み出て剣を構えた。


「それじゃあね。僕が逃げるまで、僕の作った感情を封じられた人形と遊んでいてよ。」


男はそう言うと、隠し扉に入っていった。


「待て!」


男を追おうとすると、


「…………………」


少女が進路をふさいだ。


「君をどうにかしないといけないようだな。」


俺は少女に銃を向け、打開策を考えた。


(あの男は感情を封じられたと言っていた。洗脳か、魔法?そういえばSBUの新島中尉がこんなシチュエーションのラノベを持ってたな。確か剣に呪いが……)


「そうか。全員、剣を狙え!あれが元凶だ!」


俺がそう言うと同時に少女が飛び掛かってきた。


「うお!」


降り下ろされた剣を避けると、


[ズバァ!]


剣から斬撃のような物が放たれ、背後にあった壁と調度品を切り裂いた。


「マジかよ。」


「漫画みたいだな。」


「言ってる場合か!屋内じゃ不利だ!外に逃げるぞ!」


セムテックスを窓に放り投げ、爆発で空いた穴から外に脱出した。

隊員達が次々と飛び下りてくるが、最後の隊員が飛び下りた直後、少女も窓から飛び下り、剣を降って斬撃を放った。


「スカイアイ!HVIを逃がした!現在魔剣を持った少女と交戦中!」


《了解。HVIはサテライトスキャンとUAVで捜索する。航空支援は必要か?》


「ネガティブ!少女の剣は遠距離攻撃もできる!ヘリをこの近くに近寄らせるな!」


《了解。他に何かあるか?》


「ああ!俺達のいる地域に機動阻止システムタイプ2を散布しろ!」


《本気か?下手をすればお前達も行動できなくなるぞ。》


「構わん!さっさとやれ!このままじゃジリ貧だ!」


《了解した。待機せよ。》


斬撃を避けながらAWACSとの交信を終え、少女に向き直った。


「クソ!俺の娘と同じ位の子だ!」


「レイン!危ないぞ!気を抜くな!」


「必ず解放してやるからな!」


各々が少女とギリギリの戦闘を繰り広げていると、


《ペッパー。こちらスタッフ・アクチュアル。待たせたな。これより機動阻止システムタイプ2を散布する。待避しろ。》


「全員ジェットパックを起動!ミニマップの加害範囲から待避しろ!」


ジェットパックで飛び上がり、全速力でミニマップの加害範囲から待避した。

全員が待避した時、第2特火大隊の砲弾が飛来し、少女の頭上で炸裂し、周囲に粘着性の高い特殊なジェルをばら蒔き、少女を地面に張り付けて動けなくした。


「成功だ!良くやった!」


《了解。射撃を中止し、待機する。》


俺は安堵の溜め息を吐いた。


「エレン、あの剣を狙撃して破壊しろ。」


「了解です。」


SEALチーム7のスナイパーのエレン・カイルが、レールガンで動けない少女の持つ魔剣に狙いをつけ、


[ガキィン!]


剣を真ん中からへし折り、破壊した。

少女は動けないまま意識を失ったようだった。


「危なかったですね。」


「ああ。それにしても。出来ればこいつは使いたくなかった。」


俺は粘着性のジェルでベトベトに貼り付いている少女と建物を見て言った。


「後片付けが大変だ。」


この後行われる掃除の面倒さを思い浮かべ、さっきとは別の溜め息を吐いた。

遺跡都市攻略作戦でした。


機動阻止システムはアメリカで開発中の兵器です。この液体を撒くと摩擦係数が氷以下になり、車等は滑って使い物にならなくなります。雪が少し降っただけでスリップする事から考えるとえげつないですね。タイプ2は自分が勝手に考えました。他にもCODBO2に出てきた電磁波を照射して対象の表面温度をあげる兵器等も研究されています。


研究と言うと、エースコンバットインフィニティで現在研究中のATD-Xが追加されたそうですね。受験生じゃなければ………!

エースコンバットの大ファンなのに受験でゲームが禁止されているせいで半年以上ゲームをやっていません。私のセーブデータではいまだにF-15Eとモルガンが一番性能が高いです。しかし、低レベル。せめてASF-Xが欲しい……。爆撃機も使えると聞いたので早くやりたいです。

後1ヶ月で受験が終わるので終わったら一気にやります!CODAWもキャンペーン1回クリアしただけですし、マルチは殆どやっていないのでそっちもやりたいです。ちなみに私はCODもBFも基本はハードコアでプレイしてます。|(ノーマルも出来ます。)時間が出来たらどなたか一緒にやりませんか?まだ無理ですが。


今回の名言です。今回は『エースコンバット5』より、主人公達の部隊の4番機、アルヴィン・H・ダヴェンポート大尉の台詞です。


チョッパー「へへっ、いい声だぜ。」


チームのお調子者らしい台詞で、ストーリーを知らない人には何が良いのかわからないかもしれないですが、この台詞の前のチョッパーの行動と、クリア時のサンダーヘッドの言葉で私は泣いてしまいました。ちなみにこのミッションのあと、チョッパーは大尉から中佐に昇進しました。


次回はようやっと優香達の出番です。酷い無双を始めると思います。友人の好きなゲームのキャラをモデルにした新キャラも登場します。


ご意見ご感想をお待ちしています。新キャラや新兵器、魔法等のアイデアも大歓迎です。

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