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夏生詩集

ズレた善意

作者: 夏生

頂いた大量の千羽鶴(置場所なく、止む終えず、やきとりにしました)


頂いた寄せ書き(二畳分ものサイズ、どうしろと?)


時代不明の大量古着(フリーマーケットに出して

ください)


汚れつきの毛布、衣類(燃えるゴミへよろしく)


大量のビニール袋(限度ってものがあります)


海外の食べ物(賞味期限は?アレルギー表示は? 読めません)


大量の精神安定剤(個人差あり、危険性あり)


古い情報、30年前の雑誌(廃品回収してください)


どっかの政治家さん(慰問なんて来ないでください

何の役にも立ちませんから)


頑張ってください(これも役に立ちません)


いらないもの(こちらもいりません)


ありがたいと思え!(酷なことです)


思いを込めて(その重量につぶされそうです)


意思疎通が発達したはずの今の時代

このズレは一体なんでしょう


ズレは擦れて怪我になります

怪我は傷になります


焼却された善意の煙が立ち上るのを

わたしたちは虚しく見上げるばかりです


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― 新着の感想 ―
[一言] 人にはそれぞれ支持をしている政党、先生がいますよね。それから、テレビで放映されてしまうかも知れません。どうか、慰問を企画なさる前にそれをお考え頂きたいです。 千羽鶴と寄せ書きは頂けて嬉しいの…
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