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初恋の後悔  作者: お風呂かこ
幕間 過去編
36/68

六節 面談

 一次試験の結果は散々だった。

 いつもは点が取れていた一日目の文系科目が軒並みひどかった。

 二日目の科目はいつもより取れていたけれど、配点の大きい国語と英語が特にひどかった。本来は数学で失う点数を補うはずだった科目が、全然できていなかった。

 僕は解答と自分が問題用紙につけた印を何度も見返した。だけど、どれだけやっても、何度見返しても、僕の答えは間違いだらけだった。

 一次試験の自己採点が終わり、僕は先生と面談をすることになった。


「どうする?」


 先生は気まずそうに聞いてくる。


「……私立にしようかなと思います。この点数ではさすがに無理そうなので」

「一応、受けることはできるが」

「いえ、いいです。浪人はできないので私立に専念します」

「そうか……」


 先生はうつむきながら言った。僕のほうがまだ平気なようだった。


「数学はけっこうできてたんですよ。先生が個別で教えてくれたおかげです。ありがとうございました」

「そんなのは……」


 先生は顔を上げたけれど、視線はなおも落ちたままだった。


「明確に行きたいところがあったわけでもないので」


 行きたい理由はあったけれど。


「そうか……。じゃあ私立でいいんだな?」

「はい」

「わかった、まあ切り替えて頑張れ」


 それから僕は、先生とどこの大学を受けるのかを相談して決めた。

 僕が受ける大学は、すべて電車で一時間程度のところになった。


――――登場人物――――

玉木悠太たまきゆうた 僕

 中学時代はバレーボール部。

 父親と兄との三人暮らし。


永野司ながのつかさ かさ

 小学校からの付き合い。

 僕をまこと呼ぶ。

 京都に住むために勉強をしているらしい。

 人との接し方が似ている。

 小学生のときに転校してきた。

 僕にとっては貴重な、家のことを話せる関係。


前川倖成まえかわこうせい 倖成くん

 中学時代は、僕と同じくバレーボール部。

 二年間クラスも同じでよく話をした。

 僕をまこと呼ぶ。

 高校でもバレーボール部に入った。

 最初だけは僕を玉木くんと呼んでいた。


中里佳世なかさとかよ 佳世ちゃん

 小学三年生のときに知り合った。

 いつもくだらないことで笑わせてくる愉快な人。

 一緒にコスモスを見に行った。

 中学二年生の終わり頃から話さなくなった。


浅羽慎二あさばしんじ 慎ちゃん

 中学一年生のときに同じクラスだった。

 やさしい言葉をかけてくれた。

 僕はそんな慎ちゃんのやさしさの在り方に、憧れを抱いている。


今井俊いまいしゅん 今井くん

 僕と似た空気を感じる。

 親戚の家で暮らしており、少しだけ僕と境遇が似ている。

 曜子という人ともめたらしい。

 一年生の文化祭のときに、曜子という人ともめた話を聞いた。

 それからは、距離が開いてしまった。


小林正樹こばやしまさき 小林くん

 昔やっていたゲームの話をした。気が合わないわけではない。

 勉強に打ち込んでおり、部活もしている。

 高校一年生のときは室長もしていた。

 修学旅行のときから、僕をたまちゃんと呼ぶようになった。


田原友貴たはらともき 友貴

 中学は同じだが、話したのは高校受験の日が初めて。

 部活をやっている。坊主頭。

 修学旅行のとき、急に僕のことをたまちゃんと呼んできた。


森島もりしまさん

 今井君のことを教えてくれた人。

 冷静な人のようだが、意図はよくわからない。

 曜子という人の友人。


伊藤恵いとうめぐみ 伊藤さん

 吹奏楽部。フルートが上手らしい。

 わかりやすい感情表現をする。

 気さくな人でクラスの中心的存在。

 随分と、僕を気遣ってくれていた。

 僕の字を褒めてくれた。

 何事も一生懸命に取り組むことができる。


江口えぐち先生

 高校一年生のときの担任。担当科目は国語。

 役者めいた話し方をする人。

 表面を繕って核を守る振舞いが、僕に少し似ている。


中川なかがわ先生

 高校二年生のときの担任。担当科目は国語。

 やさしい笑顔が特徴。

 いろいろと見抜かれている気がする。

 あのやさしい笑顔は、葛藤の末に得たもののように見える。

 人にやさしくあれる強さをもっている。


渥美あつみ先生

 高校三年生のときの担任。担当科目は数学。

 弱さを隠さない人。

 だからこそ、信用できる。


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