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とても偉かった

作者: ちょり

昨日のこと。嫌な上司に金曜日の午後に頼まれた仕事があって、上司が月曜に提出する資料の元データみたいなのを作る仕事だったんだけれど、明らかに定時内に終わらない量だった。残業してまでやる必要ないよと言われたので、夜に用事もあったしさっさと定時で帰ってきてしまった。そうしたらその人夜遅くまで残ってたみたいですよなんて聞いたので、これは明らかにヤバそうで、でも土日で忘れてくれたらいいなあなんて思っていたけれど、すてきな記憶力のお陰で月曜日もバッチリ私のことが嫌いみたいだった。その仕事は周りの人がやってる仕事を取りまとめるようなことをしなくちゃいけないんだけど、私になんにも言わずに上司が周りの人に聞き出した時点で察してしまった。今日は私をいないもの扱いするバージョンで、私に言うべきこと(ここが出来てないとか)を前の席の人に、きみに言うことじゃないんだけどね なんて聞こえるように言ったりしてた。なんだか向こうの方に行ってクスクス笑ってたりしていたけれど、前みたいに心臓はあんまりバクバクしなくて、言いたいことあったら直接言ってください!!と声に出して言ってる妄想をしていた。はじめて、本当にはじめて、こんなことされてる時に、なにくそーとかいう感情が出てきていた。たぶん、前までの私は、きっとオロオロして自分から上司に謝りに行っていたと思うけれど、今回は全く知らないふりして水とか飲んでいた(コッソリ頼まれた仕事は完成させていたけれど)。そのあとの部内打ち合わせでも、今やってる仕事とかを発表するんだけど、部長もいるみんなの前で上司に話しかけたらどうなるのかなあなんて思って、データまとめたので午後にでも報告させてください、と言ってみた。ヤバい。そしたら上司にはこちらも見ずに無視をされてしまったけれど、あんまり悲しくなくて真顔で見つめていたら、部長に以上かな?なんて言われた。ヤバすぎる。打ち合わせのあとその件で話した時も、上司は明らかに声が震えるくらい怒っていたんだけれど、知らないふりして間抜けな返事をしていた。そんなことやっていたら午後に報告する頃には上司の機嫌もすっかりよくなっていて、私に対して冗談を言うくらいになっていた。たぶん、最初からこうしていればよかったんだろうけど、きっと無理だったろうな。でも、今日の私は、私のこと守れて本当に本当に偉かった。偉すぎてほめてあげたかったので、帰りにスーパー寄ってショートケーキ2個買ってきて食べた。本当に私はすごいな。

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