カマキリは怖い奴だけど、悪い奴じゃないわけ
カマキリの子供が言いました。
カマキリの子「今、気がついたんだけど、僕たちに、生き物の命を奪って、生きているんだよねえ。」
神様「そうだよ。お前たちは、他の生き物の命を奪って生きているんだ。」
カマキリの子「僕たちって、悪い奴?」
神様「そううだな。悪い奴ではないが、怖い奴だな。」
カマキリの子「怖い奴だけど、悪い奴じゃない。でも、僕たち、他の生き物命を奪っているんだよ。」
神様「たしかに、そうだ。しかし、お前が生まれたとき、赤ちゃんカマキリがたくさんいただろう。あれは、どうした。」
カマキリの子「あれ、そういえば、どこへいっちゃんだろう。元気にしているかなあ。」
神様「お前は、幸いにも、生き残った。他の生き物の命を食べて。しかし、それと同じくらい、カマキリも食べられている。たぶん、お前が命を奪う命の数よりものだ。1つの両親が、産み落とすカマキリの命、卵は、たぶん、親になれるカマキリが食べる虫たちの命の数と同じなんだ。カマキリが生き残って親になるために奪う命の数を、カマキリは、カマキリの命、同胞の命を他の生き物に捧げてもいるんだ。さもないと、あの赤ちゃんカマキリが、全部親カマキリになってしまったら、世界中、カマキリだらけになって、虫の世界は、崩壊してしまう。」
カマキリの子「仲間のカマキリの命の数と、僕が、他の虫たちの命を奪う数が、等しいのか。」
神様「だから、お前たちは、怖い奴かもしれないけど、悪い奴じゃないんだ。」