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初恋の後悔  作者: お風呂かこ
四章 大学生編 一年生
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一節 一人暮らし

 入学式を終えて家に戻ってきた。出席も何もないのなら、わざわざ準備してまで行かなくてもよかった。

 そう思いながら、僕は慣れた足取りで階段を登って二階の角まで行く。今朝干した洗濯物がもう乾いていた。四月のはじまりだというのに今日はめっぽう暑い。

 僕は着なれないスーツを脱いで、洗濯物を取り込んだ。



 この部屋に移り住むにあたり、思っていたよりも親の手を借りることになった。賃貸契約の同意や書類等は、未成年だから仕方ないとしても、運搬から荷入れまで手伝おうとするとは思っていなかった。

 もともとは業者に頼もうと思っていたので、正直なところありがたかった。そのおかげで資金の節約ができた。


 そうして始まった一人暮らしは、思っていたよりもはるかに楽だった。もともと家事は小学生のときからやっているため、特に困ることはない。むしろ三人分の家事が一人分で済むようになり、家にいるときよりもやることは減ったようにも感じる。料理も洗濯も掃除も、はるかに楽になった。

 入居してすぐに、僕はこの生活が気に入った。

 サークル勧誘には一応行ったが、説明を受けても入りたいと思うサークルはなかった。

 おもしろそうなサークルがあるのなら少し考えようと思ってたが、どれも僕の目には留まらなかった。


 僕は、学校で渡された履修要綱と講義概要を見比べて履修登録を始めた。教科書を買わなくて済む講義を最優先にして、選択必修の講義、取りたい講義、楽そうな講義の順に組んだ。

 語学が多くて面倒だなと思いながら、僕はベッドに寝転がってそのまま眠った。


――――登場人物――――

玉木悠太たまきゆうた 僕

 中学時代はバレーボール部。

 父親と兄との三人暮らし。


永野司ながのつかさ かさ

 小学校からの付き合い。

 僕をまこと呼ぶ。

 京都に住むために勉強をしているらしい。

 人との接し方が似ている。

 小学生のときに転校してきた。

 僕にとっては貴重な、家のことを話せる関係。


前川倖成まえかわこうせい 倖成くん

 中学時代は、僕と同じくバレーボール部。

 二年間クラスも同じでよく話をした。

 僕をまこと呼ぶ。

 高校でもバレーボール部に入った。

 最初だけは僕を玉木くんと呼んでいた。


中里佳世なかさとかよ 佳世ちゃん

 小学三年生のときに知り合った。

 いつもくだらないことで笑わせてくる愉快な人。

 一緒にコスモスを見に行った。

 中学二年生の終わり頃から話さなくなった。


浅羽慎二あさばしんじ 慎ちゃん

 中学一年生のときに同じクラスだった。

 やさしい言葉をかけてくれた。

 僕はそんな慎ちゃんのやさしさの在り方に、憧れを抱いている。


今井俊いまいしゅん 今井くん

 僕と似た空気を感じる。

 親戚の家で暮らしており、少しだけ僕と境遇が似ている。

 曜子という人ともめたらしい。

 一年生の文化祭のときに、曜子という人ともめた話を聞いた。

 それからは、距離が開いてしまった。


小林正樹こばやしまさき 小林くん

 昔やっていたゲームの話をした。気が合わないわけではない。

 勉強に打ち込んでおり、部活もしている。

 高校一年生のときは室長もしていた。

 修学旅行のときから、僕をたまちゃんと呼ぶようになった。

 思っていたよりも、ずっと仲良くなれた。


田原友貴たはらともき 友貴

 中学は同じだが、話したのは高校受験の日が初めて。

 部活をやっている。坊主頭。

 修学旅行のとき、急に僕のことをたまちゃんと呼んできた。

 おせっかいだが、悪い人間ではない。


森島もりしまさん

 今井君のことを教えてくれた人。

 曜子という人の友人。

 友貴と付き合っていたらしい。

 冷静な人のようだが、友貴に似ておせっかいな面もある。


伊藤恵いとうめぐみ 伊藤さん

 吹奏楽部。フルートが上手らしい。

 わかりやすい感情表現をする。

 気さくな人でクラスの中心的存在。

 随分と、僕を気遣ってくれていた。

 僕の字を褒めてくれた。

 何事も一生懸命に取り組むことができる。


江口えぐち先生

 高校一年生のときの担任。担当科目は国語。

 役者めいた話し方をする人。

 表面を繕って核を守る振舞いが、僕に少し似ている。

 気を許せる先生。


中川なかがわ先生

 高校二年生のときの担任。担当科目は国語。

 やさしい笑顔が特徴。

 いろいろと見抜かれている気がする。

 あのやさしい笑顔は、葛藤の末に得たもののように見える。

 人にやさしくあれる強さをもっている。

 尊敬できる先生。


渥美あつみ先生

 高校三年生のときの担任。担当科目は数学。

 弱さを隠さない人。

 だからこそ、信用できる。

 人間味あふれる先生。


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