ハタチのキオク
お父さんが死んだ
それも、私が20歳になる前の日だった
「成人、おめでとう」
そう言われたかったのに
どうして、としか言えなかった
どうして。
どうして……
今になっても、心の奥底に潜む想い
もう少し、大切にすればよかった
私のお父さんでありがとうって、言いたかった
これから長い旅路を進んでいくって、言いたかった
それなのに
どうして、その想いを伝えられなかったんだろう
もしかしたら
「いつまでも、忘れないでくれ」
「自分の分まで、生きていてくれ」
って、言って欲しかったのかな
誕生日が近付くにつれ、思い出すあの日
きっと、それは
辛い過去を乗り越える為に、あるのかもしれない
この話、実話……です。はい。
どうしても書きたくなったので、書かせて頂きました。
何か不具合があれば、そっと非公開にします。
それでは。