それぞれの試験2
登場人物を出し過ぎて把握できなくなりそう
~~~~~~~~~~~~~~~~キリカサイド~~~~~~~~~~~~~~
皆と別れてすぐ、私は校庭にから運動場に行き周りを見回した、そして背後にいきなり現れた気配に驚き声を上げる
「っ!そこ!隠れてないで出て来なさいよ!いきなり気配がしたってことはさっきから近くにいて一人になるのを待ってたんでしょ?せっかくお望みの通りになったんだからさっさと出て来なさい!」
そういうと、スーッと結構小さい男の子(キリカより少し小さいくらい)がニッコリとした笑顔のまま近づいてきた。髪の目も青色で短いがきれいに整えられている、そして中世的な顔立ちでハッキリ言ってスカートが似合いそうだ。
「失礼しました、僕は、森羅菫。菫でいいですよ?あ、僕とか言ってこんな格好ですけど貴女と同じ女の子ですから。えーと・・・、優しくしてくださいね?」
そう言って、菫と答えた少女は内股になってもじもじしながらこちらを潤んだ目で見てきた。
な!!!・・・もしかして、狙ってんの? それともからかってんの? どっち?
「ねえ、あん・・・「なーんだ、引っかからないの?ざーんねーん^^。もし、しょうがないなー、的な表情で心配してきたら一発で気絶させて身ぐるみ剥いで、そこいらの浮浪者におすそ分けしようと思ったのに^^」・・・ねえ・・・逆の目に合わせてやりましょうか?」
「あっごめんなさい!つい調子に乗っちゃって!さっき廊下で言い争いをしてたカッコイイお兄さんと仲がよさそうだから、それでちょっと嫉妬しちゃって。・・・あのー怒ってますか?」
っ!!!! 何、こいつ! まさか赤司狙い? けど、またからかってるだけかもしれないし。
あーーーー!! もう!! 初めてのタイプだわこいつ!
「あのーー・・・っ!!あのですね?とりあえず名前を聞くのは後でいいですけど、試験官を片づけてからにしませんか?丁度二人そこで待ってますんで一人づつという事でしょう?・・・あのー?どっちがどっちか決まってるんですかー?」
菫が言うと二人、試験官らしき者が出てきて話しかけてきた
「いやー、君らの話聞いてたらちょっと割り込みづらくなってきてねー?気を利かせたつも・・・」
バシュッ!!! ドーーーーン!!! ガラガラガラ・・・
「楽しんでる暇があるならさっさと出て来なさいよ!!こっちはイライラしてんだから・・・ってあれ?」
シーーーーーーン
「あのーーー?いくらイラついてても話してるときの不意打ちは感心しませんよ?それはそうと、この場合試験はどうなるんです?一応参考までに教えてもらえませんか?」
「・・・一応やられちゃった彼が君の試験官だったんだけどねー。とりあえず、この試験は学園で生きていけるか・・・あー、誤解がないように言うけど、本当はこんなにアッサリ倒されるような事は想定されてないんだ。手加減はするけどほとんどの場合この武器で校門の外におかえり願うはずなんだよ。それを君たちときたら、いきなり見えない速度の攻撃はしてくるは、全然隙を見せないはで困ってるんだ。あー、話がそれたね。一応そっちの未だに自分のした結果に戸惑っている子は、実力はあるという事で合格。で、君は僕と試験開始。そんで僕が気絶させられるか、認めれば合格。でも、放送の通り、実際に合格は学園長室に行き、会って合格と言われなければダメだから。急いでね?・・・そこの君も解った?」
・・・ッハッ!! そうだった!学園長室に行かないといけないんだった。こんなことしてる間に赤司たちが先に合格しちゃう!!
「解ったわ!そんじゃー菫また会うかどうかはアンタ次第だけど、名前だけでも。あたしはキリカ、柊キリカ!縁があればまた会いましょ。その時はあんたの本性がどっちか見極めてやるわよ?・・・じゃね?」
そういって、あたしは風を全身に身に纏い不可視の結界で見えなくして空から学園長室を目指した。
後ろでは、呆然とあたしのいた場所を見て何か言ってる二人がいた。
現在、スカートは動きにくいので履かないあたしは悠々と学園長室の窓の前まで来ていた、勿論空から。
そして最初は赤司にも言った通り上品に、コンコンと小さくノックした。本当であればここで窓があき、「頑張りましたね、どうぞ中に入りなさい」となるはずが。
^^XX→(だめです、廊下から来なさい)と言われた。
赤司に言われたのもあって、真っ赤になったあたしは次第にコンコンからドンドンになっていった。
すると、あからさまに「はー」というポーズをした後、窓から顔を背け、もう興味ないといった感じで、右手をこちらに向けシッシッ(かえれかえれ)とやってきた。
あたしは、泣きそうになったがとりあえず合格しなきゃ始まらない!と思い、「もうーー、分からず屋ーー」と叫びながら、涙をこらえて校舎の方に戻り、階段もわずかに吹き抜けになっていたので一気に飛び上がった。
そして、3階に着くとガラスの割れる音がして、たどり着くと、・・・窓をけ破り後から風を使って集め熱で溶かして付けている光景とその前で呆然と見つめている他の生徒が見えた。
あたしは思わず
「あーーー!、その手があったかーーー!てか、赤司卑怯よ。この勝負は無効よ!」
と叫んでいた。
けど、その叫びを気にもせず
「まー、とりあえず間に合ったみたいだし?とりあえず、合格かな?」
と赤司が聞くと
「ああ、派手な登場で面食らったがな。とりあえず、合格だな。」
と答える女性がいた。
「あたしは?」
とあたしも反射的に聞いた、すると女性はチラッと赤司の方を見て、そして赤司もそれに頷き、そしてこちらに顔を向け笑いながら一言
「不合格?」
「うそ?!」
「合格?」
「もうどっちよ!!?」
「ふふ、冗談だ。合格だよ。ふふ、それにしても君は見たところ、そこの男の子にか・な・り・遊ばれてるんじゃないか?ふふふ、なにかとこれからが楽しそうじゃないか。」
それを聞いたあたしは
「全然楽しくなーーーーい。」
と叫んでいた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~守人サイド~~~~~~~~~~~~~~~
今僕はゆっくりと学園長室まで廊下を歩いていた。そして感じる気配は3つ、一つは恐らく同じ試験を受ける受験者の物。後の二つは恐らく試験官、受験者一人につき試験官一人という事なのだろう。
とりあえず、どちらを相手にすればいいか聞いてみることにした。
「あのー、すいません。僕はどちらを相手にすればいいんですか?決まっているのならその方だけ出てきてくれませんか?なんなら無視して直接学園長室に行ってもいいんですけど?放送では逃げても構わないという事でしたし。どうします?」
「はー、さっきの会話で君がかなり冷静な子とは思ったけど、ちゃんと気配にまで気づいてるとは思わなかったよ。君は4人の中で強い方かい?」
僕が聞くと二人の中の一人が出てきて、そう聞いてきた。けれど、僕はその問いには答えずこの人の事について聞くことにした。
「僕の事はこの試験に合格したらそちらで調べれば判ると思うんで、ここでは言わないでおきます。その方が調べ甲斐があるでしょ?それより、試験官さんに質問があります。良いですか?」
「ん?いいよ?何でも聞いて?これでもわたしはこの中学の学生会長をしてるから、君よりはいろいろ知ってると思うし、実力もあると思うよ?因みにこの学校では、学生会長=学園最強だから、アッ!誤解しちゃいけないのが学園最強でも学生の中での話ね?大人は流石にピンきりだけど、一応この学校全部の頂点は今は、遠征に行ってる理事長だから、その次に学園長その次にわたしってとこかな?んで?聞きたいことはなんだい?」
んー、結構話してくれたのは意外だけど、肝心の事が聞けてないな?案外抜けてるのか?
「聞きたいのはこの試験の合格基準です。僕はハッキリ言って守りには自信がありますが、火力がありません。やり様によっては無いことは無いのですが、あまりやりたくないのです。だから、この試験があなたを倒すことで通過なら僕はあなたを殺さなければいけません。それとも、倒さないでいいのなら貴女の攻撃をとことん無視…と言えば人聞き悪いですから守りながらにしましょうか、それで学園長室まで行けて合格できます。そこのところ聞きましょうか?」
そういうと、彼女(会長さん)はスーッと目を細めて低い声で
「へー、言うじゃないか。冷静かと思えば自信過剰なのかい?まー、結論から言えばさっきの放送どうりとにかく学園長室にたどり着けばいいから逃げても構わない。というより、わたしたちは逃げるのを前提にしてたんだけどね?此処だけの話。それをまあ、あちこちでドンパチやっちゃって、挙句半分以上の試験官がノックダウンときたもんだ。今年の入試希望者はホント生きが良いわ。こりゃー今年の全校能力者大会予選一斉バトルは盛り上がるわ」
ふむ・・・聞きたい事は聞けたし、新しいことは後で帰ってからでもお爺さんに聞いて4人で話し合えばいいか。
「じゃー、聞きたいことは聞いたんでこれで失礼しますね?攻撃してきても構いませんが後がつかえてるんなら早めに諦めてそっちへ行くことをお勧めしますよ?」
そういうと僕はそのまま歩き出す、その際に時空間に歪を生じさせ攻撃を無効化することも忘れない。
僕も結界の最大の利点がこれだ。どんな攻撃も事象を操ることに変わりはない、しかし、その操った事象を届く前に歪の前に取り込み消してしまえばどんな攻撃も無意味に終わる。欠点は無意識下では発動できないこと。もう一つは同じ系統の能力はそれぞれの精神力が物をいう。あとは、見えないくらいの速さで物理攻撃をされたら対処しきれない場合があること。まー、そんな攻撃されたのは今までお爺さん位だけどね?
何か後ろから「ハアー!」 シュン… 「・・・あれ?今何が起こった?もう一回・・・タアー!」 シュン…「・・・こりゃー参った!お手上げだわ、合格だよ。また、後でな?その時に自己紹介もするよ。気を付けてな。」
という声がした。・・・そういや名前聞いてなかってな、会長さんだっけ。背は・・・まあ15歳なら140は行くのか女性は成長が早いっていうし、目は緑で髪は赤、短めのボーイッシュな感じだったな。少し暖かかったから、赤司と同じくらい火が使えるのかもしれない。まあ。考えてもしょうがないか、・・・さて、赤司はもう着いたかな?っと
しばらくすると3階にたどり着き、聖蘭と向かい合っていた。さっき別れたばかりだけどと思い苦笑しながら声を掛ける。
「やあ、聖蘭さっきぶり、そっちは大丈夫だった?一応こっちは試験官が来ていろいろ話してきたから遅くなったと思ったんだけど。もしかして待ってたわけじゃないよね?」
そう聞くと聖蘭も苦笑しながら首を横に振り
「わたしの方もお話が長引いてさっき終わったところです。まー、試験官の人には窒息して気絶して貰いましたから、長々とお話しして頂いて悪いとは思いましたけど。近くに他の人の気配があって、すぐに慌てて何処かへ連れて行ってましたから。恐らく、保健室かもしくは実習室でしょう。お爺さんの話では私たちもこれからはそこで色々と勉強するみたいですから、器具や薬品、応急処置の道具もあるのでしょう。ま、廊下でしゃべっていても合格しませんから早く入りませんか?」
んー。長引いたという話も気になるんだけど。まいっか?
「ん、解った多分話も僕の所と一緒なものだと思うから別にいいや。じゃ、入ろうか。」
そういうと聖蘭は
「はい」
と、笑顔で答えた。
「お邪魔しま・・・「そこは、失礼しますだぞ?」・・・すみません、おふざけの反応が見たかったので。「それで?反応は合格か?」・・・ええ、文句なしです・・「ふふ、それは良かった。こっちも、お前ら二人は合格だ」・・・ありがとうございます。」
ふう、早い展開だったな。・・・あ、聖蘭がチョットついてこれずに固まってる。
「聖蘭?合格だって。とりあえず良かったかな?」
「あ!・・・はい、そうですね。」
こうして、守人と聖蘭の合格が決まり、4人は晴れて1年S組(異能者組)に入ることになった。
あとで、割り込み投稿入れるかも?