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カルレ領領地発展編。第4話

やあ!みんな久しぶりーってそんな日にちたってないか。

ふふふ今日は家族旅行の前日ですよ!!明日から家族旅行って楽しみすぎる!!

いや前世だと家族旅行なんてできなかったからね。旅行先が冥土ならあり得たかもしれないけどさ。

それが、今世だとなんと八歳から家族旅行だよ!!

もう。それが浮かれなくっていつ浮かれるんだって話だよね!!


そんなこんなで僕は浮かれていたけど、しっかり眠って今日。

とうとう今日から旅行です。

旅行するメンバーは家族と、シャーリーとジョン。そして専属の護衛騎士が数人つくみたい。

マンクとアンジュは領邸でお留守番。今は落ち着いてるし、落ち着いていなくても内政をまかしても大丈夫なんだって。それくらいマンクとアンジュはスーパー執事でスーパー侍女らしい。料理長さんもお留守番。


馬車の中では家族と語らいながら景色を見ていたのだけど、思っていた以上に土壌がいいような気もするし、あと風光明媚って言っても許されるんじゃない?っていうくらいの景色なんだよ。

「うわあ綺麗な景色。父様、母様。カルレ領ってすごいですね!!どこを切り取っても景色がいいんですもの。」

「そうかな??こんななんもないのがいいのかい??」

「ミゲルス。多分。そのうち飽きてくると思うぞ。」

「そうですかね?ユリウス兄様。でもいまだに全然飽きないんです。」


今は領地から街道沿いを走って領都のラールを抜けて田舎道をずっと走っているのだけど、それが見ていて全然飽きないんだ。

領都って言っても申し訳程度に栄えてるくらいな感じかな??

でも。雑貨屋さんや食べ物屋さん。そしてありがたいことに王都の商会の支社があるんだよ。

父様がせっかくだから商会長を紹介しようとなって、小1時間くらいお話ししたかな?

商会長のエドワードさんは、すごく小気味いい感じのサクサクしたおじさまで子供の僕でもきちんと接してくれてすごく好印象を受けた。

「そういえば旦那さま。ポッテルチップスの評判なかなか良いですよ!密閉袋を作るのには少し手間がかかりましたが、まさかスライムが役に立つとは!カルレにはスライムがなかなかいなくて少し頭を抱えましたが、ツテを辿ったら無償でスライムを譲り受けてくれる領を見つけまして、そこから仕入れることが可能になりました。しかしこれだけ魔物がある世界で、魔物がほとんどでないカルレ領は住み心地が全然違いますなあ。」

「エドワードには手間かけさせるが、よろしく頼むぞ。私はこれからしばらく家族旅行で領内を巡るから、言伝はマンクに頼む。」

「かしこまりました。ご家族の旅行楽しんできてください。」

ニカっと笑って頭を下げるエドワードさん。渋さも合わさってかっこいいなあ・・。


という回想はこれくらいにして、景色を楽しまなくっちゃ。

本当。全然飽きないんだよなあ・・・。

「鉄道が欲しいなあ・・。」

この景色を眺めながらの鉄道旅って最高だと思うんだよなあ・・。

鉄道作るのに必要なのって何が必要なんだろう??

僕がボソッと呟いた言葉にみんなは興味津々な顔で僕を見る。

「ミゲルス。てつどうって何だい?ミゲルスたちの前の世界のものかい??」

ユリウス兄様がいち早く反応した。

ユリウス兄様は前世の科学技術にすごく興味があるみたいなんだよ。

シャーリーとジョンはやっちまいましたねーっていう顔で僕を見てる。

「うんと・・鉄道っていうものはですね・・。

僕は鉄道というものを説明したのだけど、言葉だけで改めて説明するなんて難しくって

レールを敷いた上に鉄の塊を動かすっていうことをもう少し詳しく話すっていう体の説明になってしまったよ。

僕の語彙力っていうか、地頭力!!自分の心の中にぴえんが吹き荒れてるよ!


「ほう・・・。すごいな!この鉄道があれば、王都とかにも行きやすくなるかもなあ・・。あと運送も使えるしいいなあ。」

「王都に行くのにはトンネルを作らないとダメですよね?運送するなら他領地の許可を得ないとダメですよね?

許可を得るのも一苦労なこの領ではなかなかの事業ですし、お金も結構かかりますよ。」

え?待って!!この説明でわかるの??父様ユリウス兄様。

父様と兄様はあれやこれやあーだこーだって話してる。

そっか普段こういうふうにして領地をどうやって運営していくか話しているんだなあ。

僕はその様子が楽しくってずっと見ていた。

「そういえばさ、シャーリーとジョンはこの世界で欲しいものってあるの?」

ふと思った疑問だった。

「シャーリーとジョンは顔を見合わせて即答した。

「「スマホです!!」」

「さっきからずっと写真を撮りたくって仕方ないんですよー!!何でスマホがここにないんだーってジョンと話していました。」

「そうなんすよ。写真撮ってSNSにあげたいっすもん。」

めちゃくちゃわかりみが深い。スマホ欲しいよー(ぴえん)

あれ?馬車の中なんか静かになってない??

「ねえねえ・・スマホってなあに??バエルってなあに??」

あれ??リリアス姉様が今度は反応したよ??

父様とユリウス兄様が鉄道の話よりももっと目を輝かしてた。

えっとえっと・・・。僕はこんどはスマホについて話をした。

母様はニコニコ笑ってるけど、その笑顔がなんか怖い。

「ねえ?その話もいいのだけど、母様さっきからずっと言ってるのよ??そろそろ馬車降りましょうって・・

母様のお話ちっとも聞いていないのね??」

言外に流れるブリザードを僕は見てしまった。

「か・・母様。」

「なあに?ミゲルス??」

あ!!これは完璧に怒ってる。

「おーい!!もうすぐ湖が見えるぞー!!そこの湖畔で休憩しないか??」

ナイス!!マリユス兄様。マリユス兄様は自分の馬を持ってきていて外の護衛も兼ねてるんだ。

マリユス兄様のその言葉に母様はため息をつきながら小声でボソって言った。

「さっきからお尻が痛くてしょうがないのに、やっと休めるわ!お尻が痛すぎて話がちっとも入ってこないし母様少し仲間外れで悲しかったんだからね。」

ご・・ごめんだよう。ママン!







家族旅行スタートです。本来なら家族旅行編にすべきかもしれませんが、この家族旅行が領地発展の基礎になると思うので領地発展編にしております。


いつも読んでいただいてありがとうございます。

皆様の応援が作者の励みになりますので、もしよろしければ応援してくださると嬉しいです(ぺこり)

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