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昔のメール

作者: 九条 洸実

昔のメールに興味深い事が書いてあったので、ちょっと紹介します。

 中学時代、オカルト好きの先輩に送ったメールです。

 一部、読みやすいように改変、絵文字等は消してます。


  ***


 元気ですか?夏休み終わりで嫌なんだけど一応元気です。


   (略)


 で、父さんの方のじいちゃんの家。

 もう何年も行ってないんですよね。

 父も、母も、寄り付こうとしないっていう。


 いや、別に交流がない訳じゃないんです。ほんと。


 こないだの金曜日も食事に行ったんで。

 ホントはいやなんですけどね。家族行事って。

 なんかうざったくて。


 で、まあきいてみたんですよ。

 なんでなのか。


  母さん

『夜になると押し入れから変な声がする。』

『中庭の向こうの廊下で影がよぎる。』

『二階の窓|(二階の外は川になっていてほぼ崖なんです。)に何かがぶら下がってる事がある。窓の隙間から柄物の浴衣が見えた。』

『二階の奥部屋に行くと頭が痛くなる。』


  父さん

『何かが階段を転げ落ちる音がする。』

『屋根裏の物置で幼子のけたたましい泣き声がする。』

『たまに二階の奥部屋の扉が開かなくなる。無理に開けようとすると押し戻される。』

『おまえがしょっちゅう変になっていた。いきなり意味不明の事をつぶやいたり、棒になったように硬直したり。』



 で、そう言えば昔。

 夜中になると必ずテレビの音で目が覚めて、映像見るとそこの二階の廊下で、奥部屋の戸が開いて、誰か出てきたり、何も起こらなかったり。

 そんな映像が映ってたんですよね。


 あれってそういえば、そうなんでしょうね。



  ***


 で、こんなん見つけたんで、行ってきました。

 訊くと、そこは昔、女郎屋だったらしいです。


 建物自体はほぼ改装したそうですが、奥座敷には今でも窓に格子がはまってます。そこだけ変わってないのは、何かあったからでしょう。


 その夜は何もなかったんですが、帰り際に奥座敷から『ぐしっ、ぐしっ』というような、大きな音がしてました。

 たたみをこすったみたいな、でもちょっと水気を含んだ、嫌な音でした。



、、、と、いう、フィクションです。

一応、嘘です。


、、、、、多分ね。

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― 新着の感想 ―
[一言] まじでフィクションなのか、気になります。
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