追憶[過去編]
「おかえりなさい。兄様」
恭しく頭を下げる青年に、兄と呼ばれた彼――ライダは苦笑いを浮かべた。青を基調とし細かな刺繍を施した外套を脱ぎながら、この目の前の青年にどう言葉を返すか逡巡する。しかし、気の利いた返答など出てくるはずもなく「ただいま」と、いつもどおり返すに留まった。
「変わりはあったか?」
「いえ、何も」
脱いだ外套を静かに控えていた執事に手渡し、声をかけてきた男と並んで廊下を歩き始める。時折、照明用の蝋燭の炎が二人の影を歪ませた。
いくらか歩いたところで不意にライダが足を止めると、青年はライダの要求をすぐに察知してやや前方に見えるドアを開ける。
ライダには、青年が執事よりもそれらしく見えることがある。母親は違えど同じ父を持つ兄弟にも関わらず、青年の振る舞いは剣豪と呼ばれるライダとは異なり、とてもしなやかなものだ。ライダが放棄したこの名門クラウン家の当主の座をいずれ継ぐことになろうというのに、齢三十を目前にしてなお貫禄の欠片もない。
光を受けて美しく光る金髪に深い海を思わせる藍の瞳、いずれもライダと目の前の青年――ユーラに共通する色である。それにも関わらず、ライダに見え始めた貫禄はユーラには備わっていない。年を重ねる度に大丈夫であろうか、と己の無責任を棚に上げて弟の心配をするのが最近のライダの習慣になりつつある。
「明日は早いのか?」
「生憎、明日は予定がありません」
肩を竦めながらそう言うユーラに、ライダはそれなら遠慮無く、と開けられた部屋へ足を踏み入れた。
* * *
酒を煽り、喉を潤したところでライダは斜向かいのソファに腰を下ろしたユーラに目を向ける。
「ザハン村の一件、聞いてるか?」
訪ねてみるも、案の定ユーラは首を横に振っていいえと答える。ライダも王宮を出る直前に耳にした情報だ。知らないのも無理はない。
「心臓を抜き取られた死体が出たそうだ。それも、二体」
ライダが極力冷静にそう告げるも効果はなく、見る間にユーラの表情が硬直していく。普段の穏やかな表情は消え失せ、無表情が顔に張り付いた。それがユーラの怒りを表す表情であることはライダが一番よく知っている。
「明日は非番の予定だったが、見に行くことになった」
ライダはもう一度酒を煽るが、味は分からなかった。酒を口にしたかったというよりは、言葉を選ぶ時間が欲しいための酒だ。しかしそれも大した時間稼ぎにはならず、思ったような言葉を選ぶには至らない。
「例の心臓喰らいだとは限らんぞ。村には他にも住民がいるが無傷だ。アイツなら、村一つ消えてる」
「……分かっています」
ユーラが一度深呼吸をすると、無表情からは開放されたようだった。ぎこちないながらも、普段見せるのに近い笑みを浮かべているのがライダの目に焼き付く。痛々しい。
「苳にも探らせてますが、今は水の国にいるようです」
「おいおい……。精霊にやらせるなよ、酷だな」
ライダは、今はユーラの傍にいない精霊の身を案じた。
精霊は人と契約し、人のために尽くす慈悲深いいきもの。力は強大だが、その反面とても死に対して脆いいきものでもある。死体はもちろん、血生臭い環境に身を置き続けるとすぐに消耗してしまう。
そんな精霊を、ユーラは世界的に賞金首として指名手配されている殺人人間のもとに送っているという。どれだけ剛毅な精霊であっても、そんな人間の傍ではあっという間に疲弊するのは目に見えている。
「大丈夫ですよ。場所を確認次第すぐ離れてもらっています」
「当たり前だ」
ライダは酒瓶を手に取り、自らグラスに注いだ。
「……殺したいのか?」
今度は視線を上げなかった。酒瓶をテーブルに置き、琥珀色の液体で満たされたグラスをじっと見つめる。
思い起こされるのはほんの六・七年前の惨劇。ユーラが初めて迎えた妻であり、その中には新しい命も宿っていた。それなのに、よりにもよってユーラの目の前でその命は失われた。ユーラの手は届かず、ライダが駆けつけた時には全てが終わった後だった。
「はい」
ユーラの言葉に、ライダは重い息を吐いた。
「でも……、やりませんよ」
顔を上げると切なげな笑みを湛えたユーラと目が合い、ライダは誤魔化すように苦笑する。
「あの心臓喰らいを殺しても、サラは帰ってきません……兄様の、苑も……」
「苑は死んだわけじゃない。死気に当たりすぎて百年かそこら人界に降りて来れないってだけだからな。今頃精霊界で羽伸ばしてんだろ」
ユーラが妻とこれから生まれてくるはずだった子の二人を同時に失った日に、ライダもまた自身の精霊を失った。死んだわけではないと幾度と無く己に言い聞かせてきたが、それでも苦しませたことに変わりはない。伝え聞いた話では、ライダが生きているうちは人界に降りられるようにならないだろう、というものだけだった。
「それで、それを私に話したからには――」
「来るだろ?」
その言葉を遮るようにライダが尋ねると、ユーラは迷いなく一度頷いた。
「黙っておいて後でネチネチ言われても困るからな」
口角を持ち上げてライダが笑ってみせると、ユーラは呆れたように深い深い溜息を一つ吐き出した。
* * *
二人は朝を待たず抜け出すようにして屋敷を飛び出し、夜通し馬を走らせた。急かしたのはユーラの方だった。仮眠を取りたいと投げかけたライダの提案はあっさりと却下され、脱いだばかりの外套に身を包んで屋敷を出たのだった。
夜通し馬を走らせ、朝陽が昇ってもまだ目的の村には届かない。途中、騎士の詰所に立ち寄って馬を乗り換え、さらに走らなければならなかった。
「ユーラ、ザハンの迷信を知ってるか?」
二度目の朝陽によって空が白み始めた頃、ライダは声を張り上げるようにして後方を走っていたユーラに尋ねる。それを聞き、ユーラはほんの僅か速度を上げるとライダと並走する。
「双子の迷信なら」
村の方角に上がる狼煙を視界に捉えながらライダは続きを促す。
「有名ですよ。知らないのですか?」
驚いたような声音に「悪かったな」と応じると、ユーラはやはり人好きのする苦笑を浮かべて「いいえ」と答えた。
王宮を出る間際、村での一件の報告を受けた際に同僚から同じような質問を投げかけられたのだ。知るはずもないライダが首を横に振ると、同僚は「そうか」と一言置いてライダの疑問を解消しないまま立ち去ってしまった。それを村目前まで来てから思い出し、ユーラに尋ねてみたのだ。
「魔に支配された地域と尖崖を挟んで隣接してるせいだと思うのですが」
ライダは村の狼煙の向こう側に見える、切り立った山をじっと見据えた。馬や人の力では超えることができない自然の要塞・尖崖。光の国は唯一の港町を除いてこの険しい山々に囲まれている。今向かっている村はその尖崖のすぐ内側に張り付くようにして存在していた。
「この地域の者は双子を非常に嫌います」
村が少しずつ近くなり、それに合わせて二人の乗る馬の速度は落ちていった。さすがにこんな会話をしながら村に立ち入るわけにはいかないと、無意識のうちに減速する。
「なんでも、双子のうち片方は魔に取り憑かれて生を受けるからだそうで……」
「んなわけあるかよ」
呆れたような声を上げるライダに、ユーラは肩を竦める。
「だから迷信なんですよ」
屋敷を出た時の重たげな空気は既になく、いつもどおりのユーラの様子にライダは内心で安堵しつつ苦笑を漏らした。
一歩引き、時にライダをも言いくるめるのがユーラだった。一見すると優男風でライダにしてみると頼りなげではあるが、兄弟の中では最も知識の幅も広く深い。情にも厚く、妹達からの情報では屋敷に務める使用人や城務めの役人、果ては平民からも好まれているらしい。
「兄様!」
できた弟だ、などと感心していると隣から驚いたような声が上がり、その視線の先を追ってライダも目を見開いた。子供だ。
「ユーラ、保護しろ!」
泥だらけになりながら、今にも転びそうなほどもつれる足を必死に前に押し出して走る様は何かから逃げているようにしか見えない。方角的に村から来たと思われる少年に馬を降りたユーラが駆け寄るのを確認し、手綱を持ち直す。
「村には来るな。ここで待機してろ」
なにか言いたげなユーラの視線を振り切り、ライダは村に向かって馬を走らせた。
* * *
明け方の村は至って静かで、ライダより先に来ていた数名の騎士たちがいることを除けば平穏そのものだった。
「クラウン公爵閣下」
同じ刺繍を施された青い外套に身を包んだ騎士に呼び止められ、ライダは無言のまま馬を降りる。慣れ親しんだ顔で、普段は絶対にライダのことをそうは呼ばない人物。恐らく王宮外であるための礼儀であろうが、呼ばれ慣れない名に少しばかり居心地が悪い。
「殺されたのはグラダンテ夫婦だそうです。息子が一人いるようなのですが、身よりもないはずなのに姿が見えないそうで……」
騎士と並んで歩きながら説明を聞いていると、その夫婦の家であろう小さな民家に案内された。
ドアは家の内側に弾き飛ばされ、その奥に血溜まりが見えてライダは眉間にしわを寄せた。それでも歩みを止めず、家に踏み込むと黒い布をかぶせた遺体に目が留まる。迷わず近づいて膝をつき布をめくった。目に飛び込んできたのは胸ではなく、腹のあたりに大穴の空いた男女の遺体。
「……違う……」
「は?」
思わず口から漏れた声に、ついてきた騎士が反応を示す。ライダは慌ててなんでもない、と言葉を返した。遺体を見終えると、ライダは布を元通りにそっとかぶせる。左肩・右肩と触れた右腕を胸に添えて一礼し、死者を悼むと立ち上がって騎士を振り返った。
「さっき言っていた息子は何歳ぐらいなんだ?」
「七歳になったばかりのようです」
言われて思い出したのは、村の前でユーラに任せた少年の姿だった。憔悴しきってやつれてはいたが、ちょうど年の頃七歳といったところだ。疑問は残るが、恐らくあの少年がこの夫婦の息子と見て間違いなさそうだった。
家を出ると、いくらか増えた騎士の姿が目についたが、いずれも夜通し馬を走らせて来たらしい。鍛えられた騎士たちの顔に疲労の色はなかったが、どれも額に汗が滲んでいるのが見て取れる。
「村の外でそれっぽい子供を見つけた。ユーラと少し離れたところに……」
そこまで言ったところで村の入り口の方からざわめきが聞こえ、ライダと騎士はそちらの方へ視線を向ける。人一人分高い位置に頭が見えた。
「あれは、精霊……?」
人の姿をしているが、長身なのではない。宙に浮いているのだ。体の線が分からないゆったりとした衣を身に纏い、何かを探すように頭を巡らせている。
『ライダ』
かなり距離はあったが声は間近に聞こえ、ライダは思わず隣にいた騎士と顔を見合わせる。
「知らないぞ、あんな精霊」
若草色に染まった髪の精霊には見覚えがない。髪の色と柔らかな風が周囲に吹いていることからすぐに風の精霊であることは判別できたが、風の精霊とは面識がない。契約していた精霊も光属性であった。
『あんな精霊とは、心外だ』
「いって!」
いつの間にか目の前に現れた精霊と、手に感じた鋭い痛みに思わず声が上がる。左手の甲に裂傷がついていたが、血は出ていない。恐らく目の前の精霊の仕業であろう。
「大層なご挨拶だな。なんの用だ」
『来い』
礼儀の欠片もない振る舞いと尊大な態度にライダは機嫌悪そうな表情を覗かせるが、精霊相手に言ったところでどうにかなるものではない。大仰に溜め息をつき、隣にいた騎士に目を向ける。
「後でな」
ライダが言うと、騎士は小さく頷いて再び家の中へと戻っていった。他の騎士たちも、各々周辺を調べたり村人に話を聞いたりして持ち場に戻っている。しかし、当の村人たちだけは珍しいものでも見るように、村を出るまでライダとそれを従える精霊を好奇の眼差しで見送っていた。
「で、なんだよ。見たところ誰かと契約している精霊でもなさそうだが」
村人の視線も声も届かなくなったあたりでライダがそう尋ねると、精霊は立ち止まり立位のままほんの少しだけ頭を下げた。契約主でない者に頭を下げることのない精霊にしては珍しい行動である。
『レイを、守ってほしい』
「レイ……?」
聞き覚えのない名前に首を傾げると、精霊は今しがた出てきたばかりの村を指して口を開いた。
『命を取られた夫婦の子だ』
姿が見えず、恐らくユーラが保護した少年のことであろう。
『先程ユーラにも頼んだが、ライダの判断に任せると言われた』
精霊の言葉にライダは耳を疑った。次期当主であるはずの弟が、判断を王宮努めの近衛騎士に判断を任せると言っている。
「ったく……あいつ当主の自覚ねぇだろ」
現当主である父が聞いたら嘆くのではなかろうかと思うも、貫禄の塊のような父の顔を想像してそれはないと考えを一蹴する。
『ライダ』
「その前に、お前はなんなんだよ」
再び目の前に顔を突き出してきた精霊を押しやる。少し離れた精霊の表情は、やや困惑したようなものだった。
『レイは、私の契約候補だ。秘密を知ってしまった。無茶をするかもしれない。だから、守ってほしい』
契約候補というのは覚えがあった。ユーラがちょうどそれだったのだ。
基本的に契約は精霊側から申し入れ、人間が受諾して成立する。しかし、精霊は人間が十歳を迎えるまでは決して契約をしないのだ。それでも精霊は契約を望む子を見つけると傍に寄り添い、十歳を待つ。それが契約候補。
契約候補の状態での精霊は非常に弱い。その力を人界において放つことはできないため、代わりに眷属である妖精たちを使役して力を振るう。だが、この妖精の力も満足に振るうことができず、人間の扱う妖精術の方が強いことの方が多い。
「秘密ってなんだ?」
『兄弟がいるのだ……レイの、兄』
兄がいるのか、と納得して頷きかけたところでライダの動きが止まる。
「なんで兄弟が秘密なんだ?」
『双子の兄だ。この村の話は知っているのだろう?』
「ああ、その兄の方はどこにいる」
ライダが尋ねると、精霊は迷うように俯き言葉を詰まらせる。
「おい」
詰め寄ると、精霊は一歩二歩と退いてライダの目から逃げるように地面に視線を這わせた。
『捨てられた』
「どこにだ」
強い口調で問いただすと、精霊は辛そうな視線をライダに投げつける。
『昨日今日の話ではない。生まれてすぐ……名も与えられなかったのだ!』
精霊はそれで堰を切ったかのように、自身の知ること全てをライダにぶつけた。
精霊がレイと出会ったとき、既に兄の姿はなかったこと。レイが寝ついた深夜、夫婦の口からふと漏れた「兄」の言葉。夫婦を問いただすと、双子で先に生まれた方は“魔付き”であるから捨てるよう産婆に進言されたこと。そして昨日、発端は分からないがその兄の存在がレイに知られてしまったこと。
「それで兄を探すために家を飛び出したのか」
どれも精霊にとっては心が引き裂かれるような痛々しい出来事で、口にすることも避けたかったのだろう。話し終えた精霊は疲弊しているようにライダの目に映った。
「家出中に、襲われたんだな」
ライダの言葉に精霊が一度頷いた。
「それで、なぜ守るためにユーラや俺を選んだんだ」
尋ねると、精霊はようやく少しばかり好意的な表情でライダを見つめた。
『苑からの進言だ』
見知らぬ精霊からその名を聞かされ、ライダは目を見開いた。そしてその言葉によってまだ生きているのだと知ることができ、知らず知らずのうちに表情が緩む。
『クラウンを名乗る家は、この国で最も精霊との契約者が多いと聞いた』
通常、契約者は村や町に二人いれば多い方である。そんな中クラウン家は過去を見ても、現在を見ても、常に複数人の契約者が存在している。それが王家から絶大な信頼を得ている最たる理由であり、国内で唯一公爵を名乗ることを許されている。
「まぁ、確かにな。父上とユーラは契約しているし……」
『ライダもだろう、苑を悲しませるな』
精霊の言葉に、再びライダの頬が緩む。
「で、ユーラたちはどこにいるんだ」
『あの先だが……』
恐らく先程ユーラと別れた辺りであろう場所を指し示す精霊を見て、ライダは緩んだ表情を微かに引きつらせた。
『ライダ、徒歩で行くつもりか?』
「お前が“ちょっと話がある”程度で呼び出したから歩いて来たんだろ!」
仕方なくライダは村へ引き返し、近衛騎士団の団長から仰せつかった指示を同僚や部下たちに伝えた。そして部隊長に残りを任せると、ユーラを待たせていた場所へと馬を走らせた。
* * *
ライダが精霊の指示に従って馬を走らせると、ユーラと別れたよりも木々が多く人目につかない場所へと誘導された。
「先に帰ろうかと思っていました」
ライダと精霊がたどり着いた時、ユーラは憮然とそう言い放った。しかし、その膝の上で気持ちよさそうに眠る子供が、ユーラに全くその気がなかったであろうことを物語っているようでライダは思わず苦笑した。
「説得力ねぇな、その格好」
ユーラが着ていた外套は子供の上に掛けられ、まるで本当の親子のようにも見える。そこまで思いを巡らせてから、ライダはある事実にようやく気付いた。
「サラの子が生まれてたらちょうどこの年頃か」
何気ない一言に、ユーラの肩がぴくりと反応を見せる。ライダの目にもそれは確認できたが、あえてそれには触れなかった。
「お前の名前はなんて言うんだ」
まだ名を聞いてなかったと思いだして尋ねると、精霊は『柳』と一言、簡潔に返答する。
「よし、柳。守ってやってもいいぞ。ただし、俺は城努めだから屋敷を留守にすることが多い」
そう言いながら、ライダは子供の背に手を乗せたまま俯いているユーラに視線を向ける。
「屋敷はいずれユーラが継ぐ。その子供はユーラが責任持って育てる」
「……っ、兄様!」
「俺の判断に任せると言ったのは誰だ」
鋭い口調で切り返すと、ユーラはそれ以上何も言わずに口を閉ざした。
子供の頬には涙の跡が見え、ちらりと見える手はユーラの袖をしっかり握り締めている。ライダの見立てでは懐いたところで気が緩み、目一杯泣くうちに疲れて寝てしまったというところだろう。
日頃口では子供はどう扱っていいか分からないから苦手だと言っているユーラだったが、この様子ではその心配も杞憂に終わりそうだった。
『有り難い』
柳はそう言うと精霊然とした中性的な顔立ちに笑みを浮かべ、ライダとユーラに向かって小さく頭を下げた。
了