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初恋の後悔  作者: お風呂かこ
幕間 過去編
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二節 小学校編 四年生

 僕は平凡に過ごしていた。佳世ちゃんとかさともクラスは違ったけれど、他の友だちとそれなりに楽しく過ごしていた。


 だが、その平凡は四年生になってすぐ、親の離婚によって崩れ去った。

 母が家を出ていき、僕と兄は父とともに生活をすることになった。家事も分担してすることになり、やらなければいけないことが急に増えた。

 それからしばらく、父は無理に元気そうに振舞っていた。それが見ていられなかった僕は、父に気を遣って何でもないように、今まで通りの振る舞いをした。


 それからまたしばらくして、父が新しい生活に慣れてきたころ、僕は次第に演じるのが苦痛になっていた。

 僕の心の中では、いろいろな感情が交錯していた。

 家族というつながりがどこか嘘っぽく感じるようになって、父に本音が話せなくなった。もしかしたら、この人もぼくを裏切るのではないかという思いが芽生えて、僕は苦痛ながらも家では今までの自分を演じていた。


 そして兄が学校に行かなくなった。兄はもともと学校になじめていないかったらしく、休みがちだった。

 兄は、僕のようには友だちを作ることができなかったのだと思う。

 あの人にそこまでの器用さがあるとは思えない。


 そして僕は、学校に行かない兄の弟というだけで、兄の同級生に絡まれるようになった。怪我に及ぶほどのことはされなかったが、不快な言葉をたくさん放たれた。

 一番許せなかったのは、僕と一緒にいるというだけで、僕の友だちにまで暴言を吐いたことだ。いつも複数人で行動して、群れないと何もできないくせに、うっとうしく絡んでくるやつらが嫌だった。

 僕は友だちといるのが楽しかったから休むことはなかったが、ずっと家にいる兄に対して不満を感じることも増えていった。

 そうして僕は、いろいろなことを考えるようになった。


――――登場人物――――

玉木悠太たまきゆうた 僕

 中学時代はバレーボール部。

 父親と兄との三人暮らし。


永野司ながのつかさ かさ

 小学校からの付き合い。

 僕をまこと呼ぶ。

 京都に住むために勉強をしているらしい。

 人との接し方が似ている。

 小学生のときに転校してきた。

 僕にとっては貴重な、家のことを話せる関係。


前川倖成まえかわこうせい 倖成くん

 中学時代は、僕と同じくバレーボール部。

 二年間クラスも同じでよく話をした。

 僕をまこと呼ぶ。

 高校でもバレーボール部に入った。


中里佳世なかさとかよ 佳世ちゃん

 小学三年生のときに知り合った。

 いつもくだらないことで笑わせてくる愉快な人。


今井俊いまいしゅん 今井くん

 僕と似た空気を感じる。

 親戚の家で暮らしており、少しだけ僕と境遇が似ている。

 曜子という人ともめたらしい。

 一年生の文化祭のときに、曜子という人ともめた話を聞いた。

 それからは、距離が開いてしまった。


小林正樹こばやしまさき 小林くん

 昔やっていたゲームの話をした。気が合わないわけではない。

 勉強に打ち込んでおり、部活もしている。

 高校一年生のときは室長もしていた。

 修学旅行のときから、僕をたまちゃんと呼ぶようになった。


田原友貴たはらともき 友貴

 中学は同じだが、話したのは高校受験の日が初めて。

 部活をやっている。坊主頭。

 修学旅行のとき、急に僕のことをたまちゃんと呼んできた。


森島もりしまさん

 今井君のことを教えてくれた人。

 冷静な人のようだが、意図はよくわからない。

 曜子という人の友人。


伊藤恵いとうめぐみ 伊藤さん

 吹奏楽部。フルートが上手らしい。

 わかりやすい感情表現をする。

 気さくな人でクラスの中心的存在。

 随分と、僕を気遣ってくれていた。

 僕の字を褒めてくれた。

 何事も一生懸命に取り組むことができる。


江口えぐち先生

 高校一年生のときの担任。担当科目は国語。

 役者めいた話し方をする人。

 表面を繕って核を守る振舞いが、僕に少し似ている。


中川なかがわ先生

 高校二年生のときの担任。担当科目は国語。

 やさしい笑顔が特徴。

 いろいろと見抜かれている気がする。

 あのやさしい笑顔は、葛藤の末に得たもののように見える。

 人にやさしくあれる強さをもっている。


渥美あつみ先生

 高校三年生のときの担任。担当科目は数学。

 弱さを隠さない人。

 だからこそ、信用できる。

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