Schneewittchen-姫は王子を愛するか?-(前編)
前編です!
昔々あるところにアプフェル王国という国がありました
王妃さまは美しい方でしたが妾妃さまはもっと美しい方でした
国王さまは政略結婚をした王妃さまではなく
乳母の娘で幼馴染みである妾妃さまばかりを愛しました
そして数年後妾妃さまだけに国王さまの御子が生まれました
御子は姫君でした
妾妃さまに良く似た姫君は国王さまに大切に育てられ
民には白雪姫と呼ばれ慕われていました
公爵家の娘で気位とプライドの高い王妃さまは妾妃さまに負けたことで
妾妃さまを恨むようになっていました
そして白雪姫が15 歳になったとき
妾妃さまは病気で急になくなってしまいました
しかし実は王妃さまが妾妃さまを病気
見せかけて毒殺していたのです
王妃さまはこれで国王さまが自分を見てくれると考えていました
ですが国王さまは妾妃さまが永遠に美しくあれるようにと
死体に魔法をかけて私室におき、変わらず妾妃さまを愛しました
王妃さまはいっそう妾妃さまを憎みましたが
所詮は死体
自分ほどは美しくないだろうと思っていました
そして妾妃さまが亡くなってから数日後
王妃さまの部屋に一枚の美しい銀の鏡が置かれていました
王妃さまは不審に思いましたが侍女が置いたのだろうと思って
添えてあった手紙を読みました
その手紙曰く
この鏡は真実の鏡と言う名前で
一度だけ質問したことに答えてくれると書いてあり
他には王妃さまが世界一美しいと言うことを確認してくださいと書いてありました
王妃さまは自分が一番美しいとおもっていたので
鏡に自信をもってこう問いかけました
「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは何処の誰?
もちろんわたくしよね?」
すると鏡はこう答えました
「いいえ王妃さま、この世で一番美しいのは王妃さまではなく
このアプフェル王国の第一王女であられる
白雪姫ことヴァイス姫さまでございます。
その次に美しいのは亡き妾妃さまのご遺体です。」
そう言うと鏡は砕け散ってしまいました
王妃さまは悔しく思い、一番美しくなるために
まずは国王さまの私室にある妾妃の死体は無理なので
目障りな白雪姫から殺すことにしました
妾妃のように死んでなお美しくあることの無いように
顔が腫れ上がり全身から血の滲みでて醜く毒を飲ませることとしました
Schneewittchenはシュネーヴィットヒェンと読みますドイツ語で白雪姫
アプフェルはドイツ語でりんご
ヴァイスはドイツ語で白
と言う意味です