表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ナナカマドの枝でお絵かきを  作者: 南無吉
一枚め
10/15

誰!?

今日も朝から森へ来ていた。

しかしヴィゴはいない。

どこかへ出かけてしまっている。


「一人で森に行くな。いいな、行くなよ、絶対」


この言葉を忘れたわけでは、ない。

ない、が・・・・・・


「暇でしょうがない!!!」


叫んだ言葉は誰に聞かれるとも無く、虚しく響いた。

実際森でまだ危険な目にはあっていない。

それに誰にも見られずに描く絵と見られながら描く絵は違う。

と、いろいろ理由をつけて家を飛び出したはいいものの。


(なんか、変な空気・・・・・・)


森を見渡すが、いつもの穏やかな雰囲気がしない。

なんというか、緊張した息遣いをどこからか感じる。

・・・・・・電波少女じゃないからね。



初めてヴィゴの案内なしで森を歩く。

当然、道なんてない。

家の周りはまだしも、進んで行くと、原生林みたいな荒々しい景色になっていく。

植物もサイズが大きい。


(小さい魔物がいない)


いつもなら木の上を逃げるように走る魔物も、今日は見ることはない。

偶然だろうか。



しばらく進むと、いつも見る小川に行き着いた。

どうやら迷ってはいなかったようで安心する。

川辺の手頃な岩に腰掛け、一息つく。

すると、微かだが、人間の匂いがした。

普段森の匂いばかり嗅いでいると、異質なものに敏感になる、気がする。

ヴィゴの匂いでもない。

あたりを見渡す。


(どこ・・・・・・、あ)


足元だった。

登って来た反対側にいた。

小さな女の子が。


(・・・・・・誰だ!?!?)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ