CASE-0 事務所の起こり
プロローグです。これでは話の視点が「ロード」ですが、本編では依頼人視点となります。
「…暇だ。」
ここは悪魔の住む「心魔界」
ちなみに言っておくが悪魔といっても三種類ある
まず好戦的で血を好む「魔神族」、よくゲームで魔王と言われているのは大抵こいつ等だ。
次に人間の魂や精神を吸い取る「吸魔族」、サキュバスなどの淫魔もこの部類に入る。
最後に、人間と魂を対価に契約する「契魔族」、知能が最も高く、心魔界を治めているのはこれだ。
そして、その頂点に君臨するのが「魔帝」つまり俺である。
魔帝は上の三種類の悪魔の特性を全て持ち、生れ落ちた瞬間から魔帝なのだ。
10000年に一度新しい魔帝が生まれ、それまで魔帝だった者は死ぬ。
魔帝には名前が無い。つける必要が無いし、それを呼ぶものもいない。
とは言ったものの、やっぱり名前がないと今後筆者が困るだろうから「ロード」とでも呼んでくれ。
とりあえず俺は心魔界の中で一番偉い訳だが、宿命的に暇なのだ。
天使との戦争が昔あったが、先代がうまく天使を丸め込んで戦争は終結している。だからといってこっちから仕掛ける気は無いし、そこまで俺は愚かではない。
俺の部下には優秀な契魔が沢山いるわけで、面倒な仕事はやつらがやってくれる。
「あー暇だ」
俺が生まれてからもう2000年も経つ。楽しみといえば、俺の任期中に出来た「地球」とか言う星の「人間」を眺める事。
「地球」には、人間以外に知能を持った生命はまだいないらしい。
「よし!暇だから地球に遊びに行く事としよう。」
俺は近くにいた副官に
「100年くらい遊んでくる。その間のごたごたは任せた!」
と言って地球へと降り立った。
「さて何をするか…」
そういえば契魔の真似事を前からしてみたかったな。
「よし。とりあえず探偵事務所みたいな感じでやってみるか。」
俺はとりあえずその辺にあった廃ビルを直して、その2階に事務所を構えた。その名も
「ロード契約事務所」
皆さんこんにちわ、ジュリアです。
相変わらず一話あたりが短くなってしまいそうです。忙しくて一日一話更新は難しくなりそうですが、それでも気長に待っていてくれると嬉しいです。それではまた。